『二十一世紀の高齢者福祉――日本とアメリカ〔第3版〕』
中島 恒雄 20011130 ミネルヴァ書房,268p.
■中島 恒雄 20011130 『二十一世紀の高齢者福祉――日本とアメリカ〔第3版〕』,ミネルヴァ書房,268p. ISBN-10: 4623035883 ISBN-13: 9784623035458 \2000 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
わかりやすく、かつユニークな高齢者福祉研究。アメリカの医療費抑制策、高齢者への援助とソーシャルワーカーの役割など、鋭い視点からの学際的な考察と論理展開の書。
内容(「MARC」データベースより)
わかりやすく、かつユニークな高齢者福祉研究。アメリカの医療費抑制策、高齢者への援助とソーシャルワーカーの役割など、鋭い視点から学際的な考察と論理を展開する。2001年4月刊の第2版。
著者略歴(「BOOK著者紹介情報」より)
- 中島 恒雄
- 愛知県生まれ。学習院大学法学部法学科卒業後、フォーダム大学教育学大学院博士課程修了。教育学博士。小グループの討論形式の授業を行う等、「できなかった子をできるようにする教育法」を実践。優秀な学生・教員の育成に務め、その指導方針が認められ、ハーバード大学教育学大学院招聘学者ともなった。東京福祉大学を創立。総長、通信教育部長、教授を務める。
■目次<>
はじめに
第2版の刊行にあたって
第3版の刊行にあたって
I部
第1章 高齢者をどう理解するか
1 高齢期の特色
高齢者の成長・発達
高齢者の個性
過去と別れる現実
高齢者の自尊心や誇り
2 高齢者の心と健康
高齢者の記憶力
高齢者の退行
精神的な不安と心身症
予備力の減少
高齢化による身体の機能の変化
症状からみる重要な健康問題(意識障害 胸痛と呼吸の異常 腹痛 排尿障害 排泄の障害 転倒、骨折、関節の痛み 床ずれ、起立性低血圧症 心気症・心身症)
精神的な病気(アルツハイマー型老人性痴呆脳血管性痴呆 せん妄 老年期うつ病 精神分裂病)
終末期のケア(高齢者の終末の特色 介護者への支援)
3 高齢者と家族
高齢者とその家族
老いを感じる時期
高齢者の役割
死の受容
高齢者の自己実現
第2章 日本の高齢者福祉
1 介護保険制度と日本の高齢者福祉
日本における高齢者福祉の現状
介護保険制度とは
介護保険制度導入後の介護サービスの変化
介護保険と介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護支援専門員になるには
2 介護保険制度の今後
社会福祉関連法令の再整備
介護保険制度の問題点
介護保険制度下で社会福祉士に期待されること
3 高齢者福祉を支えるもの
地域福祉活動の重要性
社会福祉士と生活支援員
社会福祉士と成年後見制度
在宅福祉サービスとは
在宅介護支援センターの役割
在宅福祉サービスの適正化
「社会的入院」の解消に向けて
4 日本の老人ホームとアメリカの老人ホーム
老人ホームの現場とその問題点
アメリカの老人ホームではおしゃれをする
高齢者のプライバシー
II部
第3章 アメリカの社会福祉論とソーシャルワークの実践方法
1 アメリカ社会と社会福祉
近代化の精神
産業化と都市化
アメリカでの社会福祉に対する考え方
2 アメリカの高齢者福祉学
アメリカの高齢者福祉学
高齢者が必要とする福祉サービス
高齢者の暮らし方の選択肢
3 ソーシャルワーカーの実践方法
介護(ケアワーク)の技術
ソーシャルワーカーの援助技術とは
高齢者に対する態度
高齢者に対する間違った俗説
ソーシャルワーカーの実践方法の修正
社会福祉従事者の専門教育の問題
第4章 アメリカの医療費支出改善・抑制対策とソーシャルワーカー
1 アメリカにおける医療制度の現状
2 アメリカにおける医療費支出の問題点
医療費支出とGDP(国内総生産)
高齢者人口の増加とメディケア(高的高齢者医療保険)支出
なぜ医療費が上がったのか
政府の規制、及び、競争原理による医療費支出の推移
アメリカの医療費支出は今後どうなるのか
3 アメリカにおける医療費削減のための対策
マネジドケア(Managed Care 統制された治療)はなぜできたのか
マネジドケアの支払方法
HMO(Health Maintenance Organization 健康維持医療保険業界)の構造と機能
4 マネジドケアによる医療費削減への取り組み
医療費の支払いを誰がするか
医療費支出の改善とHMO
新しいシステムによる医療費抑制対策
マネジドケアの効果――医師の収入は増加
5 ソーシャルワーカーの医療費削減への貢献
アメリカのソーシャルワーカーの業務内容
ソーシャルワーカーと医療チームとの連携
III部
第5章 高齢者の自立とリハビリテーション、ノーマライゼーション
1 リハビリテーション、ノーマライゼーションとは
高齢者の自立を支えるための援助
リハビリテーションとは
ノーマライゼーションとは
ノーマライゼーション理念の実現のために
2 高齢者とリハビリテーション
高齢期障害とリハビリテーション
理学療法士・作業療法士とは
自立する力を引き出し、支える
3 日本でも専門家としてのソーシャルワーカーの地位の確立を
第6章 二十一世紀の高齢者福祉を取り巻く課題
七十歳定年法
老年学
高齢者問題は女性の老後の問題(アメリカの現状)
高齢者問題は女性の老後の問題(日本の現状)
望ましいソーシャルワーカー(社会福祉士)の国家資格試験とは
終章 福祉と生涯教育
1 教育と医療をめぐる問題
2 今、なぜ福祉教育が重要なのか
学校での福祉教育の重要性
なぜ高齢者へのさらなる理解が必要か
子どもと家庭を取り巻く環境の変化
児童福祉制度の新しい流れ
社会福祉基礎構造改革と福祉の大学通信教育
3 福祉を学ぶ人に求められるもの、適性とは
4 福祉教育も変わらなければならない
教育制度の保守性
福祉や医療の分野にも多彩な人材を
英語教育は小学校から
少子化の背景
参考・引用文献
コラム
(1) 日本の看護婦(士)の地位向上のために
(2) 日本の競争力26位に後退(『日本経済新聞』)
(3) 学生の頭脳を賢くする鍛え方――事例研究(ケーススタディ)
(4) 英語力の差が所得の差(カナダでも)
(5) これからの社会福祉と福祉教育
(6) 論理を組み立てさせる、正解は一つではない
(7) 丸暗記させることのみが教育ではない
(8) 精神保健福祉士とは
(9) これからの時代、社会福祉士に求められる役割は?
(10) 医療専門職の職種は?
(11) 大学、医療技術系短期大学、専門学校の違いを考える
(12) 第二次世界大戦中のソ連軍の近代兵器は実はほとんどがアメリカ製だった
資料編(逆丁)
資料 (1) ハーバード大学教育学大学院で招聘学者として研究した効果的な教育方法
1 効果的な教室経営をめざし教育内容・授業方法を改善するには
2 教育効果をあげるため、まず基本的な対応が必要
3 責任ある授業運営のための授業方法
4 教育効果をあげ教育内容を改善するには授業の評価が重要
5 バイステックの七つの原則にもとづいた教育
資料 (2) 『米国の大学社会福祉教育の実態と日本への提言』――マーサ・N・オザワ博士社会福祉特別講演会
I マーサ・N・オザワ博士講演『日本の社会福祉学の教育をいかにして改善するか?――まず教員の能力開発から始めましょう』
1 教育のグローバル化と絶え間ない変化
2 日本の高等教育システムの矛盾
3 良い社会福祉大学院を発展させるためには何が必要か
4 日本の社会福祉学大学院に対する提案
5 結論
II 講演原稿(英文)
III 社会福祉特別講演会『米国の大学社会福祉教育の実態と日本への提言』〔全体討論の部 収録〕
茶屋家の系譜
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志