『図解 社会学のことが面白いほどわかる本――本当のことがホントにわかる!』
浅野 智彦 20020531 中経出版,303p.
last update:20110921
■浅野 智彦 20020531 『図解 社会学のことが面白いほどわかる本――本当のことがホントにわかる!』,中経出版,303p. ISBN-10:4806116319 ISBN-13:978-4806116318 \1470 [amazon]/[kinokuniya] ※ s w02 l03 c07 f04 a06 a02 u01 s01 g03
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
ふだんの暮らしに関連した社会学のテーマを、やさしい言葉でわかりやすく図解する。
内容(「MARC」データベースより)
「本当の自分」は存在するか、「望ましい対人関係」とは何か、なぜ子どもを愛せない親が増えているのか、恋愛と結婚はどう違うのか等々、ふだんの暮らしに関連した社会学のテーマを、やさしい言葉でわかりやすく解説する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
浅野 智彦
1964年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京学芸大学教育学部教員。専門は、自己論・アイデンティティ論・物語論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
はじめに
プロローグ ちょっとだけ「社会学への招待」
社会学は現代社会のレンズ
社会とは何だろう
文化――「関係のパターン」の背後にあるもの
「性別役割分業」の不思議
距離を取って見ること
社会学者は社会にどのようにかかわるのか
社会学は何の役に立つのか
第1章 社会学でわかる「私」という存在
1 「私が私である」とはどういうことか
「私とは何か」を問う私
自己が先か、他者が先か
「私」は複数の顔をもつ
2 「本当の自分」は存在するか
「本当の自分」は幻か
商品が自己を変化させ、決定する
商品の消費の結果、立ち現れるもの
「本当の自分」を探す過程こそが大切
3 「自由」な個人とはどのようなものか
「自由」とは何か
「自由であれ」と強制される不自由
「自由」の拡大が直面する困難
4 「個人主義化」は進んでいるのか
日本における、個人のあり方の変遷
消費社会と「外部志向」
分裂し、多様化する自己
第2章 社会学でわかる対人関係
1 なぜ対人関係は社会学の対象になるのか
対人関係は普遍的か
社会によって異なる対人関係
2 「対人関係が大切である」とはどういうことか
現代は対人関係重視の時代か
多様化する対人関係
3 メディアの発達は対人関係を変えるか
「対人関係の希薄化」説
メディアを通したコミュニケーション
メディアの変化にどう対応するか
4 「希薄な関係」対「濃密な関係」
「希薄な関係性」とは何か
都会の人間関係は「希薄」か
凶悪犯罪は「希薄化」の結果か
「濃密な人間関係」は理想か
「濃密な人間関係」の「意図せざる結果」
若者にみられる対人関係の特徴
そもそも対人関係の「希薄さ/濃密さ」とは何か
5 コミュニケーションギャップはなぜ生じるか
「ギャップ」とはどういうことか
「ギャップ」はあって当然
「ギャップ」のない社会が理想的といえるか
6 「望ましい対人関係」とは何か
これからの対人関係はどうあるべきか
伝統にとらわれない関係性とは何か
求められる自律と責任
第3章 社会学でわかる家族
1 『サザエさん』と『ちびまる子ちゃん』
家族形態は同じなのに、違うもの
主婦という視点と、子どもという視点
2 なぜ子どもを愛せない親が増えているのか
「子ども」の誕生
子どもをめぐる環境の歴史的変化
児童虐待はなぜ増えているといわれるのか
「家庭内暴力が増えている」とは必ずしもいえない
3 なぜ離婚は増えているのか
離婚しない国・日本
離婚を阻むもの――民法
女性の離婚にとって不利な社会状況
4 恋愛と結婚はどう違うのか
結婚とは何か
近代家族の構成要素
結婚と愛情、どちらが大事か
5 専業主婦に未来はあるか
専業主婦の誕生
専業主婦論の逆説
6 老いと介護のこれから
少子高齢化はなぜ起こるのか
家族が看るのか、社会が看るのか
家族介護の困難さと介護保険法
第4章 社会学でわかる会社と仕事
1 フリーターはなぜ増えるのか
フリーターから社会や仕事を考える
フリーターは増えているのか
「やむをえず型」フリーターが増えている理由
「夢追求型」フリーターが増えている理由
「モラトリアム」型フリーターが増えている理由
あなたの中にいるフリーター
2 日本的雇用慣行は崩壊するのか
日本的雇用慣行とは何か
なぜ日本的雇用慣行が成立したか
日本的雇用慣行は崩壊しているのか
日本的雇用慣行は崩壊へ向かうのか
3 なぜ男が働くのか
男は外で働き、女は家を守るのか
働く女性の現状
パートは選択の結果か
男が働くしくみ
新たな働き方の創造に向けて
第5章 社会学でわかる文化・風俗
1 「流行」とは何か
文化・風俗は社会と密接に関係している
流行を定義する
メガヒットCDの連発と流行
「マイブーム」という奇妙な流行現象
2 なぜいま「癒し」か
「癒し」とは何か
「こころの時代」の癒しブーム――新たな「やさしさ」の出現
だから「癒し」はやめられない
3 なぜ人は宗教を求めるのか
私たちは、本当に宗教に無関心か
宗教の存在意義
宗教の現在的意義――新・新宗教を事例にして
4 なぜ人は自殺するのか
自殺者は増えているか
自殺を社会学的に考える
現代社会における自殺
文化・風俗を説明するキーワード、「こころの時代」
第6章 社会学でわかる国家と政治
1 ルールと権力はどのような関係にあるのか
ルールと行為は循環する
見えるルールと見えないルール
権力者から権力関係へ
権力をもつ主体から主体をつくる権力へ
2 日本は平等な社会か
あなたは「勝ち組」か、それとも「負け組」か
社会学からみた「勝ち組」「負け組」
日本は平等な社会か
「勝ち組」「負け組」社会のリスク
3 日本の社会保障はどのようになっているのか
なぜ年金制度は危機にあるのか
社会保障の単位は個人か、家族か
4 「政治的無関心」は増大しているのか
「政治的無関心」とは何か
政治体制の変化と「無党派層」の増加
政治にたいする意識の変容と投票率の低下
「見えにくい政治」から「みずから実現する政治」へ
第7章 社会学でわかる世界情勢
1 「グローバリゼーション」とは何か
同時多発テロから何がわかったか
「グローバル」であるとはどういうことか
メディアとグローバリゼーション
「国民国家」という概念
「グローバル・スタンダード」の誕生
2 グローバルな社会の問題点は何か
グローバル社会における「自由」
グローバリゼーションは大国の「押しつけ」
「自由」の拡大によるリスクの増大
グローバリゼーションと「強い個人」
グローバリゼーションは避けられない
3 ナショナリズムとは何か
なぜ「国家」なのか
ナショナリズムの逆説
IT化とナショナリズム
「ナショナリズム」をどう考えるか
エピローグ ちょっとだけ「社会学入門」
1 社会学の古典時代
社会学の黎明期
資本主義はどのように生まれたのか――ウェーバー
自殺を通して何が見えるか――デュルケム
2 社会学の展開期
古典時代をどう乗り越えるか
社会はひとつのシステムである――パーソンズ
「現実」は意味的に構成される――意味学派
3 社会学の現在
意味学派の延長線上にある研究
社会は自己準拠する――ルーマン
社会は再帰的に変化する――ギデンズ
巻末資料 参考図書
索引
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志