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『秘密の国 オフショア市場』

Brittain-Catlin, William 2005 Offshore: The Dark Side of the Global Economy
=20080103 森谷 博之 監訳/船見 侑生・長坂 陽子・熊谷 義彰 訳,東洋経済新報社,325p.


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■Brittain-Catlin, William 2005 Offshore: The Dark Side of the Global Economy =20080103 森谷 博之 監訳/船見 侑生・長坂 陽子・熊谷 義彰 訳,『秘密の国 オフショア市場』,東洋経済新報社,325p. ISBN-10: 4492443452 ISBN-13: 978-4492443453 [amazon][kinokuniya] ※ t07.

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内容(「BOOK」データベースより)
IBM、アップル、GE、BPなどの巨大多国籍企業は、租税回避のために移転価格という手段をどのように用いて、収益をオフショアにプール(蓄積)したのか。バークレイズ銀行、シティグループなどの金融機関は、どのような役割を果たしたのか。ミッタル・スチールが次々に買収に成功し、巨大鉄鋼企業になったのは秘密があるのか。エンロンなどの経済犯罪に、SPVはどのように使われていたのか。アルカイダのテロ活動を支える資金、犯罪組織のマネー・ロンダリング(資金洗浄)は、どのように行われていたのか。オフショア=タックスヘイブンを舞台に何が、どのように行われてきたのかを明らかにするビジネス・ノンフィクション。

■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ブリテェィン‐キャトリン,ウィリアム
BBCのプロデューサー兼企業調査会社クロール・アソシエイツの調査員。「湾岸戦争後のサダム・フセインの資金の流れ」「旧ソ連崩壊後の資金の流れ」「アルカイダ・マネー」などの調査に携わる。現在ロンドン在住

森谷 博之
東京都生まれ。上智大学理工学部卒業。アフリカ開発銀行を経て、オックスフォードファイナンシャルエデュケーション設立。住商キャピタルマネジメント・チーフストラテジスト。MBA(ストラッスクライド大学)、金融経済学修士(ロンドン大学)

船見 侑生
東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、翻訳家。MBA(ペンシルバニア大学)

長坂 陽子
東京都生まれ。日本女子大学人間社会学部卒業、翻訳家

熊谷 義彰
東京都生まれ。慶應義塾大学商学研究科博士課程単位修得退学(理学修士、商学修士)、早稲田大学教育・総合科学学術院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


■目次

第1章 我々のオフショアという世界
第2章 オフショア企業
第3章 オフショアの内側
第4章 オフショアの自由、オンショアのコントロール
第5章 間奏―秘密の領域
第6章 オフショア・ヘイブンとオフショア・ヘル
第7章 オフショアの地政学
第8章 オフショアの崩壊

■引用
第8章 オフショアの崩壊
 「ケイマン諸島の成功は、第二次世界大戦後、ケイマン諸島が他地域との差別化を図ったことに基づく。国民国家が自由貿易や資本の移動にまだほんの少ししか門戸を開いていなかった時代には、ケイマン諸島は他の国に対して優位な競争力を持っていた。[…]
 ケイマン諸島とその仲間たちは、古い世界経済の形である境界や障壁に対する新しい力となった。政治家たちにほんの少しだが障壁を引き下げさせ、外部からの資本と海外企業に経済を開放させるための圧力となった。なかでもマーガレット・サッチャーとロナルド・レーガンに投票した有権者にとって大きかったのは、それぞれの国で減税を行わせる力となったことである。この1980年代におけるアメリカの減税により、90年代のアメリカは世界経済を牽引する役割を果たす事になく。減税とその効果はその後、他の欧米の経済、主にイギリス経済に影響を及ぼした。理論的には、経済成長は広<0212<範な税基盤に貢献するので、より国庫歳入に貢献するはずだった。[…]
 先進国は、財政緩和と競争という、タックスヘイブンから学んだやり方によって、世界における資本の解放に踏み切ったが、ほどなく彼らは国家の税基盤がダメージを受けているのことに気づいた。[…]問題の原因はまさに彼らが解決法として推し進めていたもの、つまり資本や所有を制限から解き放ち世界中で自由に漂流させたことにある。財務大臣は犯人探しを行い、そして見つけたのである。主犯は、オフショアのタックスヘイブンだった。1990年代の終わり、競争を取り除いて税との調和を図りましょう、というのがお金持ちクラブの、特にヨーロッパからのメッセージだった。経済的に進歩を遂げた世界は、さらに次の段階に進んだ。減税競争という圧力は管理(コントロール)され、新たな「適正」レベルの競技場が用意されなければならなかった。
 突然、ケイマン諸島やその他のオフショア・ネットワークは冷遇を受けることになった。」(Brittain-Catlin[2005=2008:212-213]、「税との調和」→)

■言及

◆立岩 真也 2008-2009 「税制について」,『現代思想』 資料

◆立岩 真也 編 2009 『(題名未定)』,青土社


UP:20090429 REV:20090505
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