『〈老い〉の現在進行形――介護の職人、吉本隆明に会いにいく』
吉本 隆明・三好 春樹 20001030 春秋社,222p.
■吉本 隆明・三好 春樹 20001030 『〈老い〉の現在進行形――介護の職人、吉本隆明に会いにいく』,春秋社,222p. ISBN-10: 4393331893 ISBN-13: 978-4393331897 \1680 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
「BOOK」データベースより
リハビリ老人「吉本隆明」の、もっとも切実で実感的な「老い」の体験。老人介護の世界で具体例を突きつけながら、新しい理念の展開を実践する希有な理学療法士「三好春樹」との、実際的でこころ豊かな、類いない老体論。
「MARC」データベースより
リハビリ老人「吉本隆明」の、もっとも切実で実感的な「老い」の体験。老人介護の世界で具体例を突きつけながら、新しい理念の展開を実践する希有な理学療法士・三好春樹との実際的で心豊かな老体論。
■目次
まえがき
1 実感的な老人問題
老人と中学生は向き合える
定年後の大学の先生こそ、中学の先生になればいい
老人ホームと幼稚園を隣接するといい
老人は淋しいものです
老いは段階でやってくる
死の恐怖と命の物惜しみ
高齢社会の夫婦問題
死は不定である
江藤淳の自死
病気して死ぬだけのじぶん、という思いからの脱却
2 老体になるということ
八十歳すぎの症状
問題はバランス力
バランス力の練習
「呼吸」の大事さの発見
日常的な動作の練習
3 身体に内向するということ
呆けのような状態
夢と現のあいだに見る「夢」
老化の現れはどのように出てくるか
ほんとうの死と、「生まれてきたことに責任はない」ということ
いままでのことが「遠くに行ってしまった」感じ
4 「障害」への新しい考え
障害者への現在の異様な関心
障害者への新しい関係づくり
5 家族崩壊の下の「老人‐子ども」問題
定年後の経済問題
家族における世代の解体
正常と異常の区別がつかなくなった、老人と少年の事件
露出してきた女性の強さ――少女と老女との相似
ボランティアと人権意識への疑問
知識より無意識の豊かさ
6 近代医療ではとどかない領域
合点がいかない、「まいったな」という感じ
元気とも病気ともいえない、慢性疾患の急増
パワーでなく、バランスが問題
無効になった健康教育
7 介護の現場への二、三の提言
介護の世界がおもしろい
どういう介護の集団がいいのか
権力をもつと、人はどうして管理的、支配的になるのか
どんな看護がいいのか
(付)
*1 遺書―江藤淳
*2 あえて“諒”とせず――三好春樹
*3 一九九六年八月三日(土)午前、伊豆西海岸…――吉本隆明
*4 父から学んだこと―吉本隆明
*5 障害者問題と心的現象論―吉本隆明
後期 対談を了えて (三好春樹)
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治