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『ジェンダー秩序』

江原 由美子 20010425 勁草書房,435+x+xvip.

last update: 20100719

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江原 由美子 20010425 『ジェンダー秩序』,勁草書房,435+x+xvip. ISBN-10: 4326652519 ISBN-13: 978-4326652518 \3675 [amazon][kinokuniya] ※ f03

■内容

・出版社からの内容紹介(勁草書房ホームページより)
この30年のあいだにフェミニズムは社会に定着し,女性の意識や行動に大きな変化をもたらしてきた.それでもまだ変わらない側面もあり,相変わらずの性支配,ジェンダーの再生産も続いている.それはなぜか.どうすればこの負の循環をたちきることができるか.本書はそこから出発する.ジェンダー株序とは〈男らしさ〉〈女らしさ〉という意味でのジェンダーと,男女間の権力関係である性支配を同時に産出していく社会的パターンを意味している.これがどのように作られているかを精密に探り,持続的な実践によって性支配を廃絶しうる方向を見出す試み.

■目次

はじめに i

I 基本枠組みの検討

第一章 予備的考察の検討――ジェンダー/心/権力 3
1-1 「性差」のありか 3
1-2 「心」について 7
1-3 社会的行為と権力 16

第二章 ジェンダーの社会的構築 26
2-1 ジェンダーの社会的構築 26
2-2 二つの言説分析 29
2-3 二つの言説分析におけるジェンダーの社会的構築 41
2-4 〈脱埋め込み〉と二つの言説分析 50
2-5 ジェンダーから性支配へ 58

第三章 構造と実践 62
3-1 人格と社会関係 62
3-2 構造と実践 66
3-3 権力と支配 81
3-4 相互行為水準の権力と支配/社会的地位水準の権力と支配 96

II ジェンダー秩序とジェンダー体制

第四章 ジェンダー秩序 115
4-1 ジェンダー秩序とジェンダー体制 115
4-2 性別分業 120
4-3 異性愛 138
4-4 言語とジェンダー 159

第五章 ジェンダー体制 182
5-1 ジェンダー体制とは何か 182
5-2 ジェンダー体制として何を挙げるべきか 192
5-3 〈家族〉 200
5-4 〈職場〉 212
5-5 〈学校〉 229

第六章 〈諸制度〉〈儀式〉〈メディア〉〈社会的活動〉 244
6-1 〈諸制度〉 244
6-2 〈儀式〉 257
6-3 〈メディア〉 265
6-4 〈社会的活動〉 275
6-5 ジェンダー体制の記述とは何か――社会構築主義とのかかわりで 283

III ジェンダーの再生産と変動

第七章 ジェンダー知の産出と流通 307
7-1 日常知としての「男らしさ」「女らしさ」 307
7-2 ジェンダー・ハビトゥス 322
7-3 ジェンダー知の流通――性差の科学を中心に 338
7-4 科学的言説が社会成員に与える影響 353

第八章 ジェンダーと性支配 372
8-1 フラクタル図形としてのジェンダー 372
8-2 性支配 382

第九章 再生産・変動・フェミニズム 394
9-1 再生産と変動 394
9-2 フェミニズム言説成立後におけるジェンダーの再生産 408

注 423
あとがき 431
参考文献 v
索引 i

■引用

北村 健太郎氏による紹介
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/db2000/0104ey.htm

■書評・紹介

◇上野 千鶴子 20020329 「江原由美子著 『ジェンダー秩序』勁草書房 2001年 451頁 ISBN4-326-65251-9 3,500円(書評)」『ジェンダー研究――お茶の水女子大学ジェンダー研究センター年報』5: 147-9.(Tea Pot(お茶の水女子大学教育・研究成果コレクション)で全文閲覧可.PDFファイル.)

◇多賀 太 20020731 「江原由美子(著) ジェンダー秩序」『家族社会学研究』14(1): 18-9.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

山根 純佳 200609 「ハビトゥスと性別分業――江原由美子『ジェンダー秩序』をめぐって」『ソシオロゴス』30: 17-33.

◇上谷 香陽 200907 「性別概念と社会学的記述――江原由美子『ジェンダー秩序』を読む」『文教大学国際学部紀要』20(1): 1-14.(CiNiiで全文閲覧可.PDFファイル.)

■言及

◇高橋 睦子 200203 「島根におけるジェンダー秩序――男女共同参画社会への展望」『北東アジア研究』3: 47-65.(CiNiiで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇矢澤 澄子・国広 陽子・天童 睦子 200203 「父親のケア意識・職業意識とジェンダー秩序――子育て期の男性のライフスタイルと市民生活調査から」『経済と社会――東京女子大学社会学会紀要』30: 1-28.(CiNiiで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇木本 喜美子 20020331 「労働組織とジェンダー」『社会学評論』52(4): 522-40.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇橋本 みゆき 20020601 「在日韓国・朝鮮人の配偶者選択に関する一試論――家族の中の『長男』を中心に」『年報社会学論集』15: 201-13.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇片岡 栄美 20020601 「階層研究における「文化」の位置――階層再生産と文化的再生産のジェンダー構造」『年報社会学論集』15: 30-43.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇高原 幸子 20020930 「女性の自己決定とエンタイトルメント概念」『国立女性教育会館研究紀要』6: 59-68.(CiNiiで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇中尾 香 20030630 「甘える男性像――戦後『婦人公論』にあらわれた男性像」『社会学評論』54(1): 64-81.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇船橋 恵子 200408 「平等な子育てに向かって――“夫婦で育児”の四類型」『国立女性教育会館研究紀要』8: 13-23.(CiNiiで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇内野 正幸 20041020 「フェミニズムと生物科学の幸福な結婚」『法哲学年報』2003: 97-108.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

好井 裕明 20041231 「差別を語るということ」『社会学評論』55(3): 314-30.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇中澤 高志・神谷 浩夫 20050801 「女性のライフコースにみられる地域差とその要因――金沢市と横浜市の進学高校卒業生の事例」『地理学評論』78(9): 560-85.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇木本 喜美子 20060320 「雇用流動化のもとでの家族と企業社会の関係――企業の人事戦略を中心に」『家族社会学研究』17(2): 17-28.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

江原 由美子 20060630 「『ジェンダーの社会学』と理論形成」『社会学評論』57(1): 74-91.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

上野 千鶴子 20061101 「ジェンダー概念の意義と効果」『学術の動向』11(11): 28-34.(Journal@rchiveで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇加藤 慶 2006 「新聞メディアにおける性同一性障害表象」『技術マネジメント研究』5(1): 55-65.(J-Stageで全文閲覧可.PDFファイル.)

◇三具 淳子 20071231 「妻の就業決定プロセスにおける権力作用――第1子出産前の夫婦へのインタビューをもとにして」『社会学評論』58(3): 305-25.(J-Stageで全文閲覧可.PDFファイル.)


*作成:藤原 信行
UP: 20100719 REV:

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