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『実践 精神医学講義』

秋元 波留夫 20020228 日本文化科学社,1044p.

last update:20110406

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秋元 波留夫 20020228 『実践 精神医学講義』,日本文化科学社,1044p. ISBN-10:4821073153 ISBN-13:978-4821073153 14700 [amazon][kinokuniya] ※ m

■内容

・(「BOOK」データベースより)
本書は、著者の20世紀精神医学の歩みの総決算ともいうべきもので、今日および明日の精神医学と精神医療にとって重要であるにも関わらず、何人も触れることのなかったテーマを取り上げた、在来の精神医学教科書とはだいぶ趣きを異にする教科書らしくない実践的教科書である。

・(「MARC」データベースより)
日本の精神医学の歴史、精神障害の定義、臨床例、医療施設から地域社会までにおけるリハビリテーション、精神障害者と社会の緊密な連関などを論文等をもとにまとめる。著者の20世紀精神医学の歩みの総決算。

■目次

第1部 日本精神医学の道標(呉秀三/石田昇 ほか)
第2部 精神障害の臨床総論(精神障害の定義/精神障害に関連する専門領域 ほか)
第3部 精神障害の臨床(分裂病/躁うつ病 ほか)
第4部 精神障害者のリハビリテーションと福祉(医学的リハビリテーション/共同作業所作り運動の現状と課題 ほか)
第5部 精神障害者と社会(15年戦争と精神障害者/治安維持法と拘禁精神病 ほか)

■引用

 「歴史はくりかえすという言葉があるが、19世紀初頭ドイツ語圏精神医学で吹き荒れた精神論と身体静の激しい抗争・とくに精神論者の身体論者に対する攻撃の再現が1960年代の、精神障害は社会的抑圧の産物であると主張する「反精神医学 antipsychiatry」の生物精神医学に対する攻撃であった。イギリス、アメリカなど欧米の反精神医学が言論上の攻撃であったのに対して、わが国の大学紛争に触発された反精神医学は問答無用の暴力的攻撃であった。この暴力に屈して、わが国の大学の精神医学教室のなかに精神障害の治療や成因に関する神経科学的研究を一切放棄するところもあらわれるという始末であった。
 わが国の精神医学が反精神医学の暴力に操帝(×)されて、研究能力を喪失した1970年代から1980年代にかけて、いち早く反精神医学を克服した欧米の精神医学は、分子生物学、形態的・機能的脳画像法、神経心理学などの脳研究の画期的な進歩をとりいれ、精神障害、とくに分裂病を脳の障害として見る根拠を提供する実証的研究にとりくむようになり、多くの成果が挙げられている。アメリカの女性精神科医ナンシイC.アンドレアセンNancy C.Andreasen(1984)の次の言葉はこのような状況を端的に物語っている。」p.179

■書評・紹介

■言及




*作成:山口 真紀
UP: 20110406 REV:
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