『民族誌的近代への介入――文化を語る権利は誰にあるのか』
太田 好信 20010215 人文書院,275p.
last update:20110107
■太田 好信 20010215 『民族誌的近代への介入――文化を語る権利は誰にあるのか』,人文書院,275p. ISBN-10:4409530232 ISBN-13:978-4409530238 \2300 [amazon]/[kinokuniya] ※ r01cs ma
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
カルチュラル・スタディーズ、ポストコロニアル批判、サバルタン・スタディーズ、…そして、文化人類学。「現地の人々の視点から」の実践に向けて。
内容(「MARC」データベースより)
カルチュラル・スタディーズ、ポストコロニアル批判、サバルタン・スタディーズ、…そして、文化人類学。近代、文化、人類というキーワードから生まれる視点や問いへの検討を繰り返し、人類学そのものを問う論集。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
太田 好信
1954年札幌市生。1979年ノースウエスタン大学大学院人類学修士課程修了。(M.A.取得)、1987年ミシガン大学大学院人類学博士課程修了(Ph.D.取得)。米国インディアナ州アーラム大学、北海道東海大学を経て、現在九州大学大学院比較社会文化研究院助教授。専門は文化人類学。主な調査地は沖縄とグアテマラ共和国。著書に『トランスポジションの思想――文化人類学の再想像』(世界思想社、1998)、『岩波講座文化人類学 第12巻 思想化される周辺世界』(共著、岩波書店、1996)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
序章
T 人類学とカルチュラル・スタディーズ
第一章 文化を語る権利は誰にあるのか
1 文化、二つの系譜?
2 アメリカ(合州国)社会では、いま何が起こっているのか
3 アメリカ(合州国)文化人類学における文化とは何か
4 文化人類学の危機と文化の多様性
5 ライバルの登場―カルチュラル・スタディーズ
6 文化人類学からの反応
7 文化を語る権利は誰にあるのか
第二章 カルチュラル・スタディーズ
1 構築主義の二つの文脈
2 ポストコロニアル・モーメントと人類学
3 古典的・病者的・象徴的「文化」概念
4 カルチュラル・スタディーズにおける「文化」の概念
5 流用の戦術を使った「抵抗」
6 新たなる節合にむけて
U 人類学と民族誌的近代
第三章 ポストコロニアル批判を越えるために
1 ポストコロニアル批判からの挑戦
2 ポストコロニアル批判と知のグローバル化
3 もうひとりのマリノフスキー
4 オリエンタリズム批判と学問の可能性
5 翻訳による世界の連結
第四章 言説としての人類学
1 「対話の縮小」という問題
2 近代と未開の断絶と混淆
3 人類学的主体の形成
4 サバルタンと人類学的語りとの関係
5 知の脱植民地化へ向けて
V 人類学とモダニズム
第五章 同時間的モダニズム
1 文化の力
2 ボアズによる文化概念の脱人種化
3 ハースコヴィッツとハーレム・ルネサンス
4 黒人モダニズムとアメリカにおける文化多元主義
5 差異を生きるための文化
6 共有する文化をつくり出す運動
第六章 沖縄モダニズム
1 伊波普猷のポジション
2 二重意識とトリックスター
3 沖縄モダニズムの可能性
W サバルタンと人類学のアンメイキング―グアテマラで考えたこと
第七章 未来から語りかける言語
1 未来にむけてのエスニシティ
2 マヤ運動とマヤ系言語
3 マヤ系言語の現在
4 マヤ系言語とエスニシティとしてのマヤ
5 言語行為の完結をめざして
第八章 人類学とサバルタンの主体的関与
1 異文化表象をめぐるもう1つの問題
2 「現地の人々の視点から」―マリノフスキーとポストコロニアル理論
3 サバルタンの主体的関与という問題
4 リゴベルタ・メンチュウの「証言」とは何か
5 『私の名はリゴベルタ・メンチュウ』以降の人類学
6 残された課題
註
あとがき
引用文献
主要事項索引
主要人物名索引
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志