『社会変動と看護職の社会的役割』
北川 隆吉・木下 安子 監修 橋本 宏子・帯刀 治 編 20001201 中央法規出版,258p.
last update:20110503
■北川 隆吉・木下 安子 監修 橋本 宏子・帯刀 治 編 20001201 『社会変動と看護職の社会的役割』,中央法規出版,258p. ISBN-10:4805819863 ISBN-13:978-4805819869 \2940 [amazon]/[kinokuniya] ※ c04 c05 a02m
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
看護職の新たなる可能性と求められる役割とは何か。経済・生活の物的変化だけではなく、人々のライフスタイルや物の考え方、見方の変化まで捉えた上での社会変動のなかで、看護識の果たしうる役割や技能とは何か。インフォームド・コンセント、セルフヘルプ・グループ、脱病院化への支援、看護起業家、情報公開などを、看護・医療運動の歴史を踏まえて論ずる。
内容(「MARC」データベースより)
経済・生活の変化だけでなく、人々のライフスタイルやものの考え方の変化まで含めた社会変動の中で、看護職の果たしうる役割や技能とは何か。インフォームド・コンセント、脱病院化、看護起業家などを論ずる。〈ソフトカバー〉
■目次
総論 変貌する現代社会と看護・介護――市民・患者・看護識員の社会的役割
Summary
1 変貌する現代社会――新しい社会システムの構築
経済・社会システム転換の背景
日本の場合
新しい社会システムの構築
新しい環境基盤の整備
新たな主体の可能性
2 「共生型」社会の構築と看護・介護
「共生型」社会の構築
新しい福祉基盤の整備課題
「ケアマネジメント」の問題
「迷走する」介護保険
「介護のための」医療と看護
医療・看護の基本的動向
医療供給体制の改変
「医療法」改正案の要綱
3 看護職および看護職集団の社会的機能と役割
介護職の社会的機能と役割
4 まとめ
第1章 患者の自己決定を支える看護職の役割――インフォームド・コンセントと関連して
Summary
1 インフォームド・コンセント制度化への潮流
軍事裁判からの動き
アメリカの動き
日本の流れ
インフォームド・コンセントとは
2 日本の現状と諸問題
患者の権利は守られているか
インフォームド・コンセントを阻む問題
3 インフォームド・コンセントへの看護界の取り組み
患者の自己決定が推進できる職場環境の調整
緩和ケアの充実――患者を支える人間関係環境の強化
地域住民へのアピール
倫理教育の充実
4 看護職の役割
第2章 患者の自助・共助組織と看護婦(士)――セルフヘルプ・グループと専門職の連携
Summary
1 医療の構造とセルフヘルプ・グループ
看護婦(士)の患者観を変えるセルフ・グループとの出会い
医療のパターナリズムと患者のセルフヘルプ
病院のなかの患者会を性格づける当事者性
2 セルフヘルプ・グループとは何か
セルフヘルプ・グループ活動の歴史と変遷
セルフヘルプ・グループについての定義
医療に関連するセルフヘルプ・グループの自発性のもつパラドックス
3 医療に関連するセルフヘルプ・グループの活動の実態
事例で取り上げるセルフヘルプ・グループの活動
セルフヘルプ・グループ活動実態と、活動の意味するもの
4 共生型社会に向けての看護職のセルフヘルプ・グループ支援の課題と展望
医療関連のセルフヘルプ・グループと専門職の関係
看護職のセルフヘルプ・グループ支援の課題と展望
第3章 脱病院化するライフスタイルへの支援――自然出産への支援
Summary
1 出産・死亡の病院化
出産と死亡の病院化の背景
みえない出産・みえない死、そして脱病院化へ
2 脱病院化する自然出産
出産事情の変遷
現代出産をめぐる女性の意識の変化
当事者組織の起こりと支援
3 今後の課題と展望
自然出産ネットワークの課題
リプロダクティブ・ヘルス
ライツと助産婦の役割
第4章 ケアの市場化と看護起業家の台頭
Summary
1 看護企業家の誕生
ケアの市場化
起業家精神と看護職者による起業
ケア市場の倫理的限界
看護職の倫理と起業家精神
2 ケアシステムの再構築と看護起業家
制度改革の流れのなかで
市場における
3 カウンター・テクノラートとしての看護起業家
市場で生き残る戦略
ケア産業をリードする
共生のシステムのなかで
第5章 地域医療・福祉情報のシステム化と看護・介護
Summary
1 情報公開についての基本的検討
情報化社会のなかで
行政経由の情報伝達の問題
2 求められている情報
看護・介護情報の開示
公報依存の情報伝達と申請主義
情報が必要な人に伝わらない――高齢者を地域で支える小規模ホームの場合
情報公開
介護の質向上を目指す市民運動――えひめ市民オンブズネット
3 患者・要介護者の潜在化
介護保険制度の導入
サービスの利用抑制
「世間体」と痴呆
4 地域における情報伝達
介護のもつ地域性
近隣による見守り
新しい専門職ケアマネジャー
ケアマネジャーに期待される機能
5 地域情報システムの構築
地域医療・福祉情報システム
ICカード
展望
第6章 看護・介護運動――成果と課題
Summary
1 はじめに
2 戦後改革と運動主体の形成
軍国主義的医療・看護・保険体制の崩壊と改革
看護婦運動と医療労働運動――生活・権利の確立と"よい医療"を目指して
保健婦運動の積極的展開
治りたい、行きたい――患者運動
民医連ほかの運動
3 社会変容と新しい運動の展開
公害先進国
二つの水俣病
新潟水俣病
熊本県・水俣における看護婦の活動
4大公害訴訟
経過が語るもの
食品・薬品公害
薬害HIV
ポリオ生ワクチン獲得運動
新しい運動形態
4 看護・介護思想の発展と国際潮流
革新自治体
バブル崩壊
高齢者運動
障害者運動
国際的潮流の影響
5 成果と課題
終章 全員討議――21世紀の看護職の社会的役割
Summary
1 本章のテーマ
2 看護職の社会的役割
3 看護職・看護職集団の可能性と限界
可能性と限界
新しい看護職
4 21世紀の人材育成と看護教育
5 まとめにかえて
資料編
医療・看護関係の年表
用語解説
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志