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『メディア・プラクティス――媒体を創って世界を変える』

水越 伸・吉見 俊哉 編 20031010 せりか書房,286p.


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■水越 伸・吉見 俊哉 編  20031010 『メディア・プラクティス――媒体を創って世界を変える』,せりか書房,286p. ISBN-10: 4796702512 ISBN-13: 978-4796702515 \2500 [amazon][kinokuniya] ※ 3can

■内容
内容(「MARC」データベースより)
グローバル情報化のもとで精緻に体系化され、管理され、巧妙に環境化したメディア。慣習化したメディアとの関わり方を振り返り、組み替えていくと共に、理論と実践、歴史と現在を連結させた新たなメディア論を構想した論考集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
水越 伸
1963年生まれ。東京大学大学院情報学環助教授。歴史と実践をよりあわせながら本書でいうメディア・プラクティスの地平を開拓したいと考え、メルプロジェクト、コミュニティ・パブリッシングなどを展開中

吉見 俊哉
1957年生まれ。東京大学社会情報研究所教授。社会学・文化研究専攻。大衆文化研究を基礎に、最近は国民祭典やアメリカ化・消費社会化の文化史的分析、カルチュラル・スタディーズの探求に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
序 メディア・プラクティスとは何か 水越伸・吉見俊哉 (6)
1 メディア・プラクティスの地平 水越伸 (20)

I ラディカルなメディア遊びの可能性
2 「本づくり」から「名刺パンフレット」まで――メディア・実践・存在論、あるいは可能的様態の発現について 長谷川一 (52)
3 メディアアート《連画》への招待 安斎利洋・中村理恵子 (70)
4 メディアアートコミュニケーション――北欧と日本、メディアの夢 アスケ・ダム(Aske Dam) 小川明子(訳・解題) (97)

II メディア・リテラシーと社会の回路
5 カナダにおけるメディア・リテラシーのデザイン バリー・ダンカン(Barry Duncan) ニール・アンダーセン ジョン・J・プンジェンテ・SJ 坂田邦子(訳・解題) (114)
6 媒体素養の誕生――台湾におけるメディア教育の展開 呉翠珍(Sophia Wu)・劉雪雁(Liu Xueyan)  (133)
7 松本サリン事件と高校放送部――送り手と受け手の対立と対話 林直哉 (146)
8 メルプロジェクトのパースペクティブ――メディア表現、学びとリテラシー 水越伸・山内祐平 (170)

III オルタナティブなメディア表現と社会実践
9 デジタル時代と新たなジャーナリズムの創出 野中章弘 (186)
10 メディアとサバルタン――インドネシアのメディア実践 坂田邦子 (200)
11 「小さなマスメディア」のおもしろさとむずかしさ――ドイツ日刊紙『タッツ』というメディア 林香里 (218)
12 インターネットとNPOのエンパワー 対談=浜田忠久・吉見俊哉 (235)
13 愛知万博問題からメディアを問う――市民参加型社会は始まっているのか 往復書簡=吉見俊哉・松浦さと子 (251)

参考資料(関連ウェブサイト一覧)

■引用
「世界中でメディア教育についての研究が行われているが、メディア教育を正しく発展させるためには、以下の九つの要素が重要である。

(1) メディア・リテラシーは、他の革新的な教育プログラムと同様、草の根的な運動でなくてはならず、教師は率先してロビー活動を行う必要がある。

(2) 教育当局は、カリキュラムにメディア教育を義務づける、ガイドラインやリソースブックの作成、カリキュラムの改善と資料の確保など、教育プログラムに対する明確な支援を行わなければならない。

(3) 教育機関は、この分野において将来的な教師を養成できる力を持つスタッフを補充しなければならない。また、カリキュラムの作成や持続的なコンサルタントについて第三者的な組織からの学問的な支援が必要である。

(4) 地域レベルでの教師向けの現場指導が、実施されるプログラムの一部に取り入れられなければならない。

(5) 各教区は、メディア・リテラシーに造詣が深く、コミュニケーションのためのネットワークを構築できるコンサルタントを必要とする。

(6) 国や地域に即した適切な教科者〔まま〕および視聴覚教材が確保されなければならない。

(7) ワークショップ、会議、広報誌の配布、カリキュラムの改善などを目的とした支援のための組織が設立されなければならない。このような専門的な組織は、学校や地域を跨ぎ、メディア・リテラシーに関心を持つさまざまな領域の人々に関与してもらうようにしなければならない。

(8) 適切な評価手段が必要である。

(9) メディア教育には、多様な技術、専門性が必要にとなるため、教師、両親、研究者、メディア関係者が協働してこれを行うことが必要である。」
(Duncan,B et al. 2003:124-125)

■書評・紹介



*作成:野口 陽平 
UP:20081013 REV:
カナダ  ◇身体×世界:関連書籍 2000-2004  ◇BOOK
 
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