HOME > BOOK >

『アメリカ文学史――駆動する物語の時空間』

巽 孝之 20030125 慶應義塾大学出版会,301p.

Tweet
last update:20151215

このHP経由で購入すると寄付されます


■巽 孝之 20030125 『アメリカ文学史――駆動する物語の時空間』,慶應義塾大学出版会,301p. ISBN-10:4766409140 ISBN-13:978-4766409147 2400+ [amazon][kinokuniya]

■内容

第一人者が放つ、「文学史の物語学」。「アメリカの夢と悪夢」の物語の中で個々の作品が放つ光彩を鮮やかに描き出す、まったく新しい文学史テキスト。正典20作品解説、詳細な年表、文学史地図、コラム、写真など入門者向け資料も満載。

■目次

はじめに――「アメリカ文学史」とは何か
第1章 アメリカ文学史序説――ロード・ナラティブの千年紀
 1 アメリカン・ドリームは移動する
 2 ロード・ナラティヴのフロンティア
 3 グローバリズム以後のアメリカ文学地図

第2章 神権制下の文学――ピューリタニズム
 1 キャプテン・ジョン・スミスの遺産
 2 丘の上の町
 3 反律法主義論争
 4 異端者と異民族と
 5 セイラムの魔女狩りとは何であったか
 6 アメリカ的主体の多元的起源
 7 マザーからエドワーズへ

第3章 独立革命の文学――リパブリカニズム
 1 マザー、エドワーズ、フランクリン
 2 自伝のタイム・パラドックス
 3 信仰ではなく信用を
 4 隠喩としてのファミリー・ロマンス
 5 パンフレットの文学
 6 『コモン・センス』から『独立宣言』へ
 7 コネティカット・ウィッツ
 8 アメリカ小説の起源
 9 共和制読書のアレゴリー

第4章 膨張主義の文学――トランセンデンタリズム
 1 アメリカン・ロマンスの曙
 2 インディアンはひとりではない
 3 ベイル・フェイス、レッド・スキン
 4 アメリカン・ルネッサンス
 5 ヤング・アメリカの文学的独立
 6 1850年の妥協
 7 白鯨オン・ザ・ロード
 8 白の女たち

第5章 進化思想の文学――ダーウィニズム
 1 ダーウィン以前
 2 ストウ夫人『アンクル・トムの小屋』
 3 もうひとりのハリエット
 4 南北戦争以前・以後
 5 ゲティスバーグの演説
 6 マーク・トウェインの冒険
 7 リアリズムとナチュラリズム
 8 ヘンリー・ジェイムズの想像力
 9 クレオールの世紀末

第6章 荒地以後の文学――コスモポリタニズム
 1 イエロー・ペリル
 2 蝶々夫人症候群
 3 1900年の奇遇――ボームとドライザー
 4 パリのアメリカ人
 5 コスモポリタンの詩学――パウンドとエリオット
 6 「荒地」のあとで
 7 失われた世代
 8 荒地を越えて氷山の一角へ――フィッツジェラルドとヘミングウェイ
 9 30年代への転換――ウィラ・キャザーの闘争

第7章 冷戦危機の文学――ポスト・アメリカニズム
 1 アメリカの世紀
 2 さまざまなルネッサンス
 3 敗北の想像力――フォークナー、バック、ミッチェル
 4 米ソ冷戦以前・以後
 5 魔女狩り、赤狩り、同性愛者狩り――マシーセンに始まる
 6 失われた世代からビート世代へ――またはサンフランシスコ・ルネッサンス
 7 アメリカ黄金時代
 8 サイバネティックス時代の文学
 9 ポストモダン・アメリカの主体形成
 10 二十世紀アメリカ小説最高傑作
 11 文学史的自意識――ジョン・ベリマンの陰に
 12 ポール・オースターとアメリカ文学史
 13 ドン・デリーロ『アンダーワールド』または世紀転換期の夢と悪夢

第8章 アメリカ文学の正典を読む
 1 ナサニエル・ホーソーン『緋文字』
 2 ハーマン・メルヴィル『白鯨』
 3 マーク・トウェイン『不思議な少年』
 4 トマス・ディクソン『クランズマン』
 5 ウィリアム・フォークナー『響きと怒り』
 6 ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』
 7 リチャード・ライト『アメリカの息子』
 8 J・D・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』
 9 トニ・モリスン『ビラヴド』
 10 トマス・ピンチョン『メイソン&ディクソン』
 11 アン・ブラッドストリート『十番目の詩神』
 12 ウォルト・ホイットマン『草の葉』
 13 ガートルード・スタイン『やさしい釦』
 14 シルヴィア・プラス『エアリアル』
 15 アドリエンヌ・リッチ『血、パン、詩』
 16 ユージーン・オニール『楡の木陰の欲望』
 17 アーサー・ミラー『セールスマンの死』
 18 テネシー・ウィリアムズ『イグアナの夜』
 19 T・S・エリオット原作 アンドリュー・ロイド・ウェッバー作曲
    ミュージカル『キャッツ』
 20 トニー・クシュナー『エンジェルス・イン・アメリカ』
    第一部「至福千年紀が近づく」 第二部「ペレストロイカ」

Column
 1 船旅のフロンティア
   ――ウィリアム・L・ヒート=ムーン『水路アメリカ横断8500キロ 西へ!』
 2 ボルティモアの文学史
 3 アメリカ禁酒運動の運命
 4 ネイチャー・ライティング
 5 リンチ国家アメリカ
 6 ヴードゥー・ジャズ小説の最高峰――イシュメール・リード『マンボ・ジャンボ』
 7 1920年代の文学史革命
 8 アメリカン・ゴシックの達成――ポール・ボウルズ『遠い木霊』
 9 同毒療法のビート的伝統――ウィリアム・バロウズ『ウェスタン・ランド』
 10 映画「すべての美しい馬」考――現世界の終わりと新世界の始まりを告げる
 11 ブラック・フェミニズム――トニ・モリスン『パラダイス』
 12 韓国系アメリカ文学の可能性――チャンネ・リー『最後の場所で』
 13 ポストコロニアル文学の収穫――ジャメイカ・キンケイド『アニー・ジョン』
 14 『小説作法』――スティーヴン・キングの極意
 15 スポーツ小説を超えて――デイヴィッド・プリル『葬儀よ、永久に続け』
 16 ナノテク文学の未来――ニール・スティーヴンスン『ダイヤモンド・エイジ』

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:奥坊 由起子
UP:20151215 REV:
身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
TOP HOME (http://www.arsvi.com)