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『異議あり!「奇跡の詩人」』

滝本 太郎・石井 謙一郎 編 20020628 同時代社, 236p


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■滝本 太郎・石井 謙一郎 編 20020628 『異議あり!「奇跡の詩人」』,同時代社,236p. 1300+税 ISBN-10: 4886834752 ISBN-13: 978-4886834751 [amazon] ※ cp m/nhk

■内容紹介
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NHKスペシャル「奇跡の詩人~11歳 脳障害児のメッセージ」と題された、2002年4月28日に放映されたドキュメンタリーについて、さまざまな立場から推考し異議を唱えた検証本。「奇跡の詩人」は、『ひとが否定されないルール』の著者、日木流奈君。脳性麻痺のため自身で動くことも発話することもできないが、ドーマン法という民間療法のリハビリの成果で奇跡的に知能が回復した。番組では献身的な家族の協力を得て日々過酷なリハビリに励み、詩やエッセイを執筆し、各地で交流会を開く様子が放送された。
しかし、「詩人」の意思伝達や執筆は、すべて母親の手の力を借りて50音の文字盤を指差す方法(ファシリテイテッド・コミュニケーション、略称FC)でなされていたため、「本当に詩人のことばなのか?」という疑問や検証を求める声がNHKに多数寄せられた。それにこたえた会見で「科学的検証はできないが、スタッフが確認しているからすべて真実」とだけ説明されたため、ネットの掲示板で番組の信憑性について大きな議論となった。本書では掲示板の有志が情報収集と資料作成に一役かっている。

ドーマン法を試して成果を出せなかった脳障害児の母親たちから寄せられた手記が興味深い。同じ障害児の母として「詩人」を見守る視線は優しいが、「普通」の脳障害児をもつ親への影響を無視した番組構成であったと厳しく批判している。また、小児神経学専門医、理学療法士、弁護士らが、それぞれの立場から番組を検証し、疑問点や矛盾点を明確にすることで、放送責任と出版責任を問うている。

ドーマン法とFCについての詳解、アメリカの諸学会が発表したFCに関する声明・決議の訳文、「週刊文春」記者の取材日記、番組の全スクリプトも併せて掲載されており、番組を見ていない人でも、この問題の全容を知ることができる。番組に異議を唱える人やドーマン法とFCに興味をもつ人はもちろんのこと、メディアの責任問題に関心のある人にも一読をすすめたい。(五十嵐アキエ)

■出版社/著者からの内容紹介
2002年4月28日放映のNHKスペシャルには、これだけの問題がある。
ドーマン法とFCの真実。
各界の専門家による寄稿と障害児をもつ母たちの手記を収録!

■目次
第1章 「奇跡の詩人」とその周辺―「週刊文春」記者取材日記
第2章 私の心はかき乱された―母たちの手記を読む
第3章 ドーマン法とFCの真実
第4章 「異議あり」とするほかない
特別寄稿・流奈君とドーマン法―その閉ざされた世界
特別寄稿・麻原彰晃が「空中浮揚」した八〇年代、究極の霊感商法が破綻した九〇年代、そしていま「奇跡の詩人」に思う
資料編1 NHK放映の全容
資料編2 アメリカにおける諸学会の声明・決議等(FC)

■紹介・引用



UP:20080403
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