『立花隆の無知蒙昧を衝く――遺伝子問題から宇宙論まで(増補改訂版)』
佐藤 進 20010331 社会評論社,281p.
last update:20110822
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■佐藤 進 20010331 『立花隆の無知蒙昧を衝く――遺伝子問題から宇宙論まで(増補改訂版)』,社会評論社,281p. ISBN-10:478450608X ISBN-13:978-4784506088 \2100
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←20000930 社会評論社,219p. ISBN-10: 4784506071 ISBN-13: 978-4784506071 \1890
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■内容
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読んで字のごとく過激な表題である。立花隆は「教養人」であることを自認する人物である。それを無知蒙昧呼ばわりするのであるから、著者にはその根拠によほどの自信があるものと思える。
立花が、持ち前のジャーナリストとしての取材力とバイタリティーで「知の最前線」を取材し、次々に本をものにする姿勢は良く知られたところだ。著者は、自らが京都大学に長く在職した経験と知識から、立花が知の最前線の現状をひとりよがりに解釈し、御都合主義的な論戦を展開し、読者にとんでもない誤解のタネを植え付けていると断言する。
たとえば、立花は遺伝子組み替え食品の危険性を、一般人が必要以上に恐れている点を指して、「その議論の水準のあまりの低さに驚くばかりである」、「遺伝子組み替え食品に何の心配もしていない。売ってたら平気で買う…」という。著者は、それこそがとんでもない知識不足だとする。遺伝子組み替え食品が、その原材料である植物を襲う害虫にのみ有害であるとの科学的確証は得られていないのが、科学者の認識であるという。また、宇宙論に関して、立花は「よく考えてみると、対称性の破れが世界を創ったと言うのは当たり前の話で、もし対称性が破れていなかったとしたら、この宇宙も登場してこなかったろうし…」と述べている。これに対して、よく考えてみても、対称性の破れが、なぜこの世界を創ったのかさっぱりわからない、という。
また、「現在の物質をつくっているフェルミ粒子のことが、彼(立花)の講義の中では一切触れられていない」と痛いところをつく。つまり立花の知ったかぶりは、文系の読者には通じても、ある程度理系の素養がある者にとっては、うわべの暴言に満ちているというのである。同様の無知蒙昧は、自然の摂理、生命の起源と進化、環境問題などに関しても列挙される。(澤田哲生)
内容(「BOOK」データベースより)
現代物理学、生命科学はどこまで到達したか。今日の最先端科学を精力的に論じる立花隆。その「知の挑戦」の内実を徹底検証する。
■目次
第1章 遺伝子組み換えとは何か―遺伝子操作の実態
第2章 自然の摂理とは何か―現代物理学の進展と限界
第3章 生命の起源と進化―分子生物学の到達点
第4章 性と生・死―生命科学はどこまで解明できたか
第5章 無知蒙昧と神への侵犯―科学技術文明のゆくえ
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:竹川 慎吾