『患者革命――納得の医療 納得の死』
中島 みち 20020111 岩波書店,167p.
■中島 みち 20020111 『患者革命――納得の医療 納得の死』,岩波書店,167p. ISBN-10: 4007000069 ISBN-13: 978-4007000065 735 [amazon] ※ d01.
■出版社/著者からの内容紹介
いま日本の医療は、私たちの考え方次第で、患者の立場を革命的に変えることができるかどうかの正念場に立っている。自らの乳がん体験、誤診による家族の死、そして取材者として接した多くの死を通して、30年間にわたって医療のあり方について発言を続けてきた著者が、患者にとって役立つ具体的な情報を平明に語りかける。
■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中島 みち
ノンフィクション作家。1953年東京女子大学卒。TBS勤務を経て、70年中央大学大学院法学研究科(刑事法専攻)修士課程修了、同年乳がん手術。その後、安楽死、生命倫理、医療制度など、医療と法律の接点となる諸問題について執筆を続ける。現在、(財)日本医療機能評価機構評議員、(財)日本訪問看護振興財団理事なども務め、一貫して患者の立場からの医療への提言を行う。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
第一章 揺れるインフォームド・コンセント
・「よらしむべし、知らしむべからず」からの出発 / ・患者にとっても難しい、しかし!
・感謝、でもついでの盲腸切除?! / ・なぜ私は「納得」したか / ・アメリカでの転換期
・インフォームド・コンセントの二本の柱 / ・医療費支払い事情、日米の差
・治療内容に保険会社が介入する? / ・納得の医療への正念場
第二章 いわゆる「がん告知」について
・病名告知と余命告知を分けて考える / ・なぜ「病名告知は必要」か / ・病と闘う力
・余命告知は慎重に / ・誰が今更、死にたくないと言える? / ・奇跡のような治癒
・せめて明日だけは来ると / ・どう生きるか、どう生きたか
第三章 誤診からいのちを守るために
・いまだに絶えない誤診 / ・「狎れ」が生む誤診――姉の場合
・名医がなぜ誤診?――私の場合 / ・医師を選ぶも寿命のうち? / ・夫の死
・幸せに生き続けるための努力 / ・病理組織検査なしで診断は定まらない
・いのちを守るためには不精せずに / ・セカンド・オピニオンでの注意
章四章 在宅で看取る
・「家で死ぬ」ことへのこだわり / ・「閉じ篭もり在宅」の悲劇
・アイデンティティーが壊れていく / ・「病院で手を尽くしてこそ」の場合も
・アンバランスな知識の犠牲 / ・「死後の処置」を知っていますか?
・これが母との今生の別れ / ・拭っても拭っても / ・果たせなかった母との約束
・現実の死観念の中の死
第五章 病院で看取る
・真の尊厳死とは / ・最期までその人らしく / ・「ノーコード」夫の場合
・ただ今日を安らかに / ・見守られる安らぎ 見守られない孤独
・「人明かり」としての看護 / ・死だけは確実に訪れる
■
カレン・クィンラン事件への言及([135-138])
『医療倫理の夜明け――臓器移植・延命治療・死ぬ権利をめぐって』への言及([140])
◇Rothman, David J. 1991 Strangers at the Bedside: A History of How Law and Bioehtics Transformed, Basic Books=20000310 酒井忠昭監訳,『医療倫理の夜明け――臓器移植・延命治療・死ぬ権利をめぐって』,晶文社,371+46p. ISBN:4-7949-6432-3,3600 [amazon]/[kinokuniya]/[bk1] ※ *d01 et