『脱植民地国家の現在――ムスリム・アラブ圏を中心に』
Memmi, Albert 2004 Portrait du décolonisé : arabo-musulman et de quelques autres, Gallimard, 167p.
=20070525 菊地 昌実・白井 成雄,法政大学出版局,175p.
■Memmi, Albert 2004 Portrait du décolonisé : arabo-musulman et de quelques autres, Gallimard, 167p. =20070525 菊地昌実・白井成雄 訳 『脱植民地国家の現在――ムスリム・アラブ圏を中心に』,法政大学出版局,175p. ISBN-10: 4588022318 ISBN-13: 978-4588022319 \2310 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
(「BOOK」データベースより)
長い苦しみの果てにやっと独立と自由を勝ち得た旧植民地は、その後どのように変化したか。独立国家は新しい市民を誕生させたが、彼らの生活は保障されるどころか支配層の専制と腐敗が市民を一層悲惨な状況に陥れている現実を冷静に見据え、怠慢をつづける新生国家の政治指導者と沈黙を守る知識人を厳しく批判しつつ、今日の「脱植民地人の肖像」を描き出す。自己の苦難の体験を通して、現代社会における差別と抑圧の問題を真摯に問うメンミの最新評論。
■目次
序にかえて
新しい市民
大いなる幻滅
逆説的な貧困
腐敗
ペテン師と専制君主
暴君、狂信家、軍人
ごまかし、アリバイ、欺瞞
まことに好都合な紛争
知識人の責任追求
虚構と現実
文化的昏睡状態
ターバンを巻いた者たちの陰謀
強制から暴力へ
遅れて生まれた国家
無権利の国
病める社会
出国志願者
移民
二重に祝福された国外移住…
…そして二重の挫折
新しい両者の関係
ゲットー、避難所、袋小路
スカーフか混血か
屈辱の痛み
屈辱から怨恨へ
敗者の連帯
アイデンティティの混合
帰国神話の放棄
移民の息子
ゾンビ
排除から非行へ
同化と統合
相互依存
ヨーロッパの沈滞…
…そして脱植民地人のチャンス
もう一つの世界へ?
あとがき
訳者あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治