『社会学の古典理論‐数理で蘇る巨匠たち‐』
三隅 一人 20040625 勁草書房，234p.
Last Update:20100821
■三隅 一人 20040625 『社会学の古典理論‐数理で蘇る巨匠たち‐』，勁草書房，234p. ISBN-10:4326601671 ISBN-13:9784326601677 \3000 [amazon]／［kinokuniya］ ※
■内容
内容（「BOOK」データベースより）
デュルケム、ヴェーバー、ジンメルら、巨匠たちは何故に巨匠と呼ばれるに値するのか。古典理論のフォーマライゼーションによって、その着想を体系的かつ豊かに表現し、現代社会学に生産的な相互交流と相互批判を促す試み。
内容（「MARC」データベースより）
デュルケム、ヴェーバー、ジンメルら、巨匠たちは何故に巨匠と呼ばれるに値するのか。古典理論のフォーマライゼーションによって、その着想を体系的かつ豊かに表現し、現代社会学に生産的な相互交流と相互批判を促す試み。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三隅 一人
1960年生まれ。九州大学大学院比較社会文化研究院助教授。専攻は数理社会学、集団過程論、質的データ分析法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
ネオ古典社会学へのいざない‐まえがきにかえて
第Ⅰ部 社会秩序と社会変動の古典理論
第1章 争奪ゲームとホッブズ的秩序問題‐進化ゲーム論的アプローチ
1．争奪ゲーム
2．新たな戦略を追加した争奪ゲーム
3．『リヴァイアサン』
第2章 土地所有権生成のメカニズム‐合理的選択理論とマルクス主義の対話を目指して
1．問題構成：秩序問題から権利論へ
2．先行研究：権利配分の非協力ゲーム
3．マルクス主義の所有権論
4．N人非協力ゲームによる土地所有成立のモデル
5．モデルからのデリベーションとデータとの照合
6．議論
第3章 ゲマインシャフトとゲゼルシャフトの構造‐テンニースの2概念をつなぐネットワーク・モデル
1．社会の類型
2．ファンダメンタルな社会関係としての「信頼」
3．ミクロ・マクロ・リンクとネットワーク構造
4．ワッツらのシュミレーションの概要とその応用
5．シュミレーションの結果
6．都市への適応の方略
7．日米の都市における適応の方略
8．都市とゲセルシャフトとの関係
第4章 宗教倫理と資本主義の発達‐ヴェーバーの逆説の再検討
1．近代資本主義の起源
2．モデルの準備：資本主義の概念化
3．モデル：プロテスタント選好と資本主義行動
4．選好が人から人へ伝達される場合
5．選好がマスメディアによって伝達される場合
6．現代社会におけるヴェーバー
第5章 分業と連帯‐道徳的紐帯に着目したデュルケム再解読
1．分業と連帯
2．『社会分業論』の問題
3．再解読による図式化
4．フォーマライぜーション
5．モデル解析の準備
6．分業逆機能に対抗する道徳的紐帯の順機能
7．デュルケム論点先取の意味
8．解析結果の経験的合意
第Ⅱ部 集団過程の古典理論
第6章 三人集団の形式‐ジンメル小集団論と提携形ゲーム
1．ミクロ社会学とジンメル
2．小集団に関する形式社会学
3．提携形ゲームによる定式化
4．ジンメル社会学の定式化の可能性
第7章 役割期待の相補性とバランス‐パーソンズからの展開
1．期待の相補性をめぐる議論
2．役割の概念図式
3．バランス理論によるフォーマライゼーション
4．Gのバランスバランス判定定理
5．類別・分析準拠枠の整備
6．モデルの限界と可能性
第8章 相対的剥奪の生成‐マートン準拠集団論の精緻化
1．相対的剥奪現象に関する研究の流れ
2．期待公正配分による相対的剥奪数理モデルの一般化
3．剥奪度の分析
4．剥奪度関数の応用‐能力差を仮定したモデル
5．満足度の小さい高能力者と不満度の大きい低能力者
第9章 匿名的公共空間における儀礼的無関心‐ゴッフマンによる相互行為秩序論への動学的アプローチ
1．匿名的公共空間における相互行為秩序
2．モデルの設定
3．分析
4．儀礼的無関心の安定性とそのくずれ
第10章 紛争のダイナミズム‐リチャードソン、ボールディングの決定論的システムからカオスへ
1．友好と敵対のモデル
2．好意と敵対のカオス的システム
3．強国と弱国の相互作用モデル
4．紛争と混沌
数学的技法に関する文献案内
あとがき
人名索引／事項索引
執筆者略歴
■引用
■書評・紹介
■言及
＊作成：樋口 也寸志