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『イデオロギーとしての「日本」――「国語」「日本史」の知識社会学』(増補新版)

ましこ ひでのり 20031130 三元社,408p.


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ましこ ひでのり 20031130 『イデオロギーとしての「日本」――「国語」「日本史」の知識社会学 』(増補新版),三元社,408p. ISBN-10: 4883031225 ISBN-13: 978-4883031221  \3,570 [amazon][kinokuniya] 

■内容
日本という時空の連続性を自明視させる神学=国語学・国史学。教科としての国語と日本史は、日本人意識の注入装置にほかならない。 沖縄学/社会言語学/知識社会学がうつしだす、「日本人」のあらたな自画像。
有史以来の連続性が自明視されてきた「日本」という枠組みを「いま/ここ」という視点から徹底的に解体し、神学的思考にまどろみ抑圧主体であるとの自覚なき知識人の醜い自画像をうきぼりにする。2001年刊に次ぐ増補新版。

■目次

序章 「急浮上」したかにみえる「沖縄問題」によせて

第1章 神学としての国語学/国史学―イデオロギーとしての「日本論」序説
1−1 なぜ国語科と社会科をとうのか
1−2 なぜ現行の学校テキストと,その周辺を対象とするか?
1−3 言語社会学/知識社会学としての,国語学/国史学

第2章 イデオロギー装置としての国語
2-1 「国語」とは,「日本語」とはちがうものか?
2-2 「母語」概念の再検討と「国語」概念
2-3 日本語教育からみた国語教育の不可解
2-4 イデオロギーとしての「国語」イメージ
2-5 「国語」の連続性神話の論理構造
2-6 標準口語文法という歴史的逆説
 2-6-1 学校文法とは,一体なにものだったのか?
 2-6-2 口語文法についての補論(幕末期から現在までのスケッチ)
2-7 漢字イデオロギーの論理構造
 2-7-1 命題「漢字なしでは,おなじおとの言葉を区別できない」
 2-7-2 命題「かきことばは,漢字によって安定している」
2-8 自明視される漢字システムの構造的矛盾
 2-8-1 ワープロの一般化がうきぼりにした日本人の文字意識
 2-8-2 みえにくくなってきた,漢字の構造的矛盾
 2-8-3 恣意的な漢字システムの固有名詞への圧力
  2-8-3-1 方言地名(現地音)への圧力
  2-8-3-2 エスニック・マイノリティ地名(現地音)への圧力
       (1)北方少数民族のケース
       (2)琉球・小笠原などのケース
2-9 よみかき能力の「自明性」
2-10 言語学者の知識社会学―国語教育の背景としての「共通語」概念の機能
 2-10-1 「標準語」という術語のなかみと、かきことば
 2-10-2 「標準語」とは,実体か?
 2-10-3 標準語/共通語/方言の関係性と,言語学者の理解
 2-10-4 言語学者の認識水準の国語科教科書への影響力
2-11 イデオロギー装置としての「国語」―小括

第3章 イデオロギー装置としての日本史
3-1 「琉球・沖縄史」からとらえかえす「日本」史
 3-1-1 近世東アジア史における大和/琉球関係
 3-1-2 近代東アジア史における大和/琉球関係
 3-1-3 戦後史における大和/琉球関係
 3-1-4 『高等学校・琉球・沖縄史』のうきぼりにする日本史教科書の現状
3-2 「日本史」の対象とは,なにか?
 3-2-1 「国益」がらみの,「領土拡大史」
 3-2-2 エスニック・マイノリティについての日本史記述
  3-2-2-1 「単一民族」神話
  3-2-2-2 <異物>をかかえこんだ記憶の抑圧
       (1)コリアンについて
       (2)3つの辺境=内国植民地,琉球/蝦夷地/小笠原諸島
  3-2-2-3 外部にほうりだした存在の忘却
 3-2-3 補論:中学教科書のなかの「日本」史
3-3 「日本」による統合の合理化=目的論的史観
 3-3-1 <物語>としての「歴史」
 3-3-2 反体制知識人のセルフ・イメージと認識レベル
 3-3-3 「真実操作」(オーウェル『1984年』)
3−4 イデオロギー装置としての「日本」史と,その周辺知識

第4章 イデオロギー装置としての学校教科と周辺知識をこえて
4−1 「大衆消費財」としての教科書類と,その構造的矛盾
4−2 半強制的「大衆消費財」の影響力をめぐる「教科書」問題
 4−2−1 テキストのイデオロギー性と,その権力性
 4−2−2 入試科目としての「日本」史と,教師としての「日本」史研究者
 4−2−3 「日本人」論=大衆消費財としての論理,「日本」史
4−3 地域にとっての日常言語教育の意味再考
4−4 「連続性」神話をのりこえるために
4−5 知識社会学としての国語学/国史学がうきぼりにする,あらたな方向性

終章 沖縄諸島/非識字者を包囲する現行制度=われわれの日常意識/生活

補論1 方法論について―知識社会学/言語社会学の位置づけ

ホロン2 リロンのジッセン・レー「ジユー・シュギシカン」おめぐるチシキ・シャカイガク

終章2 国語教育/歴史教育周辺の動向補遺
2-1 国語科/国語学会/国立国語研究所をめぐって
 2-1-1 「国語」への偏愛
 2-1-2 「国語学者」たちの看板
 2-1-3 国立国語研究所の英訳名称が抑圧したこと
 2-1-4 国語科教員の反応
2-2 「言語権」と「ろう文化」
 2-2-1 「言語権」概念の浮上
 2-2-2 「ろう文化」の社会的認知
2-3 漢字ブームという反動
 2-3-1 漢字検定という制度
 2-3-2 漢字の早期教育
 2-3-3 日本論ブームのひとつとしての漢字論のなみ
  2-3-3-1 「機能不全」のひらきなおり
  2-3-3-2 必要悪論/宿命論
2-4 日本語ブームと「音読」
2-5 アイヌ文化振興法の制定の意義
2-6 散文運動の発信基地としての「うちなあぐち村」
 2-6-1 「沖縄語復興運動時代」(1990年代)
 2-6-2 ウチナーヤマトゥグチの浮上
2-7 「新しい歴史教科書をつくる会」をめぐる動向
 2-7-1 「つくる会」の実態と影響力
 2-7-2 歴史研究者の動向
 2-7-3 歴史教育関係者の動向
2-8 「高等学校 琉球・沖縄市」も「改訂・増補版」刊行

あとがき
増補新版に際してのあとがき

参考文献

人名索引

■引用

■書評・紹介

■言及


*作成:影浦 順子 
UP:20090819 REV:
身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
 
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