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『介護保険サービスとリハビリテーション――ICFに立った自立支援の理念と技法』

大川 弥生 20040520 中央法規出版,135p.

last update:20101106

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大川 弥生 20040520 「介護保険サービスとリハビリテーション――ICFに立った自立支援の理念と技法』,中央法規出版,135p. ISBN-10: 4805824336 ISBN-13: 978-4805824337 1800+ [amazon][kinokuniya] ※ r02.

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日経BP企画
介護保険サービスとリハビリテーション
 WHO(世界保健機関)が2001年に発表した、国際生活機能分類(ICF)の概要に基づき、リハビリテーションをどのように行っていくべきかをまとめた、対人援助職向けの一冊。リハビリテーション実施計画書の具体的な書き方も記載。
(日経メディカル 2004/06/01 Copyrightc2001 日経BP企画..All rights reserved.)

内容(「MARC」データベースより)
ケアやリハビリテーションを利用者本位にするための強力な武器「ICF(WHO:国際生活機能分類)」と、それを前提としたリハビリのあり方が一目でわかる。現行の介護保険制度の中のリハビリの位置づけも理解できる内容。
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■目次

第1章 ICF:国際生活機能分類の意義
第2章 平成15年度介護報酬改定におけるリハビリテーションの重視
第3章 リハビリテーションの基本点の理解
第4章 廃用症候群の悪循環
第5章 目標指向的ケアマネジメント
第6章 「活動」向上訓練
第7章 個別リハビリテーション
第8章 リハビリテーション(総合)実施計画書

■引用

第3章 リハビリテーションの基本点の理解
 5.介護保険制度におけるリハビリテーションは、「維持」ではなく「生活機能の改善と向上 pp.38-29
 「介護保険制度のなかでのリハビリテーションに関する最大の誤りは、介護保険のリハビリテーションは「維持期のリハビリテーション」であり、機能の維持を目的とする「維持的リハビリテーション」であるといった考え方である。これは、機能回復訓練がリハビリテーションであるという誤った考え方に起因するもので、高齢である介護保険の利用者には機能回復は見込めず、”(心身機能の)維持がやっとだ”という消極的な考え方である。また維持するためにはリハビリテーションが必要であるという誤解も伴っている。」(大川[2004:38])

 cf.
石川 誠 20001015 「介護保険時代のリハビリテーション医療サービス」,日本リハビリテーション病院・施設協会編[2000:6-9]*
*日本リハビリテーション病院・施設協会 編 20001015 『介護保険とリハビリテーション U』,発行:日本リハビリテーション病院・施設協会,発売:三輪書店,150p. ISBN-10: 4895901319 ISBN-13: 978-4895901314 2000+ [amazon][kinokuniya] ※ r02.

 「介護保険施行にあたりリハビリテーションにおける重要な点は、第1に介護保険以前にできるだけ要介護状態にならないように十分なリハビリテーション医療を提供すること、第2に介護保険適応後にも寝たきりに移行しないように適切なリハビリテーション医療を提供することの2点といえる。前者は急性期リハビリテーションおよび回復期リハビリテーションの役割となり医療保険の対応となるが、後者は維持期リハビリテーションであり主に介護保険で対応することになる。」(石川[2000:7])

「ワンポイントMEMO
「訓練人生」をつくらない
 「どのような生活・人生を創るのか」という、明確な目標と方針のないリハビリテーションは「訓練人生」をつくる。「訓練人生」とは、「訓練さえ続けていけば、いつかは自分の身体は元どおりになるのだ」とい利用者が思い込んでしまい、前向きな姿勢で現実的な意義ある具体的な生活を確立することから目を背け、いつまでも後向きに機能障害改善に固執して訓練を続けているような人生である。これは、本来のリハビリテーション(人間らしい生活・人生を創ること)とはまったく逆のものである。
 機能障害偏重のリハビリテーションが、このような「訓練人生」をつくる。また、利用者・患者本人がリハビリテーションを、さらには生活機能の状態や予後(リハビリテーション後の結果の予測)を正しく理解していないために、機能回復を行うことを「表出された希望」としているたとが多く、それを行うことが「本人の希望を尊重すること」とされていることが少なくない。そのうえ、「維持するためにはリハビリテーションが必要」と専門家が思い込んでいることもある。
 これらの場合も、実は「活動」向上訓練によって、「活動」「参加」が向上する可能性をもつ場合が多い。」(大川[2004:38])


UP:20101106 REV:
大川 弥生  ◇リハビリテーション  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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