『統合される男女の職場』
首藤 若菜 200312 勁草書房,300p.
Last update:20101220
■首藤 若菜 200312 『統合される男女の職場』,勁草書房,300p. ISBN-10: 4326648597 ISBN-13: 978-4326648597 \5670 [amazon]/[kinokuniya] p0206 ※
■内容(「MARC」データベースより)
本書では、性別職域分離をめぐる問題について、ブルーカラー男性職種への女性の参入を事例として取りあげつつ検討している。労働現場に足を運び、労働者の生の声を拾いあげながら、各職場のルールが何を要因としてどう変わり、女性労働者や男性労働者、そして労働組合や経営者が、それをどのように捉え、いかに対応しているのかを具体的に解明した。性別職域分離の縮小の内実を分析し、今後の展望を明らかにしている。
内容(「MARC」データベースより)
鉄道業、運輸業など「男の仕事」とみなされてきた職場へ女性が進出し始めている。男女混合化はなぜ起こったのか、また何が変わったのか。調査に基づき詳細な実態を示し、今後の展望を明らかにする。
■著者紹介
首藤若菜[シュトウワカナ]
1973年東京都に生まれる。2001年日本女子大学大学院人間生活研究科博士課程単位取得退学。現在、山形大学人文学部専任講師、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス労使関係学部客員研究員、博士(学術)
■紹介・言及
橋口 昌治 200908 「格差・貧困に関する本の紹介」, 立岩 真也編『税を直す――付:税率変更歳入試算+格差貧困文献解説』,青土社
■目次
まえがき
T 性別職域分離と日本の女性労働
第1章 性別職域分離とは何か
1 定義と構造
2 日本の特徴
3 課題と方法
第2章 男女労働者に分断された理由
1 女性に対する深夜勤務禁止規定
2 男女間の体力・筋力差
3 統計的差別の理論
U 男女混合職化のケース・スタディ
第3章 鉄道業
1 職種とキャリア
2 運転士への女性参入
3 車掌になった女性たち
4 女性駅務員の誕生
5 地下鉄で働く女性駅務員
6 女性職域から男女混合職域へ
第4章 自動車産業
1 職種とキャリア
2 男女混合職化を前提に設立された工場
3 男性が働いてきた工場での女性採用の開始
4 大手自動車会社における男女混合職化
第5章 電機産業
1 半導体工場で広がる女性の職域
2 家電組立部門におけるキャリアの深化
第6章 運輸業
1 バス運転手における女性の採用開始
2 女性トラック運転手の誕生
3 タクシー運転手として働く女性たち
4 建設オペレーターにおける男女混合職化
5 航海士への女性の参入
付 自動車組立工としての労働体験
V 性別職域分離の解消に向けて
第7章 性別職域分離の縮小要因
1 法改正と職場ルールの変化
2 筋力的性差が労働に与える影響
3 統計的差別と男女のキャリア
第8章 新たな職域の形成
1 分断の第1段階からの脱却
2 技能低下と第1段階への揺り戻し
3 今後の課題と展望
参考文献
あとがき
索引