『精神分析 (思考のフロンティア)』
十川 幸司 20031120 岩波書店,125p.
last update:20110311
■十川 幸司 20031120 『精神分析 (思考のフロンティア)』,岩波書店,125p. ISBN-10:400027001X ISBN-13:978-4000270014 \1300 [amazon]/[kinokuniya] ※ b1900/8600sn b1990/9204sa
■内容
出版社/著者からの内容紹介
知のパラダイム転換のなかで,激変する現代社会が抱える錯綜し複雑化する問題群を,気鋭の著者陣が独自の視座から大胆に読み解く,待望のシリーズ第II期.21世紀を迎えた今日,私たちが担うべき真の課題とは何か.アクチュアルな現実との拮抗関係のなかで,構想力の再生にむけて,新たな思考の可能性を再び切り拓く.
今日の精神分析の危機とは,なにを意味するのか.精神分析の停滞の原因はどこにあるのか.「思考の経験としての精神分析」という視座から,精神分析を再開するための新たな理論的根拠を提示し,相互に深く絡みあっている臨床的な場と認識論的な場において,フロイト以降の精神分析経験のラディカルな更新を試みる.
内容(「MARC」データベースより)
今日の精神分析の危機とは何か。「思考の経験としての精神分析」という視座から、精神分析を再開するための新たな理論的根拠を提示し、臨床的な場と認識論的な場においてフロイト以降の精神分析経験の更新を試みる。
■目次
はじめに
I フロイト以降の精神分析
第1章 精神分析の現在
1 思考の経験としての精神分析
2 100年後の現状
3 精神分析の逡巡
4 精神分析を再開する
第2章 精神分析経験を拓く
1 分析経験の拡大――メラニー・クライン
2 精神分析経験の超越論的探究――ジャック・ラカン
3 新たなる経験論――ウィルフレッド・ルプレヒト・ビオン
U 精神分析を再開する
第1章 臨床的展開
1 新たなる思考の経験に向けて
精神分析的思考とは何か
連結としての転移
2 経験の条件の再設定
われわれの発達論
自己と4つの回路の形成
感覚の回路から情動の回路へ
欲動の回路から情動の回路へ
情動の回路から言語の回路へ
自己の作動と疾病の形成
3 精神分析過程の理論化
再び転移について
言語的インターコース
自己の変容と分離
分析家の自己の形成と倫理
第2章 認識論的展開
1 精神分析と他の思考
2 精神分析と科学
3 精神分析と哲学
4 精神分析と芸術
5 精神分析と社会
V 基本文献案内
あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志