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『笑顔で「さよなら」を――在宅ホスピス医の日記から』

内藤 いづみ 20021215 KKベストセラーズ,246p.


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■内藤 いづみ 20021215 『笑顔で「さよなら」を――在宅ホスピス医の日記から』,KKベストセラーズ,246p.
 ISBN-10: 4584187126 ISBN-13: 978-4584187128 1785 [amazon] ※ b d01 t02

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いまや日本人の死因の30%ががんである。あなたは余命3ヵ月、と突然に告知されるのは他人事ではない。その時、残り時間をどう有意義に過ごし、人生をハッピーに締めくくれるか。本書は終末期医療を考えるいい機会を与えてくれる。

著者の内藤いづみさんは、山梨県甲府市を舞台に医療活動を続ける在宅ホスピス医。本書には末期がんの患者たちが、自宅で愛する家族に囲まれ、いのちの輝きをみせて最期の時をまっとうする姿が描かれている。モルヒネの正しい処方でがんの痛みが消えれば、患者は笑顔を取り戻せると著者は書く。激痛に苦しみぬいていた45歳の女性は、街の喫茶店でショートケーキを味わえるまでに回復し、その嬉しさを著者に携帯電話で伝えた。44歳の母親は台所で娘のお弁当のおにぎりを弱る手で握り、80歳の男性は春に孫たちを喜ばせたいと、死の直前に庭にチューリップの球根を植えた。かつて日本の終末期医療のあり方に失望した著者は、夫の国であり、ホスピス発祥の地であるイギリスに渡りホスピスの立ち上げに参加した。イギリスの末期がん患者たちの笑顔が今日の活動の原動力となっている。

現代医療はめざましい進歩を遂げたが、人間的な温かさを失い営利に走りがちだ。著者が往診できる患者の数は多くて3人。患者の心身の苦しみにしっかりと向き合い、気さくに家族を支える医師の存在を知ることで、医療とはこういうものだったのだと再認識させられる。(藤原瑠美)

■内容(「BOOK」データベースより)
がんはけっして恐くない。旅立ちの日まで大切な人たちと、「生きる」ことに真剣に向き合える時間が与えられるから。

■内容(「MARC」データベースより)
がんは、けっして恐くない。旅立ちの日まで大切な人たちと、「生きる」ことに真剣に向き合える時間が与えられるから-。在宅ホスピス医である著者が、仕事の難しさ、患者やその家族との交流などを描くエッセイ。

■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
内藤 いづみ
1956年生まれ。山梨県六郷町出身。福島県立医大卒業後、東京女子医大内科等に勤務。86年から英国プリンス・オブ・ウェールズ・ホスピスで研修を受け、95年、甲府にふじ内科クリニックを設立、院長となる。日本ホスピス・在宅ケア研究会理事。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
序章  豊かで静かな最期
第一章 「在宅ホスピス医」という仕事
第二章 告知の難しさ
第三章 最後までに成し遂げたいこと
第四章 私が在宅ホスピス医になるまで
第五章 家族力を発揮した人たち
第六章 患者さんの気持ちと家族の気持ち
第七章 いのちの愛おしさ


UP:20071117 REV:2007
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