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『21世紀の医療・介護労働―国民的大連動をめざして』

野村 拓 20001225 本の泉社,347p.


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■野村 拓 20001225 『21世紀の医療・介護労働——国民的大連動をめざして』,本の泉社,347p. ISBN-10:4880233439 ISBN-13:9784880233437 \2100 [amazon][kinokuniya] ※ a02

■内容
介護という国民的課題を、経済学・労働問題・地域福祉などの新鋭研究者と、医師・介護教員・社会保障運動のリーダーたち22人が縦横に解明。介護問題の展望を切り開く総合的な社会科学の書。

■目次
はじめに

第1章 社会保障をめぐるグローバルな状況
  第1節 岐路に立つ福祉国家
  第2節 経済のグローバル化とそのインパクト
     (1)経済のグローバル化
     (2)産業空洞化問題
     (3)グローバル化への政治対応
  第3章 社会保障構造とグローバル化
     (1)社会保障構造改革のねらい
     (2)公私の役割分担と民営化
     (3)社会保障構造改革がはらむジレンマ

第2章 対人サービス分野の市場化と介護労働
  第1節 対人サービス分野の市場化
     (1)経済のサービス化と介護サービスの市場化
     (2)介護ビジネスの動向
     (3)営利参入と規制
  第2節 社会的対人サービスの産業化と介護労働
     (1)介護の産業化と介護労働
     (2)介護労働の社会性と介護の産業化の特徴
     (3)介護労働の統括に関する諸問題
  第3節 対人サービス分野におけるマネージャー職種
     (1)マン・ツー・マン・サービスの社会化・組織化
     (2)正看(RN)のマネージャー化
     (3)劣等処遇と「介護」
     (4)裁量なきマネージャー
  第4節 介護労働と厚生・労働行政
     (1)老人福祉法の制定と「介護」の登場
     (2)介護労働者の量産化と専門職化
     (3)介護労働力の確保と厚生・労働行政
  第5節 介護と派遣労働
     (1)請負と派遣形態
     (2)介護業務への派遣労働
     (3)派遣労働の一般的な特徴と問題点
     (4)派遣労働は医療や福祉に馴染まない

第3章 生命・生活の再生産と介護
  第1節 生命・生活の再生産
     (1)人口再生産率とフォローアップ・スタディー
     (2)労働力の再生産と社会政策
     (3)世代的再生産の支援
     (4)生命・生活の再生産を破壊するもの
     (5)応用問題としての介護
  第2節 「対人サービス・ニーズ」の増大
     (1)「対人サービス・ニーズ」をとらえる視点
     (2)生活自助が成り立つ条件の脆弱化
     (3)生活自助の限界の広がりと社会的「対人サービス・ニーズ」の増大
     (4)「対人サービス・ニーズ」の構造
  第3節 介護保険の導入が国民生活の「再生産失調」を加速する
     (1)介護問題とは何か
     (2)介護保険の本質
     (3)国民生活の再生産を阻害する政策、促す政策

第4章 介護問題への視点―21世紀の課題として
  第1節 生命・生活支援ニーズ(Life Supportive Needs)
     (1)生命・生活支援と社会医学
     (2)生命支援と生活支援の分離、その克服の手掛かり
     (3)ニーズの一体性
     (4)ジェンダーの視点も
  第2節 『家族・性・介護』
     (1)介護問題は女性にしわよせされた問題
     (2)女性のいのちを犠牲にして成り立つ「在宅福祉」政策
     (3)社会保障・社会福祉の抑制と不安定雇用・低賃金労働者の増大
     (4)男も女も力を合わせて働きながら人間らしくくらせる条件を
  第3節 ホームヘルパーと女性労働
   1.ホームヘルパーの実態
     (1)介護保険導入前
     (2)介護保険導入後
   2.ホームヘルパーの評価
     (1)新しい働きかとの台頭
     (2)女性の自立とホームヘルパー
  第4節 アンペイドワークとホームヘルプ労働の関係―ホームヘルプ調査を通じて―
     (1)アンペイドワーク問題とは何か
     (2)ホームヘルプ調査の概要
     (3)家事援助と身体介護の単価(単位)差
     (4)ホームヘルプ労働と家事労働
  第5節 介護労働と介護ニーズ
     (1)介護労働の目的―「介護ニーズ」の実現
     (2)介護労働は何に働きかけるか

第5章 看護労働の垂直分化と介護
  第1節 看護労働の3構造と介護
  第2節 臨床看護からみた介護職種
     (1)臨床現場からの事例
     (2)看護職と介護職の関係
     (3)共同と相互啓発の可能性
  第3節 地域看護からみた介護職
     (1)地域での看護と介護
     (2)ホームヘルパーと保健婦(士)の量産
     (3)介護職の医療行為
     (4)介護職の専門職化にむけて
  第4節 訪問看護と訪問介護―介護報酬と利用者負担―
     (1)介護保険制度に対する国の考え方
     (2)介護報酬・利用者負担にみるいくつかの問題点
     (3)私たちが望む介護保険制度とは
     (4)連携の前提
  第5節 救護施設から「介護」を考える
      はじめに 救護施設から「介護」を考えることの意義
     (1)慢性的人手不足
     (2)「貧しい」くらしの条件
     (3)「人間らしさ」を奪う劣悪な最低基準
     (4)「人間らしいくらし」を支える介護を求めて
  第6節 在宅介護の問題点
     (1)ホームヘルパーの視点で
     (2)誰が担う重傷者の在宅介護
     (3)問われるチームケアの力量
     (4)悪化して行く労働条件
     (5)働く意識の相違
     (6)生活支援労働として
  第7節 介護労働者の生命・健康・生活の再生産の条件
               ―ホームヘルパーの雇用・生活の再生産の条件に焦点をあてて―
     はじめに
     (1)ホームヘルパーの大半は、不安定就労者である
     (2)介護職員の賃金格付け
     (3)ホームヘルパーの健康状態
     (4)ホームヘルパーの生命・健康・生活の再生産の条件

第6章 看護・介護職種の養成教育
  第1節 病院のりんと地域・生活者の視点
  第2節 長期ケアを軸にした医療・福祉の再編
     (1)長期ケアの視点から見た看護・介護職の養成
     (2)介護労働の再編
     (3)長期ケアからみた看護・介護職種の展望
  第3節 介護職種養成教育の問題点
    1.なぜヘルパーには1級から3級があるのか
    2.ヘルパー養成教科書の問題点
    3.介護福祉養成教育の課題―転換期の養成施設―
     (1)はじめに
     (2)問題の所在
     (3)学生の質
     (4)教育の課題
     (5)施設から在宅へ
     (6)おわりに
  第4節 看護・介護の「分離論」の検討―実態にあう看・介護職員養成のために―
     はじめに
     (1)看護・介護の分離論
     (2)分離論の問題点
     (3)看護職員と介護職員の分断政策に対抗する視座―養成制度改革のために―
  第5節 医学教育と介護との距離
     (1)医学教育における「介護」
     (2)厚生省が考える医学教育における「介護」

第7章 公的責任・共同生活手段・まちづくり
  第1節 グローバル化の下での医療・福祉―地域の視点
     (1)グローバル化の進行と地域の課題
     (2)地域社会における共同への注目
  第2節 社会的共同生活手段とまちづくりの課題
     (1)社会的共同生活手段の性格
     (2)社会的共同生活手段の実態と課題
  第3節 地域社保協運動と介護
     (1)労働運動に支えられた出発
     (2)地域社保協を軸にした新段階
     (3)90年代社保協の背景
     (4)介護問題と「地域づくり」
     (5)社会保障運動と介護
  第4節 抗議の介護とまちづくり
     (1)高齢者の生活要求の特徴
     (2)広義の介護とまちづくり
     (3)まちづくりに役立つ介護
     (4)施設の類型化と労働の類型化
     (5)広義の介護へのみち
  第5節 介護と公的責任―財政責任を中心に―
     (1)公的責任をめぐって
     (2)財政危機と公共事業
     (3)社会保障と財政政策の転換

第8章 Life Supportive Labor(生命・生活支援労働)という視点
  第1節 Life Supportive Laborとは
  第2節 医療労働・看護労働と生活支援労働
     (1)医療労働論における「生命・生活」
     (2)看護労働論から学べるもの
     (3)生命。生活支援労働としての医療・看護労働
  第3節 介護労働者と医療労運動
     (1)医療労働運動の中で介護労働者
     (2)医療労働運動と介護労働者の組織化
     (3)アメリカの医療労組に見る介護労働者の組織化
     (4)21世紀への期待
  第4節 「生活術」「保養術」「共同術」
  第5節 大連携へ

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:本岡 大和 
UP:20090225
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