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香山 リカ 20040810 筑摩書房,216p. ■香山 リカ 20040810 発行年月日 『〈私〉の愛国心』,筑摩書房,216p. ISBN: 4480061851 ISBN-13: 9784480061850 735 [amazon] ※ d/l03 d/p ■内容(「BOOK」データベースより) この数年、“ナショナリズム”をめぐる議論がかまびすしい。冷戦に代わる国際秩序が定まっていない上に、極東アジアでは「北朝鮮」という冷戦の産物が大きな比重を占めているからである。しかも、バブルの崩壊とグローバリゼーションに伴う「成果主義」や「市場原理主義」の浸潤によって、セーフティ・ネットが整備されないまま勝ち組・負け組への階層化が進み、社会の安定感は急速に失われつつある。国内と国外の要因が複雑に絡み合いながら過熱化する一方の言説を丁寧に解きほぐし、「愛国心」の行方について考える。 ■著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より) 香山 リカ 1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。神戸芸術工科大学助教授を経て、現在は帝塚山学院大学教授。豊富な臨床経験を生かして、不透明さを増す現代人の心の問題を中心に、様々なメディアで発言を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ■目次 第1章 「日本は変わった」のか 第2章 自分以外はみんな「バカ」 第3章 この国に生まれたるの不幸 第4章 「帝国」の病理 第5章 二つの「病」と日米関係 第6章 治癒と愛国心 ■引用 ■書評・紹介 教育基本法が改正され、「愛国心」が盛り込まれようとしているちょうどそのときに執筆された同書では、「愛国心」を性急に持ち出す言動の背景に、個人の問題――不安が隠れている、と、その不安について読み解いていこうとする試みである。 不安はさまざまな形で社会に変化をもたらしてきている。例えば、世間を騒がせる少年犯罪などだが、普通のサラリーマン家庭で普通に育った少年が常軌を逸する犯罪が起こったとき、「なぜ普通の少年がこのような犯罪を起こしたのか」との疑問が出てくるのではなく、「彼は性倒錯の傾向がある特殊で異常な少年だった」とし、事件の背景を広く考えることをやめ、この特定の少年とその両親をどう罰すべきか、そのような「尋常ではない」人間から社会の安全を守るにはどうすればいいのか、という方向へとシフトしていった。10年ほど前までは、「この少年は、私であってもおかしくない」という分析のもと、どこにでもいる普通の人がこのような犯罪を犯してしまう社会・世の中についての思考や分析がなされていた、と筆者は言う。しかし、社会が変わり、問題を多角的視点から考える余裕を失ってしまった、と筆者は分析する。 他にも出版された当時の出来事をキーワードに、いかに社会が不安に満ちているのか、を読み解いていく。石原慎太郎が受け入れられる理由(2004年石原は、東京都知事選で300万票を得て当選した)−彼は、大多数の人々の不安を打ち消す言葉を代弁する(少数の人々を切り捨てつつ)ことにより喝采を浴びた。小泉人気、女性の保守化や自己肯定のための保守化、生きづらい若者、自衛隊のイラク派遣、などだ。筆者は言う、「アウトプットの形は違っても、これらはすべて「内なる不安を打ち消して自分はだいじょうぶ、負けていない、と安心したい」という思いが分節化したものと言えるのではないだろうか」。 ■言及 *作成:山本 奈美 追加者: UP:20080514 REV: ◇自由・自由主義 リベラリズム liberalism ◇哲学/政治哲学(political philosophy)/倫理学 ◇BOOK ◇身体×世界:関連書籍 |