『竹中恵美子が語る労働とジェンダー』
関西女の労働問題研究会竹中恵美子ゼミ編集委員会 編 20040810
ドメス出版,213p. ASIN: 4810706222 2100
■関西女の労働問題研究会竹中恵美子ゼミ編集委員会 編 20040810 『竹中恵美子が語る労働とジェンダー』,ドメス出版,213p. ASIN: 4810706222 2100 [amazon]/[kinokuniya] ※, f/w
■内容
(「BOOK」データベースより)
労働の中のジェンダーを理論的・体系的に学べる変革の書(竹中恵美子講義録)。解決の扉は自動扉ではありません。どうすれば改革できるのか、その展望を切り拓く形で話をすすめました。
(「MARC」データベースより)
労働の中のジェンダーを理論的・体系的に学べる変革の書。2002年5月から1年間にわたって開催された、竹中恵美子ゼミ「労働とジェンダー」の講義録に加筆・修正したもの。
■目次
第1講 資本制経済の仕組みとジェンダー
第2講 女性労働はどう変わってきたか
第3講 現段階における「労働力の女性化」の特質
第4講 日本的経営とジェンダー講造
第5講 経済のグローバル化と規制緩和
第6講 男女賃金格差とコンパラブル・ワース運動
第7講 いま必要とされるワークシェアリング論議とは
第8講 いまなぜアンペイド・ワーク(UW)か
第9講 男女雇用平等政策の世界の流れと日本
第10講 日本の課題
■引用
第3講 現段階における「労働力の女性化」の特質
「「労働力の女性化」とは、総労働人口に占める女性労働力人口の割合が高くなることといってよいかと思います。」(p.52)
「日本の場合は、「労働力の女性化」というよりも「雇用の女性化」といった方がより正確でしょう。」(p.53)
第4講 日本的経営とジェンダー講造
3 ジェンダー視点からみた税制・社会保険制度
「つまり、こういう制度が結局は、女性パートタイマーの低賃金をつくっていく、そういう方向に誘導していくシステムになっているということが実態上も示されているといえるでしょう。」(p.87)
第6講 男女賃金格差とコンパラブル・ワース運動
「男性と女性が同じ仕事に就いていなければ賃金の比較できない、同一賃金が主張できないという考え方を超えて、むしろ職務は分離したままで女性の賃金を引き上げる方法として、コンパラブル・ワースが注目されるようになったのです。コンパラブル・ワースの戦略とは、女性が集中している仕事に着目して、類似の価値の男性職と比較し、その仕事の内容に比して賃金の低いものを男性職の水準に是正していく、仕事の評価を変えようとするものです。つまり、仕事を変えないで評価を変えることによって、男女同等賃金を実現しようとする政策たといえるでしょう。」(p.118)
cf.「男女同一(価値)労働同一賃金」:http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/d/equalpay01.htm
男女賃金格差が大きい原因
「加えて第4講で述べた、税制や社会保険制度におてる専業主婦優遇が、日本の女性パート労働者の賃金を上げることを阻む要因になっています。」(p.125)