『封印される不平等』
橘木 俊詔 編 20040729 東洋経済新報社,232p. ASIN: 4492222510 1890
■橘木 俊詔 編 20040729 『封印される不平等』,東洋経済新報社,232p. ASIN: 4492222510 1890 [kinokuniya]/[amazon] ※, e04
■日経BP企画
封印される不平等
所得分配、貧富の格差、教育や職業の選択について、我が国では“平等”という大原則が失われつつあると論じる。例えば経済的な成功や女性の生き方などを「勝ち組と負け組」の一言で片づけてしまう今の風潮は、政府の失策や機会の不平等を助長する国全体の現実逃避だと指摘している。
不平等を、統計の数字だけでは読み取ることはできない。著者はまず、ジャーナリストの斎藤貴男氏ら不平等論の論客との座談会で、水面下で進む不平等化の実態をあぶり出す。個の時代や自由競争をうたいながらも、その実日本人が向かっているのは旧ソ連型の中央統制社会だという意見まで飛び出す。著者自らは経済学者の立場から、所得分配の欠陥や「職業選択の機会の平等」が喪失した原因を解説する。
(日経ビジネス 2005/04/11 Copyrightc2001 日経BP企画..All rights reserved.)
■出版社/著者からの内容紹介
著者と斎藤貴男、佐藤俊樹、苅谷剛彦という各分野における「不平等」の第一人者が、不平等をめぐる今の日本社会の奇妙な「真空状態」、「さわりたくなさ」の正体を探る。
■目次
封印される不平等
第1部 競争社会において封印される不平等を語る
競争のチャンスそのものがない社会
能力と運と不平等
日本が向かっている競争社会は、旧ソ連への道だ
モデルなき道を進め
第2部 不平等化の理論的・実証的な背景と政策問題
不平等化が進んでいる
機会不平等社会の盲点
結果の不平等をどこまで認めるか
競争社会と公平な社会は両立できるか
結論