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『対談 精神科における養生と薬物』

神田橋 條治・八木 剛平 20020219 メディカルレビュー社,199p.

last update:20110502

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神田橋 條治八木 剛平 20020219 『対談 精神科における養生と薬物』,メディカルレビュー社,199p. ISBN-10: 4896008278 ISBN-13: 978-4896008272 1890 [amazon][kinokuniya] ※+[広田氏蔵書] m.

■著者略歴

「BOOK著者紹介情報」より
神田橋 条治
1937年鹿児島県生まれ。1961年九州大学医学部卒業。1962‐84年九州大学医学部精神神経科学教室。1971‐72年モーズレー病院ならびにタビストックに留学。鹿児島市伊敷病院副院長

八木 剛平
1938年神奈川県生まれ。1962年慶応義塾大学医学部卒業。1963年山梨日下部(現・日下部記念)病院医員。1965年皆川病院(現・けやきの森)医員。1979年都立大久保病院精神神経科医長。1980年慶応義塾大学精神神経科学教室兼任講師。1980年慶応義塾大学精神神経科学教室専任講師。1991年慶応義塾大学精神神経科学教室助教授。おおぞらクリニック院長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

精神科医としての道と分裂病治療の歴史―八木先生の場合を中心として
精神科医としての道と精神療法―神田橋先生の場合を中心として
EBMと精神医学
“邪気”の世界と精神療法
分裂病の養生と診断面接のしかた
薬物療法と精神療法
分裂病の治療論
抗精神病薬の副作用
外来診察論
境界例と面接のしかた
教育問題と後進へのメッセージ

■引用

「八木 神田橋先生はどこから方向転換したんですか。主流派から少数派へというか。主流派じゃないところに。悩んでいた時期があったとどこかに書かれていたけど、留学から帰ってきてからですか?
神田橋 その前です。やっぱり大学紛争だ。
八木 ああ、大学紛争ね。それちょっと聞きたいな。
神田橋 ちょうど一番若い助手の時だ。僕は体制側です。つまり保守陣営。だけど、僕は体制側の人たちの言うことに実に共感できるものがあってね。僕がやっている”精神療法”と”洗脳”とどこが違うかと考えたりしてね。その時ですね。自分の生涯として選んだ道についてかなり考えてね。
 それと、もっと前からあったんですが、精神病理学は器質的な要因から除外したあとにしか通用しないような情けないものが多いんですね。原田憲一先生の書かれた本に接して原田先生のファンになったんだけど、器質的なものをちゃんと把握出来る症候が乏しくて。それを見つけたいと思うんです。身体的な病理を見つけるための症候学、そちらまでカバーできる技術がほしい。だから精神分析の病理学ばかりにはまる気になれない。」(神田橋・八木[2002:79-80])

■言及

◆立岩 真也 2011/06/01 「社会派の行き先・8――連載 67」,『現代思想』39-8(2011-6):- 資料


UP:20110502 REV:20110516
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