『思考をひらく―分断される世界のなかで (思考のフロンティア (別冊))』
姜 尚中・齋藤 純一・杉田 敦・高橋 哲哉 20020226 岩波書店,117p.
last update:20110311
■姜 尚中・齋藤 純一・杉田 敦・高橋 哲哉 20020226 『思考をひらく―分断される世界のなかで (思考のフロンティア (別冊))』,岩波書店,117p. ISBN-10:4000264370 ISBN-13:978-4000264372 \1400 [amazon]/[kinokuniya] ※ b1990/9801hs d/l03 d/s03
■内容
出版社/著者からの内容紹介
我々を震撼させた9.11のテロ事件は,果たして「文明の衝突」の帰結なのか.世界を「文明」と「野蛮」に分割する暴力は,無制限なグローバリゼーションによって我々の社会をも分断しようとしている.その暴力に対抗し,境界線を超えてゆく新たな構想力の可能性はどこにあるのか.4人の編集協力者による白熱の徹底討議.
■目次
はじめに―近代の臨界へ
T 文明と野蛮
「文明の衝突」とグローバル化の地政学
「文明」とその他者との分割をめぐって
討論
三つの問題系
福沢諭吉と日本の近代
脱‐暴力化としての文明
文明論的な視点の問題性
キャッチアップの不可能性
「見捨てる」という権力モード
共存は可能か?
アジア主義再考
アメリカの定義する「国際社会」
デ・ファクトな力
リベラリズムの危機?
U 分割と境界
「見捨てる」という暴力に抗して
境界線と政治
討論
完全な退出は不可能である
境界線の相対化
国家の再定義
ソーシャル・セキュリティの回復
ステートの論理の限界
グローバル・エコノミーの功罪
デモクラシーとステート
身体感覚と境界の受容
国際機関の問題
「内外の区別」の脱構築
アテンションのエコノミーを変える力
責任、法、応答可能性
法規範の越境とその両義性
国家テロと例外主義の常態化
新たなシチズンシップにむけて
あとがき―問いつづけること
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志