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『福祉を変える経営――障害者の月給1万円からの脱出』

小倉 昌男 20031014 日経BP社,224p.

last update:20120110

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■小倉 昌男 20031014 『福祉を変える経営――障害者の月給1万円からの脱出』,日経BP社,224p. ISBN-10:4822243648 ISBN-13: 978-4822243647 \1365 [amazon][kinokuniya] ※ w0105

■内容

(amazon商品説明より)
ヤマト運輸の経営者として、かつて宅急便で物流業界に革命を起こした人物が、福祉の世界を変えようとしている。著者は、障害者が健常者と同じ立場で暮らせるというノーマライゼーションを実現するためには、障害者がきちんと働いて稼ぐことが基本だと考える。しかし、障害者の就労施設である民間の共同作業所で働く人々の月給は1万円にも満たず、障害者が自立することはほとんど不可能である。そしてこの現実を変えるには、共同作業所の経営改革を行う必要があると指摘する。 本書の大部分は、ヤマト福祉財団が共同作業所の運営者を対象に行っている「経営セミナー」の講義内容に沿ったもので、「経済とは何か」「経営とは何か」と題し、市場経済の仕組みの中で、どのように利益を得ていくかという具体的な経営ノウハウが盛り込まれている。さらに、実際に障害者に対し月給10万円以上を支払い、フランチャイズを拡大しているスワンベーカリーなどの事例も紹介されている。 本書を読み進めると、著者の福祉に対する考え方や取り組み姿勢には、宅急便に対するそれとの共通点が多いことに気づく。たとえば、働く人のやる気を引き出すことが健常者や障害者を問わず何よりも重要なことと考えているし、国や地方公共団体を頼りにしすぎることもない。もしヤマト運輸と同様にさまざまな企業が経営の知恵を出し合えば、社会全体のノーマライゼーションの実現に一歩近づくことができるのではないだろうか。福祉にとどまらず、企業のあり方についても考えさせられる1冊である。(戸田圭司)

■目次

第1章 障害者の自立を目指そう!私の福祉革命(ヤマト福祉財団について 私が福祉の仕事に就いた理由 ほか)
第2章 福祉を変える経済学(「福祉的就労」という言葉のウソ 「福祉的経済」という経済は存在しない ほか)
第3章 福祉を変える経営学(経営とは「収入-経費=利益」を理解すること 「良いモノをつくれば売れる」は間違いです ほか)
第4章 先進共同作業所の経営に学ぼう(パン製造・販売(スワンベーカリー十条店)―立地の悪さをアイデアで克服 豆腐製造・販売など(はらから福祉会)―手作り豆腐で月給五万円 ほか)

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:大野 藍梨
UP: 20120110 REV:
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