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『日本の童貞』

渋谷 知美 20030520 文春新書,269p.

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last update:20160829

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■渋谷 知美 20030520 『日本の童貞』,文春新書,269p. ISBN-10:4-16-660316-7 ISBN-13: 978-4166603169 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ f03

■内容

[amazon]より

【内容紹介】

全国の五〇〇万童貞諸君とかつて童貞だった男、そして女たちへ
女性からはモテない、不潔と蔑まれ、体験済みの男からは馬鹿にされる恥ずかしい存在──そんな童貞が「カッコいい」時代があった


【著者からのコメント】

 童貞が「カッコいい」時代があった!!
 美徳から“ビョーキ”へのイメージの変化に、現代日本の性意識を読みとる(帯より)

 今の男性をみていると、どうも童貞であることは
 「人に言えない恥ずかしいこと」のようです。
 しかし、1920年代の学生は童貞を誇りとし、「愛する人に童貞を捧げたい」と息巻いていました。
 いわば童貞は「美徳」でした。

 ところが戦後、性に対する価値観が変化すると、
「童貞が増え、処女が減る」事態が報道されるようになり、70年代初めには「童貞=恥」とされるようになります。

 そうなると、やれ「○歳までに喪失しろ」とか、やれ「恋人との喪失こそが正しい」といった規範を押し付けられ、 あげくのはてに「童貞は病である」「童貞は外見で判断できる」といったトンデモな「常識」まで、まことしやかに語られるようになります。

童貞について、あれこれ口を出さずにいられない社会とはどんな社会なのか、
明治期〜現代の雑誌記事を素材に、歴史社会学の視点から、その秘密にせまります。

 ……というと、お堅い本に思われるかもしれませんが、笑いどころも数多く、楽しいものに仕上がりました。

著者にとっては処女作ならぬ童貞作、ぜひお手にとってみてください。

特に、かつて北方謙三のアドバイスを真に受けて、「童貞を捨てれば全て解決するんだ!」
と思っていたあなたは必読です。


 著者:渋谷 知美 (2003年6月11日記)

■目次

第1章 「新妻にささげる贈り物」としての童貞―― 一九二〇年代の学生たち
第2章 童貞のススメ―― 男の性の問題化と医療化
第3章 貞操の男女平等の暗面――「花柳病男子拒婚同盟」への反応
第4章 女の童貞、男の童貞――「童貞」という言葉の変遷
第5章 「恥ずかしいもの」としての童貞――戦後の雑誌言説
第6章 シロウト童貞というカテゴリ――「恋愛の自由市場」の一側面
第7章 「やらはた」の誕生――童貞喪失年齢の規範化
第8章 マザコン・包茎・インポ――童貞の病理化
第9章 「童貞は見てわかる」――童貞の可視化
第10章 童貞の復権?

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:岩ア 弘泰
UP:20160829 REV:
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