『経験としての死』
芹沢 俊介 20030320 雲母書房,195p.
■芹沢 俊介 20030320 『経験としての死』(死の講義 I),雲母書房,195p. ISBN-10: 4876721262 ISBN-13: 9784876721269 \1600 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
「人称態の死」「共同幻想論」「死の五段階説」を機軸に、死という経験の構造を解き明かす「死の講義」三部作の第一弾。
内容(「MARC」データベースより)
私はどのようにして死ぬのか? あなたの死はなぜ衝撃的なのか? 「人称態の死」「共同幻想論」「死の五段階説」を機軸に、死という経験の構造を解き明かす「死の講義」三部作の第一弾。
著者略歴(「BOOK著者紹介情報」より)
- 芹沢 俊介
- 1942年、東京に生まれる。上智大学経済学部卒。
■目次
はじめに 死を経験するということ
第1講 「私」をめぐる死
人称態の死
関係の死・他人の死
人称を欠く日本語
個体としての死の発見
死の体験は可能か――臨死体験について
変性意識――トランスパーソナル心理学
死は誕生の反復か
第2講 人称態から死の経験を考える
一人称の死――死の経験不可能性
二人称の死――具体的な死
二重の喪失体験
絶対的な対象喪失
喪失体験の再構成――二人称の死の打撃から自己を癒す
予知されていた死
三人称の死――対象化された死
死へのまなざしの二重性
三人称の死における三つの経験の型
第3講 『共同幻想論』からみた人称態の死
『共同幻想論』から人称態の死を考える
自己幻想と一人称の死
対幻想と二人称の死
死と共同幻想
共同幻想と二人称の死
共同幻想からの呼び出し
共同幻想と三人称の死
共同幻想における死あるいは非人称の死
宗教における死=信の死
第4講 死と死にゆくこと
キューブラー・ロスとの出会い
死に瀕した看護学生のことば
医学生たちが恐れているもの
インタビューのための前提
第5講 キューブラー・ロスの「死の五段階」説について
キューブラー・ロスの「死の五段階」説について
第一段階――否認
第二段階――怒り
第三段階――取引き
第四段階――抑うつ
第五段階――受容
「よだかの星」の五段階
臨死体験再考
第6講 死にゆく人はどんな感情表出をするのか――ロス五段階説の検証
四つの感情表出類型
(1) 規範的表出
(2) 感情的表出
(3) 抑うつ的表出
(4) 充足的表出
医療者の態度は死にゆく人に大きな影響を与える
第7講 「まだこのことを終えていない」という問題――「死の五段階」後のテーマ
心はなぜ死にゆく身体に遅れるのか
「まだこのことを終わらせていない」というテーマの浮上
二人称的関係から生まれる「思い残し」
受けとめ手の存在と役割
生の最終ステージとしての死
仕残した〈このこと〉と死の五段階
希望を聞き、希望の実現の手助けをすること
過去の「心残り」の解消
ジェフの夢
わが子の死というアポリア
正しく甘やかすための条件
見送る側の五段階
あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志