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『べてるの家の「非」援助論――そのままでいいと思えるための25章』

浦河べてるの家 20020601 医学書院,253p. 2100

last update: 20130727

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浦河べてるの家 20020601 『べてるの家の「非」援助論――そのままでいいと思えるための25章』,医学書院,253p. ISBN:4260332104 2100 [amazon][kinokuniya]

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内容(「BOOK」データベースより)
浦河べてるの家は、精神障害をかかえた人たちの有限会社・社会福祉法人である。昇っていく生き方はもうやめた。リハビリなんて諦めた。病気の御旗を振りながら、べてるは今日も明日も降りてゆく。苦労と出会うために「商売」を。悩みをとりもどすために「経験」を。「弱さ」と「語り」をキーワードにした、右肩下がりの援助論。

内容(「MARC」データベースより)
昇っていく生き方はもうやめた。リハビリなんて諦めた。苦労と出会うために「商売」を。悩みをとり戻すために「経験」を。昆布と病気を元手に稼ぎまくるべてるの家の「弱さ」と「語り」をキーワードにした右肩下がりの援助論。

商品説明(Amazonより)
 精神障害をかかえた人びとが共同生活を送る北海道・浦河町のグループホーム「べてるの家」。その特徴は、病気を治療し、社会復帰をめざすのではなく、悩み、弱さをそのまま受けいれ、問題だらけの人生を肯定する力の獲得をめざしていることだ。本書は、1984年の設立からの道のりを、メンバー自身、および彼らを支えてきたソーシャルワーカー、医師、地域住民らがありのままにつづった記録集である。

 「べてるの家」が全国的な注目を浴びたひとつのきっかけは、地元特産の昆布を売る会社をみずからの手で起こしたことだった。しかし本書によれば、その目的は「苦労を取り戻す」ためだったという。「利益のないところを大切に」「安心してサボれる会社づくり」などのユニークなモットーは、一般的な企業の発想とは正反対の右肩下がりのものばかり。こうした理念が生まれた背景には、心の病という現実から逃げずに向き合った一人ひとりの人生との格闘、および「三度のメシよりミーティング」を行うお互いの関係づくりの歴史があった。

 本書には、幻覚や妄想をメンバーが競って発表しあう場面など思わず笑いを誘われるエピソードが満載され、全体にユーモラスなトーンが貫かれている。しかしそれは、「べてるの家」の存在が、近代的な昇っていく生き方に対する無言の批評となっていることをも意味している。医療・福祉関係者はもちろんながら、むしろ正常という病に侵されているふつうの人々にこそ読んでほしい1冊だ。(松田尚之)

■目次

序にかえて――「浦河で生きる」ということ

I 〈べてるの家〉ってこんなところ
第1章 今日も、明日も、あさっても◎べてるはいつも問題だらけ 18
第2章 べてるの家の歩みから◎坂道を転がり落ちた一〇年がくれた「出会い」 24
コラム べてるの風 30

II 苦労をとりもどす
第3章 地域のためにできること◎「社会復帰」という切り口の貧相 34
第4章 苦労をとりもどす◎だから私たちは商売をする 42
第5章 偏見・差別大歓迎◎けっして糾弾いたしません 47
第6章 利益のないところを大切に◎会社をつくろう 55
第7章 安心してサボれる会社づくり◎「弱さの情報公開」という魔法 59
第8章 人を活かす◎二人の物語
 その1 「発作で売ります」──べてる認定一級販売士・早坂潔物語 65
 その2 「自分で自分に融資の決済」──べてるどりーむばんく頭取・大崎洋人物語 72
第9章 所得倍増計画《プロジェクトB》◎昆布も売ります。病気も売ります。 77
第10章 過疎も捨てたもんじゃない◎悩み深いところビジネスチャンスあり 86

III 病気を生きる
第11章 三度の飯よりミーティング◎話し合いは支え合い 92
第12章 幻聴から「幻聴さん」へ◎だんだんいい奴≠ノなってくる 98
第13章 自分で付けよう自分の病名◎勝手に治さないという生き方 105
第14章 諦めが肝心◎四六時中、人に見られていた七年間 †110
第15章 言葉を得るということ◎ぼく、寂しいんです 122
第16章 昇る生き方から降りる生き方へ◎病気に助けられる 128
第17章 当事者研究はおもしろい◎「私」を再定義する試み
 その1 「爆発」の研究 137
 その2 「虚しさ」の研究 147
第18章 そのまんまがいいみたい◎看護婦脱力物語 162
第19章 べてるに来れば病気が出る◎放っておいてくれる場所 170
第20章 リハビリテーションからコミュニケーションへ◎うまくいかないから意味がある †◆合成◆‡174

IV 関係という力
第21章 弱さを絆に◎「弱さ」は触媒であり稀少金属である 188
第22章 それで「順調!」◎失敗、迷惑、苦労もOK 197
第23章 べてるの家の「無責任体制」◎管理も配慮もありません 202
第24章 「場」の力を信じること◎口先だけでいい、やけくそでいい 206
第25章 公私混同大歓迎◎公私一体のすすめ 210
コラム べてるに染まれば商売繁盛 217

V インタビュー
(1) 社会復帰ってなんですか?…向谷地生良 222
(2) 病気ってなんですか?…川村敏明 231

あとがき 249

■書評・言及

浅野弘毅,20030310,「『べてるの家の「非」援助論――そのままでいいと思えるための25章』 浦河べてるの家[著]医学書院(2002年8月刊)」『精神医療』30: 105-8.


UP:20070506 REV:20130727
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