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『HIV感染被害者の生存・生活・人生――当事者参加型リサーチから』

山崎 喜比古・瀬戸 信一郎 編 200012 有信堂,212p. ISBN:4-8420-6559-1 2415


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山崎 喜比古・瀬戸 信一郎 編 200012 『HIV感染被害者の生存・生活・人生――当事者参加型リサーチから』,有信堂,212p. ISBN:4-8420-6559-1 2415 [amazon][bk1] ※
 cf.立岩 真也 200103 「薬害エイズについての本」(医療と社会ブックガイド・3),『看護教育』42-3(2001-3):


□内容説明[bk1]
日本の薬害HIV感染被害者が、生存・生活・人生の各次元で直面した諸問題を当事者参加型リサーチで明らかにする。98年「薬害HIV感染被害者の健康・医療・生活・福祉に関する総合基礎調査」をまとめる。〈ソフトカバー〉
□著者紹介[bk1]
〈山崎〉東京大学大学院医学系研究科健康社会学教室助教授。
□著者紹介[bk1]
〈瀬戸〉はばたき福祉事業団調査研究事業担当理事。
□書評[bk1]
薬害の悲劇,HIV。被害者たちの健康状態,生活状況,人生観などを詳細に調査。問題の全容を解明する 高山 博 2001/02/20

◆目次

1章 日本の薬害HIV感染被害の歴史と現状
  1.薬害HIVはどのようにして起こったか
  2.被害に対する訴訟活動、そして和解へ
  3.被害補償の期待,そして薬害根絶への願い
    (関由起子)
  はばたき福祉事業団の設立とその取り組み
    (大平勝美)
2章 新しいスタイルと視点からの調査研究
  1.薬害HIV被害者=当事者との出会い
  「事業団設立準備の担当者たちがわれわれの研究室(東京大学大学院医学系研究科健康社会学・山崎研究室)を96年末に訪れたのが、彼らとわれわれとの最初の出会いであった。」(p.14)
  2.当事者参加型リサーチと十全な計画準備の提案
  3.答申書『薬害HIV被害救済に関わる調査研究のあり方について』の作成
  4.「薬害HIV感染被害者の健康・医療・生活・福祉に関する総合基礎調査」の実施
  5.当事者参加型リサーチと研究者
    (山崎喜比古)
  ◇ 参加型アクションリサーチの理想と実相
  「それまでも私たちはいろいろな関係者から部分的テーマについて、ある限られた地域・集団のなかで散発的に行われるアンケート調査に協力してきた。同じような質問項目が度重なる。調査結果について十分なフィードバックがあるとはかぎらない。ゆえに問題解決に生かせるものが少ない。「調査のための調査」というべきものに対して、私たち自身懐疑的になっていた。」(p.26)     (瀬戸信一郎)
3章 薬害HIV感染者の属性と健康状態像
  1.調査の対象者と調査方法
  2.調査回答者の属性と位置づけ
  「98年5月末現在の存命の非加熱血液製剤によるHIV感染者数は約1,000人とされている。本調査では約500の調査票を配付し、そして284票の回答を得ることができた。」
  3.HIV感染と疾患の重複
    (片山千栄)
  4.心身の健康状態
    (木村千香子)
  ◇ 終わりなき「内なるたたかい」と「外なる取り組み」ぶれ     (瀬戸信一郎)
4章 HIV医療体制のあり方
  1.受診・受療する医療機関
  2.診療と医療者の対応
  ◇ 先駆的医療大切づくりへの模索
5章 医療への参加とセルフケア
  1.HIV感染症治療の特徴
  2.医療への患者の参加
  3.代替療法の利用
  ◇ お任せ医療からの脱却 6章 就労・就学・社会参加と生計
  1.HIV感染者の就労を考える枠組み
  2.日々なにをして過ごしているのか
  3.社会活動への参加
  4.就学期の経験と今後の支援環境
  5.就労率と働いていない人の支援環境
  6.働いている人の状況
  7.働くうえでの問題と働くことの意味
  8.生計と暮らし向き
  ◇ 生き延びられるというジレンマ
7章 差別および差別不安とその影
  1.薬害HIV感染被害者の生活とスティグマ
  2.差別とプライバシー漏えいの問題
  3.差別不安と日常生活
  4.差別不安由来の自主規制とQOL
  ◇ 差別・差別不安を乗り越えるために
8章 サポートネットワークと病気開示
  1.サポートネットワークとは何か
  2.だれから、どのようなサポートを得ているか
  3.サポートネットワークの広がり
  4.だれに感染を知らせるか
  ◇ 開くことと閉じること
9章 ストレス対処能力SOCと生きがい
  1.ストレス対処・健康保持能力SOCへの着眼
    (山崎喜比古)
  2.ストレス対処・健康保持能力SOCの現状
  3.社会人口学的な要因とSOCとの関係
  4.心身の健康とSOCとの関係
  5.生活および行動とSOCとの関係
    (伊藤美樹子)
  6.生きがいの状況
    (木村知香子)
  ◇ 手ごわいストレスに共感的サポートを
10章 HIV感染の告知と説明
  1.薬害HIV感染被害者にとって告知とは
  2.遅れたHIV陽性告知
  3.薬害であることと告知
  4.不十分な説明
  5.なぜ告知当時の説明が不十分だったか
  6.家族任せの告知
  7.告知の遅れに対する患者の怒り
  ◇ 感染告知と患者の現在
11章 被害認識と感情
  1.なぜ被害認識と感情に着眼したか
  2.薬害HIV訴訟被告への有責認識と怒り
  3.医師への有責認識と怒り
  4.マスコミ報道に対する思い
12章 被害構造と救済・恒久対策――福祉施策の視点から
  1.薬害HIV感染者の被害構造の特徴
  2.障害者福祉施策と薬害被害者救済
  3.経済保障制度および就労・雇用支援制度の課題
  4.望ましい福祉施策への提言
13章 今回の調査研究の意義と今後の課題
  1.対象論的意義
  2.方法論的意義
  3.今後に残された課題

 上司や同僚にHIV感染を知らせている人は、就労者の二割で、「公務員」で三割、事業主では一人しかいなかった(p.81)


UP:20040819
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