『地球環境と内生的経済成長――マクロ動学による理論分析』
伊ヶ崎 大理 20040331 九州大学出版会,238p.
last update:20120404
■伊ヶ崎 大理 20040331 『地球環境と内生的経済成長――マクロ動学による理論分析』,九州大学出版会,238p. ISBN-10:4873788196 ISBN-13:978-4873788197 \3990 [amazon]/[kinokuniya] ※ e05
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
本書は、持続可能な発展をいかに成し遂げるべきかということを経済成長理論の立場から論じたものである。
内容(「MARC」データベースより)
新しい成長理論と呼ばれてきたマクロ動学モデルに対して環境問題を組み入れ、持続可能な発展を実現するための条件や、望ましい政策のあり方などを詳細に検討する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊ヶ崎 大理
1974年神奈川県に生まれる。2001年九州大学大学院経済学研究科博士課程修了。九州大学博士(経済学)取得。九州大学大学院経済学研究院助手。2002年熊本学園大学経済学部講師、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
はしがき
第1章 序論
1.1 本書の目的と構成
1.2 持続可能な成長と経済成長理論
1.3 ソロー=スワンの成長モデル
1.4 内生的な貯蓄率
1.5 経済成長のプロセスにおける定型化された事実と内生的経済成長
1.6 持続的成長と環境問題
第2章 内生的経済成長理論T――バラエティー拡大モデル
2.1 はじめに
2.2 R&Dを伴う経済成長モデル
2.3 定常状態均衡
2.4 社会的最適状態
2.5 産業政策
2.6 おわりに
2.7 補論:定常状態の局所的安定性
第3章 内生的経済成長理論U――品質上昇モデル
3.1 はじめに
3.2 品質上昇と創造的破壊
3.3 長期均衡
3.4 厚生
3.5 政府の政策
3.6 おわりに
3.7 補論:定常状態の局所的安定性
第4章 経済成長理論における環境問題
4.1 はじめに
4.2 Stokeyモデル
4.2.1 静学モデル
4.2.2 動学モデル
4.2.3 外生的な技術進歩
4.2.4 市場経済と環境政策
4.3 環境保護に対する投資を伴うモデル
4.3.1 生産関数が新古典派的であるケース
4.3.2 AKモデル
4.3.3 生産性の上昇を伴う場合
4.4 おわりに
4.5 補論:シャドー・プライスの挙動
第5章 イノベーション、環境政策と内生的経済成長
5.1 はじめに
5.2 環境の外部性を伴う内生的経済成長モデル
5.2.1 Stokeyモデルと環境クズネッツ曲線
5.2.2 市場経済における基本モデル
5.2.3 定常状態均衡
5.2.4 経済政策と環境政策
5.3 環境保護への投資が存在するケース
5.3.1 基本モデル
5.3.2 長期的な成長率と汚染量との関連
5.3.3 市場経済における外部性の影響と社会的最適状態
5.3.4 政策介入
5.4 おわりに
5.5 補論1:成長率の導出
5.6 補論2:生長促進的な政策が汚染量に与える影響
第6章 ネオ・シュンペータリアン・モデルにおける環境の外部性
6.1 はじめに
6.2 環境汚染の外部性を伴う品質上昇モデル
6.2.1 モデルの設定
6.2.2 汚染税が存在するケース
6.2.3 汚染の動学的挙動と持続可能な成長
6.2.4 ポリシー・ミックス
6.3 Gradus=Smuldersモデルと創造的破壊
6.3.1 Gradus=Smuldersモデルの基本的な設定
6.3.2 長期均衡
6.3.3 社会的な厚生
6.3.4 市場経済のもとでの最適な政策
6.4 おわりに
6.5 補論:成長率の導出
第7章 人的資本と環境汚染の外部性を伴う経済成長モデル――公害型汚染と環境ホルモン型汚染
7.1 はじめに
7.2 人的資本を伴う経済成長モデル(Uzawa-Lucasモデル)
7.3 公害型汚染を伴う経済成長モデル
7.4 環境ホルモン型汚染を伴う経済成長モデル
7.5 おわりに
7.6 補論:種々のモデルにおける成長率の導出
第8章 越境汚染と国際的な協調
8.1 はじめに
8.2 静学による分析
8.2.1 モデルの設定
8.2.2 国際的な協調が存在しないケース
8.2.3 国際的な協調を伴うケース
8.2.4 国際的な協調がなされるための諸条件
8.3 動学による分析
8.3.1 基本モデル
8.3.2 国際的な協調が存在しないケース
8.3.3 国際的な協調がなされるための諸条件
8.3.4 国際的な協調がなされるための諸条件
8.4 市場経済における汚染の外部性と国際的な環境政策
8.5 おわりに
8.6 補論:不等式の証明
第9章 汚染ストックを伴うモデル
9.1 はじめに
9.2 蓄積可能な汚染を伴うモデル
9.3 技術進歩が内生的である場合
9.3.1 基本モデル
9.3.2 各経済主体の行動
9.3.3 定常状態均衡
9.4 汚染ストックと品質上昇モデル
9.4.1 汚染ストックの外部性
9.4.2 分権経済
9.5 おわりに
9.6 補論:成長率の導出
第10章 持続可能な成長における教訓
10.1 持続的な成長を可能にする要因
10.2 国民所得と環境汚染の水準との関連性
10.3 効率的な政府政策
10.4 新たなタイプの汚染の出現とそれが経済成長に与える影響
10.5 環境汚染における国際的な問題
10.6 今後の課題
10.6.1 循環型社会
10.6.2 貿易
10.6.3 環境保全のためのR&D
10.6.4 より複雑なモデル
10.6.5 様々な指標
参考文献
索引
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志