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『アスペルガー症候群と学習障害――ここまでわかった子どもの心と脳』

榊原 洋一 20020820 講談社,205p.

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last update:20170722

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■榊原 洋一 20020820 『アスペルガー症候群と学習障害――ここまでわかった子どもの心と脳』,講談社,205p. ISBN-10:4062721503 ISBN-13:978-4062721509 780+ [amazon][kinokuniya] ※ a07

■内容

[amazon]より

 商品説明

人間の脳や心に関する研究にはめざしい進展がみられるものの、解明されていないことはまだまだ多い。それだけ複雑で、難しい領域ということなのだが、そのことは、最近クローズアップされている子どもの心の問題にも当てはまる。子どもといえども、心の働きは極めて複雑で、捉えることは難しい。そんな子どもの心と脳について、現時点(2003年現在)で解明されていることを解説したのが本書だ。発達障害児の医療に携わる小児科医が分かりやすく説いている。

まず、第1章では子どもの心の発達を評価・判定していくスケールを紹介する。幼児を持つ親であれば、わが子の成長と比較してみたくなるだろう。人間の知能がいかに高度で複雑であるかは、多重知能とワーキングメモリーについて解説した第2章で認識させられるに違いない。第3章では近年注目されているアスペルガー症候群について詳述。自閉症やADHDとの違い、アスペルガー症候群の診断基準などを具体的に示している。続く第4章では学習障害と脳の回路について、また、終章では子どもの心の障害について解説している。

専門的な医学や脳科学の知識、情報などを盛り込んでいるが、全編にわたり平易な言葉で表現しているので、構えることなく気軽に読み進めることができる。ただし、アスペルガー症候群などの理解は、専門家にとっても難しいという。子どもの心の問題を考えていくうえで、ひとつの道標ともなり得る1冊といえる。(清水英孝)

内容紹介

気づかれずに増えている「健康だけど何か変」な子!!

いちばん注目されているアスペルガー症候群と学習障害は、どのような症状を示すのか。自閉症やADHD(注意欠陥多動性障害)とは何が同じで、何が違うのか。最新医学が解明する!!

●赤ちゃんの精神発達の評価法
●からだは健康、でも何か変?
●何を見のがしてきたか
●言葉と知能の発達のずれ
●自閉症とアスペルガー症候群
●うちの子ができないはずはない
●最初に微細脳障害があった
●読めない子どもたち、失読症
●脳科学の役割と期待

子どもの心の問題は、いっしょに暮らしている親、子どもの発達を見守っている小児科医や、保育、教育の専門家にも気づかれずに、密やかに子どもの心のなかで育っていっているように思われる。心の問題の理解がむずかしいいちばん大きな理由は、子どもといえども心のはたらきがきわめて複雑なことだ。心をはかるために、さまざまな発達の指標や心理テストが開発されてきたが、子どもの脳にはそうした方法ではとらえきれない高次機能があることが明らかになってきた。本書の前半では、そうした心の複雑さと素晴らしさについて解説した。後半では、子どもの心の問題のなかでもっとも注目されていながら、専門家にとってもその理解がむずかしいアスペルガー症候群と学習障害について概説した。



著者について

■榊原洋一(さかきはらよういち)
1951年、東京都に生まれる。東京大学医学部を卒業。東京大学医学部講師、東京大学医学部付属病院小児科医長。発達神経学、神経生化学を専攻し、小児科医として発達障害児の医療に携わる。
著書には『ヒトの発達とは何か』(筑摩書房)、『赤ちゃんの体と心の発達24カ月』(主婦の友社)、『集中できない子どもたち』(小学館)、『「多動性障害」児』(講談社+α新書)などがある。

■目次

序章 大事にすればいい子に育つ?
第1章 子どもの心の発達は何でわかるか
第2章 多重知能とワーキングメモリー
第3章 まれではないアスペルガー症候群
第4章 学習障害と脳の回路
終章 子どもの心の障害と現代社会

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:岩ア 弘泰
UP:20170722 REV:
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