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『生きづらい<私>たち――心に穴があいている』

香山 リカ 20041020 講談社現代新書,202p.


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香山 リカ 20041020 『生きづらい<私>たち――心に穴があいている』,講談社現代新書,202p. ISBN-10: 4061497405 ISBN-13: 9784061497405 \700 [amazon][kinokuniya] 

■内容
・出版社 / 著者からの内容紹介
「心がバラバラになって」
「消えてしまいたい」
境界を生きる若者たちを解き明かすすべての日本人への処方箋
●死にたいわけじゃないのに自傷せずにいられない
●現実を受けとめきれない傷つきやすい私
●家出するより家族を殺害
●2駅離れた彼女の家は「遠すぎて」会いに行けない
●トラウマがなくても人格がすぐ解離
●記憶のない買い物
●プロポーズされたのも忘れてしまう
●落としがちな命
●整形し「自分じゃなくなってほっとした」

・(「BOOK」データベースより)
境界を生きる若者たちを解き明かすすべての日本人への処方箋。

■目次
第1章 満たされない私、傷つきやすい私(他人にはわからない苦しさ;いらだちの矛先 ほか)
第2章 いくつもの私、本当の私?(かろうじて「私」;「解離」ということば ほか)
第3章 最後の砦としての「からだ」(「自分がいない」の適応?;「応急処置」の自己回復 ほか)
第4章 自己回復のために(精神医療の役割;「このままでいい」わけじゃない ほか)
第5章 「偶然」と「必然」(恍惚と不安の世界;落としがちな命 ほか)

■引用

境界性人格障害や解離性障害は、今やただの「病気」という範疇を超え、「今を生きている」ということと深くかかわりを持った、現代人の本質的な問題だと言うこともできるかもしれません。そういう意味で精神医療は、目の前にやって来た人を「病気」かどうか判断して、「病気」と診断される人だけを治療の対象にしてきたこれまでのやり方では、十分にその機能を果たせなくなってきました。極端に言えば、だれもが「心に穴があいている」「心がバラバラ」と多かれ少なかれ感じているのに、「あなたは病気」「あなたは正常」といった線引きをすることはできません。また、程度が重い人だけを治療の対象として扱い、軽い人は治療の対象ではない、と割り切って、それではたしていいのか、という問題もあります。
つまり、わかりやすく言えば、「精神科医が病人だけ見ていればいい時代は終わった」のです。p.139

今の多くの人たちが抱えているのは、「うつとか、うつとか、そういうもの」であり、その本態がうつ病に近いのか、それとも境界例なのか解離性障害なのか、あるいはPTSDや摂食障害なのか、診断にこだわってもあまり意味がないのではないか。それよりも大切なのは、感覚的には「うつ」と呼ばれるような感情を彼らが抱えており、そのさらに奥には「自分がない」「自分がバラバラ」「心に穴があいている」という不全感がある、ということで、そこから派生した枝葉の問題に目を向けて診断をしたところで、それは彼らの回復には無図日着かないのかもしれない。私はそう考えています。」p.170

■書評・紹介

■言及


*作成:山口 真紀
UP:20090625 REV:
身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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