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『人命の脱神聖化』

Kuhse, Helga & Singer, Peter eds. 2002 Unsanctifying Human Life: Essays on Ethics, Blackwell
=20070710 浅井 篤・村上 弥生・山内 友三郎 監訳,晃洋書房,227p.


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Kuhse, Helga & Singer, Peter eds. 2002 Unsanctifying Human Life: Essays on Ethics, Blackwell=20070710 浅井 篤村上 弥生・山内 友三郎 監訳,『人命の脱神聖化』,晃洋書房,227p. ISBN-10: 477101860X ISBN-13: 978-4771018600 2835 [amazon] ※
 *シンガーの論文集 原著:論文24 訳書:論文12(クーゼの序文含む) 訳書の表記では著者:シンガー

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/477101860X.html

 西洋近代の人間中心主義を打破して人間と動物を隔てる種の壁を破ったシンガーが人命至上主義の壁を破る生命倫理に挑戦。

■目次

序 ヘルガ・クーゼ
第1部 シンガーの哲学
 哲学者よ、ふたたび出番である
 ウィリアム・ゴドウィンと公平主義倫理の擁護
第2部 人命の脱神聖化
 個体、人間、人格―道徳的地位の問題
 IVF(体外受精)技術と潜在性にもとづく議論
 人間の生命の脱神聖化
 生命の神聖性の倫理は終末期を迎えているか
第3部 生命の選択
 医療資源の配分と生命の価値の問題
 医療の配分におけるQALYと二重の危険
第4部 生命の区別
 なすべきか、なさざるべきか
 人種による区別は恣意的なものか
 すべての動物は平等である

■訳者

浅井篤[アサイアツシ]
1962年愛知県出身。藤田保健衛生大学医学部卒。医学博士(京都大学)、生命倫理学修士(モナッシュ大学)。熊本大学大学院医学薬学研究部生命倫理学分野教授
村上弥生[ムラカミヤヨイ]
1961年神奈川県出身。東京外国語大学大学院国際学修士、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。倫理学専攻。東京外国語大学、法政大学兼任講師
山内友三郎[ヤマウチトモサブロウ]
1933年秋田県出身。京都大学文学部卒。哲学(環境倫理、比較思想)。大阪教育大学名誉教授、豪モナッシュ大元名誉研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■書評・紹介

◆堀田 義太郎 20071005 「(書評)ピーター・シンガー著 『人命の脱神聖化』」,『週刊読書人』2007-10-5
◆立岩 真也 2007/12/25 「人間/動物」(医療と社会ブックガイド・78),『看護教育』48-(2007-12):-(医学書院)

■言及

◆立岩 真也 2008 『唯の生』,筑摩書房 文献表

 第1章「人命の特別を言わず/言う」注04
 「本章の主題に関わる最近の訳書としては、『人命の脱神聖化』(Kuhse & Singer eds.[2002=2007])がある。クーゼとシンガー編で二〇〇二年に出た、古いものでは一九七〇年代発表のものも含む二四篇の論文を収録したシンガーの論文集があって、そこから論文十一篇とクーゼの序文を選んで訳したという本である。言われていることは、その他の著作と同じである。『週刊読書人』掲載の堀田義太郎の書評(堀田[2007])がある。」(立岩[2008:])

◆立岩 真也 2022/12/20 『人命の特別を言わず/言う』,筑摩書房
◆立岩 真也 2022/12/25- 『人命の特別を言わず/言う 補註』Kyoto Books

 序章★04

 第1章★04 「一九四六年オーストラリア生まれ。メルボルンのモナシュ大学にずっといたが、プリンストン大学に移る。最初に邦訳が出たのは共著の本で『アニマル・ファクトリー――飼育工場の動物たちの今』(Singer & Mason[1980=1982])、その後も編書で『動物の権利』(Singer & Regan eds.[1985=1986]、第2版がSinger & Regan eds.[1989])、『動物の解放』(Singer[1975=1988])等が出ている。二〇〇〇年代に入っての翻訳ではパオラ・カヴァリエリ、ピーター・シンガー編『大型類人猿の権利宣言』(Cavalieri & Singer eds.[1993=2001])がある。第4章(◇頁)でこの本に言及するジャック・デリダへのインタビューの聞き手の発言を引用する。
 また本書の主題に関わる訳書としては、『人命の脱神聖化』(Kuhse & Singer eds.[2002=2007])がある。クーゼとシンガー編で二〇〇二年に出た、古いものでは一九七〇年代発表のものも含む二四篇の論文を収録したシンガーの論文集があって、そこから論文一一篇とクーゼの序文を選んで訳したという本である。言われていることは、その他の著作と同じである。『週刊読書人』掲載の堀田義太郎の書評(堀田[2007])がある。※全文を『補註』([2022])――本に入り切らない部分があり、リンク先に情報があることがあるから、『介助の仕事』と同時に作って提供している『介助の仕事 補註・文献』と同様、ネット上で『補註』を提供する――に収録した。
 またシンガーの論の解説書として山内・浅井編[2008]、その中で本書に関係する章として浅井篤[2008]、村上弥生[2008]。」([65-66])


UP:20070624 REV:20071029,31 1103 20080929, 20221231
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