『実践カルチュラル・スタディーズ』
上野 俊哉・毛利 嘉孝 20020520 筑摩書房,ちくま新書,253p.
last update:20111020
■上野 俊哉・毛利 嘉孝 20020520 『実践カルチュラル・スタディーズ』,筑摩書房,ちくま新書,253p. ISBN-10:4480059458 ISBN-13:978-4480059451 \777 [amazon]/[kinokuniya] ※ pp bp w01 er r01cs mk17 lj01
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
カルチュラル・スタディーズは、日常生活のなかで出くわす様々な問題に対応するための視点と方法を考える。サブカルチャーやメディアに深く関わりつつ、文化と政治の関係を見つめ、日常生活のなかでの抵抗の論理を作り上げる運動は、現在どこまで進んでいるのか。マニュアルもプログラムも模範解答もない問題群へ向かうカルチュラル・スタディーズの、最新動向と実践のかたちを明らかにする。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
上野 俊哉
1962年生まれ。現在、和光大学表現学部表現文化学科助教授。専門は社会思想史、文化研究、メディア論
毛利 嘉孝
1963年生まれ。現在、九州大学大学院比較社会文化研究院助教授。専門は社会学、文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
まえがき
第一章 実践を始めるために
緊急なものから創発的なものへ
状況介入
改変可能な理論
複数で書くことの意味
日常生活にひそむ「危険」
「知識人」への懐疑
「普通」の人々による運動
日常のなかの危機に向かって
モラリズム
オートポイエーシスの思考
「国民国家批判」を超えて
「知識人」と「工作者」
まちがいのなかにある真理へ
第二章 都市空間を取り返せ
民族誌的転回、あるいは迂回
方法の問題
「文化」の役割と大学
新宿ダンボール・アート――生きた芸術を取り返す
「ストリート」で考える
政治か芸術か
仕事としての「芸術」と活動としての「芸術」
普遍的な「芸術」という神話――美術館の外と内
ベンヤミンの「芸術の政治化」再考
政治も芸術も――欲ばりなプロジェクトへ
RE/MAP―都市を再地図化する
「フィールド」の概念
「地図」の概念
都市を歩くという実践
オルタナティヴ・スペースの可能性
接触領域としてのギャラリー空間
空間をネットワーク化する
第三章 ポスト・マルクス主義とカルチュラル・スタディーズ
マルクス主義との関係
ポスト・マルクス主義
「保証なきマルクス主義」
「行為体」という概念
文化や歴史の混淆
混淆主義
トライブ
複数形のトライブ
「族」の系譜
第四章 サブカルチャー研究
サブカルチャー論の落とし穴――ヒップホップの場合
社会的背景
日本のヒップホップをめぐる視線
サブカルチャー研究の複雑さ
メディア研究とポストコロニアリズム理論
大衆音楽とメディア
YOSHIKIに対する公開質問状をめぐって
ファンの反応
ロック=反体制?
抵抗の戦略
韓国におけるJ-POPの受容
野外パーティ/レイヴの文化と実践
野外で踊る
サブカルチャーと社会運動
トライバルな文化
レイヴァーの声
国民も民族も超える場所
情動的連帯
自分で作る
モノ以上の何かを手に入れる
「組み合わせ」の思考
労働社会からの降り方
多数性=群集のエクソダス
社会運動の入り口
レイヴのなかのジェンダー
9・11以降のレイヴ
「儀礼を通じた抵抗」は今や無効か?
第五章 メディアを作る
メディアを取り返せ
生産手段としてのコミュニケーション手段
フォーディズムからポスト・フォーディズムへ
ポスト・フォーディズム体制下の文化産業
ポスト・フォーディズム体制の文化労働者
地方都市から文化産業を考えること
都市の音楽を創る
ウェブをラジオとつなげる
もうひとつのエコノミー
ラジオ・アクティヴィティ
自由ラジオ
マクルーハンのラジオ論
ファノンのラジオ論
日本での試み
新たなプロジェクト
あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志