『瀧川幸辰――汝の道を歩め』
伊藤 孝夫 20031010 ミネルヴァ書房,337p.
■伊藤 孝夫 20031010 『滝川幸辰――汝の道を歩め』,ミネルヴァ書房,ミネルヴァ日本評伝選,337p. ISBN-10: 4623039072 ISBN-13: 978-4623039074 2200+ [amazon]/[kinokuniya] ※
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刑法学者、第15代京都大学総長、瀧川幸辰(1891-1962)。研究者として順調に歩みつつあった人生は、京大瀧川事件、戦後の大学復帰、総長暴行事件など、激動する時代に翻弄される。本書ではその生涯を辿り、近代日本の大学の肖像を描く。
〇汝の道を歩め:自己の信念を貫いた瀧川は、「汝の道を歩め、そして人々をして語るにまかせよ」というダンテの言葉を座右の銘とした(本書298頁参照)。
抜粋
…人物としての瀧川は、まことに勤勉な学究で、日夜研究にいそしんで倦むことを知らず、自己の信念に忠実な、強固な意志の持ち主であった。謹厳で、絵に描いたような学者気質のこの人物は、他の時代ならば優秀・卓抜な研究者として平穏な生涯を送ることもできたであろう。しかし現実のその一生は、波乱に満ちたものとなった。…(「はしがき」より)
■著者
伊藤孝夫(いとう・たかお)
1962年生まれ。1987年京都大学大学院法学研究科修士課程修了。京都大学法学部助手、助教授を経て、現在、京都大学大学院法学研究科・法学部教授。専攻は日本法制史。著書に、『大正デモクラシー期の法と社会』(京都大学学術出版会)、『京都大学百年史』総説編(分担執筆)、などがある。
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■目次
はしがき
第1章 少年期・勉学期
第2章 刑法研究者としての出発
第3章 京大・瀧川事件
第4章 暗い谷間の時代
第5章 大学への復帰
註
主要参照文献
あとがき
瀧川幸辰年譜
人名・事項索引
■書評・紹介・言及
◆立岩 真也 2013 『私的所有論 第2版』,生活書院・文庫版