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『天才はなぜ生まれるか』

正高 信男 20040410 筑摩書房,ちくま新書,203p.

last update:20110622

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■正高 信男 20040410 『天才はなぜ生まれるか』,筑摩書房,ちくま新書,203p. ISBN-10:4480061665 ISBN-13:978-4480061669 \735 [amazon][kinokuniya] ※ 0002mn 0104mn ds

■内容

内容(「BOOK」データベースより)
日本人にとって「個性的な=独創性を備えた人間」を育てるという目標は、半ばトラウマのようについてまわる事柄である。では、その個性を彩っている独創性は、どのように形作られるのだろうか。ここで厄介なのは、それが、ある能力の欠如による結果として生み出される場合が多いということである。歴史に大きな足跡を残した六人の個性的な生涯をたどりながら、様々な障害が逆に独創性を形成していく意外なプロセスを解き明かす。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
正高 信男
1954年生まれ。1983年、大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。学術博士。専攻は認知神経科学。アメリカ国立衛生研究所、マックスプランク精神医学研究所、東京大学理学部助手などを経て、現在は京都大学霊長類研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

まえがき
 六人の障害者
 ハンディキャップという一面的理解
 障害の持つ「強さ」

第1章 うわの空のエジソン
 発明王の伝記
 三か月だけの小学校生活
 「捏造」された生涯
 注意欠陥障害
 人並みはずれた集中力
 先取権争いでの勝利
 注意欠陥が生む執念
 発電事業の失敗
 変貌する伝記

第2章 癇癪持ちのアインシュタイン
 天体物理学者の資質とは?
 生物の周期的大量絶滅の謎
 求められる空想癖
 白昼夢と相対性理論
 なぜアインシュタインはアインシュタインになれたか
 落ちこぼれていた幼少期
 脳障害の証拠
 脳障害と学習障害の力
 ワーキングメモリーという考え方
 ループの障害とメモの機能亢進
 本人の苦悩

第3章 外国語のできないレオナルド
 『神々の復活』と京大式カード
 鏡文字のメモ
 なぜ鏡映反転なのか
 文字の定位への障害
 家庭の躾の欠如
 短期的語彙貯蔵の障害
 ブレーン・ストリーミングの先駆け
 レアリズムの誕生
 解剖への没頭
 実証主義精神の誕生

第4章 古典嫌いのアンデルセン
 児童文学をめぐる誤解
 孤独な青春
 ラテン語の学習困難
 ヒトの本能にさからうラテン語文化
 文法障害
 サブカルチャーの誕生
 奉公人部屋のデンマーク語
 アンデルセン童話の誕生
 新しい文学の創始者

第5章 付き合いべたなベル
 ピアノを弾きつづけた人
 アスペルガー症候群
 遺伝性の発達障害
 聴覚障害との関わり
 メイベルへの恋
 結婚と不満
 他人の心がわからない
 火星の人類学者
 その後の生活
 アメリカ科学界への貢献

第6章 落ち着きのないディズニー
 「ながら族」と多動
 新しいものへの好奇心
 多動性・衝動性の定義
 ミッキーマウスの誕生
 多動症だったディズニー
 アニメの創始
 ミッキーマウスへの非難
 ディズニーランドの構想
 生涯続いた徘徊癖
 社会状況と生涯の認定

第7章 知的障害はなぜ進化したか
 誰にでも起きる知的障害
 知的障害の「進化」
 ミラーシステムと、その障害
 視覚的分析から運動による理解へ
 意味処理のメカニズム
 具体的な仮説
 個性としての障害

あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20110622 REV:
『老いはこうしてつくられる――こころとからだの加齢変化』 ◇『ボケの前兆をつかまえた』 ◇障害学(Disability Studies)  ◇身体×世界:関連書籍 2000-2004  ◇BOOK
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