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『法の他者』

仲正 昌樹 20040501 御茶の水書房,叢書アレテイア,307p.

last update:20111027

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仲正 昌樹 20040501 『法の他者』,御茶の水書房,叢書アレテイア,307p. ISBN-10:4275003276 ISBN-13:978-4275003270 \2940 [amazon][kinokuniya] ※ ki03 al03 j08 l03 p bp

■内容

内容(「BOOK」データベースより)
近代市民社会は、合理的な「規範」に従おうとしない「他者たち」を「法」によって封じ込め、彼らから明確に区別される正常な者を、理性の「主体」として定義し、育成してきた。しかし現代社会においては、プライベートな領域における「自己」決定/想像の問題を中心に、普遍的な法規範による「正常化」の戦略が破綻を来たし、“普通ではない”欲求を持つ「法の他者」たちが表層に浮上しつつある。普遍化可能性を前提しにくい愛、性、感情、エスニシティといった問題圏における新たな交渉のためのルールをどう構想するのか、狭義の「法哲学」の枠を超え、領域横断的に考察する。

内容(「MARC」データベースより)
近代市民社会は、合理的な規範に従おうとしない「他者たち」を「法」によって封じ込めてきた。現代社会において表層に浮上しつつある「普通ではない」欲求を持つ「法の他者」たちについて、領域横断的に考察する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
仲正 昌樹
金沢大学法学部教授。社会哲学・比較文学

関 良徳
信州大学教育学部専任講師。法哲学

慎改 康之
筑波大学大学院人文社会科学研究科専任講師。哲学・社会科学

菅 富美枝
武蔵野大学現代社会学部専任講師。法哲学

橋本 祐子
同志社大学法学部嘱託講師。法哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

第一章 法に取り憑く「他者」
 1 「臣民」としての「主体」
 2 「心」の仮構としてのカント主義
 3 カントからヒュームへ:「私」以前の「法」

第二章 正義と権力――反転可能性をめぐって
 はじめに
 1 正義対権力
 2 正義の構築
 3 権力と正義
 おわりに

第三章 「魂」の系譜学――『監獄の誕生』と「隷属化」の権力
 1 身体の監獄
 2 非行者
 3 魂の系譜学

第四章 他者志向的自由主義と「社交」
 はじめに――議論の前提
 第一節 現代社会における「自由」
 第二節 他者志向的自由主義と「社交」
 結びに代えて

第五章 リバタリアニズムと同性婚に向けての試論――私事化の戦略
 はじめに
 1 同性婚の合法化をめぐって
 2 婚姻の私物化
 3 リバタりアニズムの家族観

第六章 多元的社会の実現のために――レオ・シュトラウスの政治哲学
 はじめに
 1 自然権と寛容の原理との矛盾
 2 古典的政治哲学への回帰
 3 善や正の観念を放棄しないで共存しうるか
 4 コジェーヴによるシュトラウス批判と、シュトラウス哲学の進展
 5 体制論、および理性と啓示との綜合

第七章 差異の時代における普遍性
 1 現実的普遍性と「マイノリティ」の変容
 2 虚構の普遍性と全体的イデオロギー
 3 理念としての普遍性と「平等自由」

第八章 差延のポリティクス――「“友愛=信”のポリティクス」論のための準備ノート
 1 歴史論的差異
 2 超越論的差異
 3 腐敗弁証論
 4 時間論的差異
 5 「信と知」の共同体

第九章 ルイ・アルチュセールの政治思想におけるマキァヴェリの契機
 はじめに
 1 理論史への参照――『マキャヴェリと私たち』の分析対象
 2 歴史理論とその理論装置
 3 政治理論とその理論装置
 おわりに

第十章 拒絶と権利――アルジェリア戦争期におけるモーリス・ブランショの抵抗をめぐって
 はじめに
 1 独裁者と指導者
 2 市民的不服従:権利と宣言
 結びにかえて

第十一章 人種主義のポリティクス
 編者あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20111027 REV:
Kant, Immanuel ◇Althusser, Louis ◇正義(論) Theory of Justice ◇自由・自由主義 リベラリズム ◇哲学/政治哲学(political philosophy)/倫理学 ◇生‐政治・生‐権力(bio politics)  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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