『解く 介護の思想――なぜ人は介護するのか』
増田 樹郎・山本 誠 編 20040318 久美,151p.
■増田 樹郎・山本 誠 編 20040318 『解く 介護の思想――なぜ人は介護するのか』,久美,151p. ISBN-10: 4907757808 ISBN-13: 978-4907757809 \1890 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
「BOOK」データベースより
本書は、9編の論文によって構成されている。第1巻では「介護」概念を学際的な視点から明らかにすると同時に、家族のあり方あるいは専門性のあり方としてではなく、生命の根源的ないとなみを支え合う「いのちの対話」としての介護を語っている。
「MARC」データベースより
「介護」概念を学際的な視点から明るみにだし、現代における老いや障害・病を捉え直し、介護のもつ存在論的な意味を明らかにする。生命の根源的な営みを支え合う「いのちの対話」としての介護について言及した9の論文を掲載。
■目次
1 コミュニカントとしての介護者――介護の豊かさについて
はじめに
人格
人格の法的・道徳的理解
コミュニケーション
介護の本質
2 介護への散歩――専門性探求
はじめに
人間は何故介護をするのか、してもらうのか
介護職の特色
3 介護力と地域力――地域ケアの意義
はじめに
国際的な経験から、介護力と地域力へ
看護と生活と介護力
幸せな介護の条件
介護の自己と介護後の自己実現とは?
介護力と地域力――地域ケアの意義への提言
4 『貧しい者』の権利――宗教とエンパワメント
はじめに
差別を助長する力としての宗教
力を奪われた者に力を回復する力としての宗教
偏見と社会福祉
結び
5 仏教思想にみる介護――自他の隔たりを越えた慈しみの実践
仏教と仏教経典
いつの時代のどの仏教か
ブッダ自信の根本問題
慈悲の実践としての三つの業
布施行としての介護
自他の隔たりを越える
自然に湧き出ずる介護への重い
共生するいのちと介護
結びとして
6 語り合う身体――“場所論的コミュニケーション”としてのケア試論
はじめに
場所論的ということ
生命活動としての〈コミュニケーション〉
ケアの基礎づけのために
7 ケア概念の国際化――“A Caring World”に関する基礎考察
はじめに
人間の行動パターン――R.ピンカーの議論を基底にして
コミュニティの可能性と限界
ケアにおける相互主体化
市民資格 (Citizenship) 再考
人間の潜在的可能性とケアの実践
A Caring World の実現のために
8 ケアの新しい地平のために――“口腔から見たケア”
はじめに
口腔とはどんな場所なのか
口腔ケアとは何か
口腔ケアの始まり
介護と口腔ケア
口腔は生活、社会の鏡
口腔はケアの鏡
9 老いと介護――介護ということば
はじめに
介護という状況
介護間の転換――アクティビティの意味
介護というまなざし
おわりに
資料
日本介護福祉士会倫理綱領
国際ソーシャルワーカー連盟 (IFSW) のソーシャルワーカーの定義
編者紹介・著者紹介
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治