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『人はなぜ逃げおくれるのか――災害の心理学』

広瀬 弘忠 20040121 集英社(集英社新書0228E),238p.

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last update:20151203

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広瀬 弘忠 20040121 『人はなぜ逃げおくれるのか――災害の心理学』,集英社(集英社新書0228E),238p.  ISBN-10: 4087202283 ISBN-13: 978-4087202281 700+税  [amazon][kinokuniya]

■内容

地震や洪水、火災などの災害に遭遇した時、人間はどんな行動をとるか。身をまもるために素早く行動できる人間は驚くほど少ない。 現代人は安全に慣れてしまった結果、知らず知らずのうちに危険に対して鈍感になり、予期せぬ事態に対処できなくなっている。 本書では、心理学的アプローチと過去の事例から、災害時の人間心理に焦点をあて、危険な状況下での危険を回避する具体的な方策や避難行動について詳述する。 来るべき大地震のみならず、テロや未知の感染症など、新しい災害との遭遇も予想される今世紀を生き抜くための必読の書。

■著者略歴

1942年東京生まれ。東京大学文学部心理学科卒業。東京女子大学文理学部教授。専門は災害心理学。

■目次

プロローグ――古い「災害観」からの脱却を目指して

第1章 災害と人間
災害とは何か

災害時の人間行動――災害心理学的アプローチとそこからわかること

災害対応の類型

災害の衝撃から回復まで
1.衝撃時
2.虚脱状態
3.災害後のユートピア
4.避難と救援活動――遠心的行動と求心的行動
5.非常時に特有な社会規範
6.回復期

防災のジレンマ
1.たゆまずお進化する災害
2.費用便益の考えで防災はできない
3.自然災害とうまくつきあう

第2章 災害被害を左右するもの
避難行動の重要性
1.生死を分ける
2.人類が地球上にくまなく広がった理由

避難行動の仕組み
1.研究の歴史
2.メカニズム
3.不安と危機感を「てこ」にして

避難行動に影響するヒューマン・ファクター
1.家族
2.ダナー隊の物語から見た家族
3.家族とともにいることの生物学的な利点
4.昼間の災害と夜のお災害におけるヒューマン・ファクター
5.模倣性または感染性
6.マスコミ接触とパーソナル・コミュニケーション
7.災害と災害文化

第3章 危険の予知と災害被害の相関
災害の予知
1.科学的予知の効用と限界
2.東海地震予知の場合
3.予知の夢から現実直視

災害警報とは何か
1.警報の機能
2.早期警報は必要だが、三振してもいけない
3.正常性バイアスが警報の信頼性をゆがめる

伝達と受容
1.伝達の経路
2.誤報は実際には混乱を起こさない
3.放送メディアからの警報は効果がある
4.想像がつくり出す警報――災害時のデマ

リスク・コミュニケーションの必要性

第4章 「パニック」という神話
パニックとは何か
1.ヴェールに隠された姿
2.理解を超えた異常なできごととスケープゴートづくり
3.茶髪が犯人に
4.ココナッツ・グローヴの大火災――“犯人はパニック”説の誕生

パニックが発生する時
1.パニック発生の四つの条件
2.パニックを防ぐには

パニック恐怖症がもたらすもの

第5章 生きのびるための条件
生きのびるとは
1.被災者とサバイバー
2.生き残った人びとの環境

どんな人が生きのびるか
1.年齢が災害時の生存を決定
2.富めるものが有利に
3.沈着で冷静な判断は生存率を高める
4.果断でタイムリーな意思決定と行動力が大切
5.生存への意志が命を救う

サバイバーはどう生きるか

第6章 災害現場で働く善意の力
援助行動と愛他行動

災害と援助行動
1.非常時規範のもとで愛他行動が活性化する
2.暗黙の指名効果

ボランティア活動
1.阪神大震災のボランティア
2.被災者を支えるボランティア
3.ボランティア・パワーの活用

第7章 復活への道筋
社会の変動因としての災害

被災社会が外部支援を引き出す条件

災害復興に影響を及ぼす要因の連関

社会システムの機能の変化
1.ハリファックス港の爆発事故からわかったこと
2.災害は被災社会の効率化をもたらす
3.歴史の教訓――〈リスボン地震〉〈大疾病――ペスト〉〈ロンドン大火〉〈二〇〇三年ニューヨークの大停電〉

エピローグ――「天」と「人為」の狭間に生きる人間として

参考文献

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:北村 健太郎
UP:20151203 REV:
生活[Life]・生存[Survival]  ◇まちづくり  ◇災害と障害者・病者  ◇科学技術と社会   ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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