『家族というリスク』
山田 昌弘 20011015 勁草書房,252p
■山田 昌弘 20011015 『家族というリスク』,勁草書房,252p. ISBN-10: 4326652594 ISBN-13: 978-4326652594 \2520 [amazon]※ f03
■内容(「BOOK」データベースより)
パラサイト、フリーター、専業主婦に未来はない。愛情から経済まで、家族生活のリスクをのりこえる希望の戦略がここにある。
■内容(「MARC」データベースより)
パラサイト、フリーター、専業主婦に未来はない。現実を見つめ戦略的思考で家族生活のリスクマネージメントを行ってはじめて、家族に希望が持てるのである。愛情から経済まで、家族生活のリスクをのりこえる希望の戦略を提示。
■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山田 昌弘
1957年東京に生まれる。1986年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京学芸大学教育学部助教授/家族社会学・感情社会学専攻。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
はじめに――家族の戦略的思考のすすめ
I 家族という絆・家族というリスク
◇「選択的な絆」がはらむ可能性と問題
1 家族という絆
2 絆を選択する
◇家族の不確実性の再来
1 家族のゆらぎの本質
2 家族を求める欲求の強まり
3 家族の不確実性の再来
◇家族というリスク
1 家族がセーフティネットとはならない時代
2 家族というリスク
3 リスクの管理と保険の変化
◇家族の変化と生活設計の危機
1 家族のゆらぎの本質
2 現代家族のゆらぎと変化せざるをえない高齢期の生活設計
II パラサイト・シングル、その後
◇パラサイト・シングルの時代
1 若いうちに豊かさを味わい尽くす
2 未婚化が不況に拍車をかける
3 少子化のほんとうの理由
4 変革のエネルギーを失った青年
5 必要なのは若者の自立支援だ
◇不良債権化するパラサイト・シングル
1 リッチなパラサイト・シングル
2 パラサイト的親子関係でもたらすもの
3 対策はあるのか
◇パラサイト・シングルvsフェミニスト
1 階層と結婚の関係はタブーか
2 若い女性だけを非難するな
3 お母さんがお嫁さん
4 「働く」こと自体は喜びか
5 自立よりも趣味
6 「弱者だから楽をしてよい」のか
◇若者の自立をサポートする社会環境を
1 不況の時代に咲いたあだ花
2 楽でリッチな実家暮らしはやめられない
3 日本の高度成長を支えた家族主義の弊害
4 勤勉な親が享楽的な子を育てる皮肉
◇非現実的な夢、分別あるあきらめ
1 女性の生活設計
2 非現実的な夢
3 努力が評価されてこそ
III フリーターという生き方
◇夢見る使い捨て労働力としてのフリーター
1 彼らの意外な共通点
2 「夢」と現実とのギャップ
3 「若者の希望」を再建できるか
◇フリーターの理想と現実
1 フリーターの分析の視角
2 フリーターの理想と現実
3 フリーターの将来設計
4 「はみだし」始めた若者としてのフリーター
◇豊かな親が若者の失業問題を隠蔽している
1 家族状況・労働力と労働問題
2 高度成長期の若者の労働観
3 労働の意味の変貌
IV 専業主婦の黄昏
◇専業主婦の黄昏
1 キャリア・ウーマンの夫の幸福
2 専業主婦とは何か
3 専業主婦の歴史的役割
4 専業主婦の黄昏
◇曲がり角の専業主婦
1 専業主婦は家族に依存している
2 専業主婦の自尊心
◇経済環境の変化と女性の運命
1 はじめに
2 専業主婦の成立
――戦後から高度成長期の女性――
3 専業主婦の安定条件
――夫の収入が高くなるという期待――
4 女性の生活における見かけ上の多様化と格差の拡大
5 働かなくてもよい自由の喪失
V カップル・夫婦はどこへ行く
◇恋愛自由化の代償
1 「恋愛結婚イデオロギー」の普及は自由な男女交際の減少を招いた
2 男女交際行動の管理が進展した高度成長期
3 七〇年代からの男女交際の活発化がもたらしたもの
◇夫婦リストラのシナリオ
1 不安定化する夫婦関係
2 夫婦リストラのシナリオ
3 日本における夫婦の再編の遅れ
◇ご機嫌をとるのは、男、それとも、女
1 どちらが情緒的に有利か
2 男にとって女は不可欠・女にとって男はいなくてもよい
VI 親子関係の変貌と教育問題
◇教育に希望がもてなくなる時
1 教育される子どもの危機
2 「教育」の多面性
3 高度成長期の教育??希望の象徴
4 楽になる子ども
◇豊かさの中で目標を見失う子どもたち
1 子どもたちは幸せか
2 子どもたちが失ったもの
3 目標を設定して努力する
◇親子リストラのシナリオ
1 子どものために主義
2 欧米の親子関係との比較
3 子どものために主義の末路
◇夢・教育・結婚
1 宝くじに託す夢
2 入試と運
3 ゆとり教育
4 母親の意見
5 内申書
6 授業料と学力低下
7 技術の原理
あとがき
■引用
*作成:長谷川 唯