HOME > BOOK >

『生と死・極限の医療倫理学――北欧・スウェーデンにおける「安楽死」問題を中心に』

尾崎 和彦 20021101 創言社,432p.


このHP経由で購入すると寄付されます

■尾崎 和彦 20021101 『生と死・極限の医療――北欧・スウェーデンにおける「安楽死」問題を中心に』,創言社,432p. ISBN-10: 4881465384 ISBN-13: 978-4881465387 \4725 [amazon][kinokuniya] ※ 4swe et

■内容
(「MARC」データベースより)
生きる権利か、死ぬ権利か。現代人に突きつけられる極限の状況。その医療的価値判断に立ち向かう北欧の精神群像の軌跡を追う。

著者 尾崎和彦, 2003/11/22
北欧人固有のラディカルな死生観に迫る本邦最初の試み
現代北欧人の死生観は一般に強固な無宗教的土壌の上に構築されており、徹底的な内在主義的ヒューマニズムの精神がそれの最大の特質である。本書は北欧医療倫理学者たちの安楽死問題の理解を通してこのことを検証しようとした。

■目次
まえがき

序論 スウェーデン医療倫理史上における危機的問題――ベリート・ヘデビュー女史による「行動グループ<われわれの死への権利>」の結成と「自殺幇助」事件の意味するもの
第T節 ヘデビュー女史の行動の背景
第U節 「われわれの死への権利」理念と行動グループの結成
第V節 「死への幇助」の医療倫理的・法的側面
第W節 「わたしの生命はわたしのもの」

第T章 スウェーデンにおける「死への幇助」思想の前哨
第T節 「死への幇助」思想をめぐる論争の発端と展開
第U節 アスクーウプマルクの医学的「慈悲殺」否定論
第V節 グンナル・ビィヨルクの「安楽死」理解の立場
第W節 ゲルハルト・シムソンの法的「安楽死」肯定論

第U章 ブロムクヴィストの「医療倫理学」思想
第T節 ブロムクヴィストの『医療倫理学』の登場
第U節 医療倫理学基礎論
第V節 「医療倫理学」の基本構想――「メタ倫理学」の立場から
第W節 メタ倫理学的概念分析の諸対象――「倫理学とは何か?」
第W節 「生と死」概念のメタ倫理学的分析

第V章 ブロムクヴィストの「死への幇助」思想
第T節 患者・医師・肉親
第U節 「人間の生命に対する畏敬」と「死への幇助」
 〔T〕 「妊娠中絶」
 〔U〕 「自殺」
第V節 「死への幇助」――「安楽死」思想
 [T] 予備的考察
 [U] 「エウタナシー/安楽死」の概念規定・区分・形式
第W節 「安楽死反対論」の成立根拠
 [T] 法的反対証明
 [U] 道徳的反対証明
 [V] 宗教的反対証明
 [W] 心理学的反対証明
 [X] その他の反対証明(濫用と間違い)
第X節 「安楽死肯定論」の成立根拠
 [T] 「慈悲」
 [U] 「経済的配慮」
 [V] 「〈生きる価値なき〉生」
 [W] 「選択の自由」
 [X] 「研究の進歩」
第Y節 ブロムクヴィストにおける「生きる権利」と「死ぬ権利」
 [T] 「医師の選択」の問題
 [U] 「生きる権利」
 [V] 「死ぬ権利」

第W章 ヘデニウスにおける「死への幇助」とヒューマニズム
第T節 ヘデニウスにおける医療倫理思想と「死への幇助」の問題
 [T] アスクーウプマルク批判
 [U〕 弟子ブロムクヴィストへの信頼
 [V〕 「死への幇助」の合法化をめぐって
 [W] 「自己中心的方法」
第U節 「医療倫理」の視点
 [T] 医療倫理とは?
 [U] 「医療倫理的ジレンマ」
 [V] 「医師・患者の肉親・社会」
 [W] 「医療倫理と法」
第V節 「人間の価値」の視点
 [T] 「価値相対主義」
 [U] 人間の「価値」とは?
 [V] 「死への幇助」肯定への最終的根拠づけ

第X章 ブロムクヴィスト的医療倫理学と非-ブロムクヴィスト的医療倫理学
第T節 ブロムクヴィスト的医療倫理学の継承者と安楽死論
 [T] G・ヴレトマルク他『看護倫理学』の視点
 [U] 「安楽死」の問題
 [V] 「自殺」と「死への権利」の問題
第U節 非-ブロムクヴィスト的医療倫理学における人間論と安楽死論
 [T] 医療倫理学の原理――「長期的に、全体として」と「反生産性理論」
 [U] 医療倫理学の成立根拠としての人間観
 [V] 「生への権利」と「死への権利」

結論 最近北欧医療倫理学の動向
第T節 第X章までの総括
第U節 「生命の質」の視点
 [T] U・J・イェンセン:『道徳的責任と人間観』(デンマーク)
 [U] B・ハンソン:『倫理・生命・健康』(スウェーデン)
 [V] L・ノルデンフェルト:『生命の質と健康』(スウェーデン)
第V節 「疾病」の哲学的概念分析
 [T] U・J・イェンセン:『臨床における疾病概念』(デンマーク)
 [U] P・スンドストレーム:『疾病のイコン』(スウェーデン)
第W節  「死への幇助―安楽死」から「ホスピス医療」へ
 [T] U・クヴァルンストレーム:『死に直面する体験』(ノルウェー・スウェーデン)
 [U] U・クヴァルンストレーム:「われわれの死』(ノルウェー・スウェーデン)
第X節 「医療倫理学」の哲学的根拠づけ
 [T] H・R・ウルフ他:『医学の哲学入門』(デンマーク)
 [U] H・マルムグレーン:『医療倫理学』(スウェーデン)
第Y節 「総合学」としての医療倫理学
 [T] D・アナーセン他:『医療倫理学』(デンマーク)
 [U] L・ァッペル:『医療倫理学』(デンマーク)

あとがき
人名索引

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:岡田 清鷹 
UP:20081003
スウェーデン Sweden  ◇安楽死・尊厳死 euthanasia/ death with dignity  ◇安楽死・尊厳死 : 2000-  ◇身体×世界:関連書籍 2000-2004  ◇BOOK
 
TOP HOME(http://www.arsvi.com)