『老いと社会――制度・臨床への老年学的アプローチ』
冷水 豊 編著 20020330 有斐閣,307p.
■冷水 豊 編 20020330 『老いと社会――制度・臨床への老年学的アプローチ』,有斐閣,307p. ISBN-10: 4641121524 ISBN-13: 978-4641121522 \1995 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
「BOOK」データベースより
老いをどうとらえるか。高齢者のためのサービスや制度的なしくみはどうあるべきか。臨床や援助の活動をするうえで必要なことは何か。本書は、老い、高齢期の問題、高齢者サービスの制度・臨床を、老年学の観点から総合的・体系的に解説。
「MARC」データベースより
老いをどうとらえるか。高齢者のためのサービスや制度的なしくみはどうあるべきか。臨床や援助の活動をする上で必要なことは何か。老い、高齢期の問題、高齢者サービスの制度・臨床を、老年学の観点から総合的・体系的に解説。
■目次
第1部 老い・高齢社会・高齢期の問題
1章 老いの諸側面
1 老いの医学
2 老いの保健学
老いと病
健康のとらえ方
高齢期における心身機能の低下と環境
つくられる病と社会
柔軟な健康観
健やかな老いに向けて 1:基本的課題
健やかな老いに向けて 2:予防的観点から見た具体的課題
健やかな老いに向けて 3:老いの受け入れ
3 老いの心理学
高齢者の多様性
高齢者の歴史性
高齢者の知的能力
こうれいしゃの人格
4 老いの社会学
老いに関する社会学的アプローチ
活動理論と離脱理論
継続性理論
その他の社会学理論と老いの社会的側面の多様性
主観的幸福観
ソーシャルネットワーク
ソーシャルサポート
高齢者と家族
高齢者のライフイベント
老人観
2章 高齢社会の諸側面
1 少子高齢社会の到来
人口高齢化
人口高齢化の要因 1:少子化
人口高齢化の要因 2:高齢者の死亡率の低下
人口高齢化の地域差と高齢者の地域間移動
2 高齢化の背景にある社会変動
工業化
都市化
家族形態の変化
家族周期・家族機能の変化
女性のライフスタイルの変化
3 少子高齢化の影響とそれへの対応
経済成長への影響
社会保障・税などの国民負担への影響
家族への影響
世代間関係への影響
少子高齢化への対応
4 高齢化の国際動向
世界規模での人口高齢化
高齢化がもたらす国際的課題
高齢化への国際的な取り組み
わが国における国際的取り組み
3章 高齢期の諸問題
1 老化と老年病
神経系と運動系の老化
感覚系の老化
循環器系と呼吸器系の老化
消化器系と腎・泌尿器系の老化
内分泌・代謝系、免疫系、骨・運動器系の老化
老年病の特徴
老年症候群
2 保健・看護・介護問題
高齢期の区分
健康レベルの分類と健康の3原則
健康レベル別の課題
障害を引き起こすもの
機能障害と生活障害
生活障害を減らす
なぜ重度化・重症化が問題か
廃用症候群について
保健の観点から見た「寝たきり」「痴呆」
“寝たきりゼロ”の可能性
3 心理的問題
正常な老化における心理的問題
実存的問題
高齢期の抑うつ
高齢期の痴呆症
痴呆症の治療とケア
成長モデルから成熟モデル:問題と可能性
4 生活問題
家計・資産問題
雇用・就業問題
余暇活動問題
住宅・地域環境問題
4章 老いのとらえ方(共同討議)
老いの医学的とらえ方
老いの心理:歴史性、個別性、成熟
老いの社会学的とらえ方
高齢者の生活全体と専門職の課題
老いの多様性:ネガティブな老人観からの解放に向けて
第2部 高齢者サービスの制度と臨床
5章 高齢者サービスの制度
1 サービスニーズ
サービスニーズとは
サービスニーズの種類とレベル
サービスニーズの種類
療養指導・看護ニーズ
介護・家事援助ニーズ
社会関係・資源利用支援ニーズ
サービスニーズに対応する法制度
2 保健医療・介護・社会福祉の法制
老人福祉法の沿革と理念
老人福祉法に基づくサービス構成
老人保健法の沿革と目的
老人保健法の構成と老人保健事業
老人医療
介護保険法の沿革
介護保険の目的
介護保険の基本的仕組み
介護保健における利用手続き
介護保険のその他の重要ポイント
3 在宅サービス
在宅サービスの歴史
在宅サービスの目的
在宅サービスの範囲と種類
訪問サービス:訪問介護
訪問サービス:訪問看護
その他の訪問サービスと福祉用具貸与・住宅改修
通所サービス
短期入所サービス
痴呆対応型共同生活介護など
居宅介護支援サービス
介護保健以外の在宅サービス
社会参加・社会活動促進サービス
4 施設サービス
施設サービスの歴史と今日的意義
施設サービスの目標
国際的にみた施設サービスの体系化
わが国の長期ケア施設の範囲と種類
介護保険施設(全般的内容)
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
介護老人保健施設
介護療養型医療施設
軽費老人ホーム
養護老人ホーム/高齢者生活福祉センター/有料老人ホーム
5 関連施策
雇用・就業施策
住宅・生活環境施策
学習・社会参加施策
権利擁護施策
6章 高齢者サービスの臨床
1 医療の臨床
疾病構造の変化
アウトカム医療への転換
老人医療費の増大
医療連携
CareとCure
チーム医療
21世紀の戦略的医療マネジメント
2 保健・看護・介護の臨床
保健活動とは何か
QOLと保健・看護・介護の原則
健康な高齢者への保健活動
心身の変化と自己の予防
障害を超えるアプローチ
生活重視のケアと生活リハビリ
要介護高齢者の主な状態像とケア
保健・看護・介護の協働
急性・慢性期ケアおよび入院・入所ケアと在宅ケア
高度在宅医療とターミナルケア
痴呆性老人のケア
3 心理的援助の臨床
時間をかけて、粘り強く信頼関係をつくる
これまでに培ってきた歴史、生活、文化を尊重する
これまで築いてきた人々との関係を尊重する
柔軟で臨機応変な姿勢をもつ包み込む「場」の重要性
切り取る「言語」「知識」の重要性
高齢者による高齢者に対するピアサポート
高齢者に対する心理的援助技術の実際
4 ソーシャルワーク援助の臨床
ソーシャルワーカーとは
ソーシャルワークと高齢者
高齢者へのソーシャルワークの原則
ソーシャルワークのプロセスとニーズアセスメント
退院・退所計画
施設入所高齢者に対するソーシャルワーク
在宅高齢者に対するソーシャルワーク
ケアマネジメント
ソーシャルワーカーの専門職化
7章 高齢者介護をどう展望するか(共同討議)
介護の社会化をどうとらえるか
家族介護の意味をどうととらえるか
家族介護の意味をどうとらえ直すか
介護の専門化とは
若い人が希望の持てる介護を
引用・参考文献
索引
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治