『戦後日本の大衆文化』
鵜飼 正樹・永井 良和・藤本 憲一 編 20000520 昭和堂,337p.
last update:20150219
■鵜飼 正樹・永井 良和・藤本 憲一 編 20000520 『戦後日本の大衆文化』,昭和堂,337p.
ISBN-10: 4812200032 ISBN-13: 978-4812200032 \2400+税
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■内容
「大衆文化」というジャンルを設定するのではなく、戦後という時代を特徴づける、社会の広範囲に普及したものごとを、文化という視点から読み解くことで、
「大衆文化論」を展開する。「学校給食」「ファミリーレストラン」「子ども部屋」「ゴールデンウィーク」「健康法」「野球」など、日常のなかの14の視点から、
戦後世代の目で戦後日本を読み解く。
■目次
戦後日本の大衆文化を考えるために(鵜飼 正樹・永井 良和・藤本 憲一)
1 戦後という時代
2 大衆文化への視角
3 高度経済成長
4 アメリカナイゼ―ション
5 メディア環境
6 同時代としての戦後
7 この本について
くらし
学校給食(馬込 武志)
1 ありがたい給食
2 おいしい給食
3 新しい給食
年表
調べ方ガイド1 雑誌記事(馬込 武志)
冷蔵庫――食生活の変化と生活意識の変容(村瀬 敬子)
1 氷冷蔵庫から電気冷蔵庫へ
2 ステイタスシンボルとしての冷蔵庫
3 インテリアとしての冷蔵庫
4 メディアとしての冷蔵庫
年表
ファミリーレストラン(山田 真澄)
1 産業としてのファミリーレストランのシステム
2 発展へのファミリーレストランの戦略
3 人々をファミリーレストランに行かせる要因
4 中継地点としてのファミリーレストランの増殖
年表
調べ方ガイド2 専門図書館(山田 真澄)
家族
結婚式と披露宴(松本 佳子)
1 民主的な式から豪華な披露宴へ
2 オリジナル結婚式へ
3 現実につくっていく結婚式・披露宴
年表
子ども部屋(牧野 唯)
1 ミゼットハウス――子ども部屋のなかった日本の住まい
2 ミゼットハウスの誕生
3 子ども部屋としてのミゼットハウス
4 子ども部屋の現在
年表
調べ方ガイド3 図書資料(村上 浩介)
ゴールデンウィーク(田村 武)
1 「ゴールデンウィーク」の誕生――一九五〇年代
2 楽しみから苦しみへ――一九六〇年代、一九七〇代
3 余暇の時代――一九八〇年代
4 日本的休暇の場としての「ゴールデンウィーク」
年表
ペット――気軽さと尊さのはざまで(中田 奈月)
1 脅威(戦後〜一九五〇年代)
2 外見(一九六〇年代〜一九七〇年代)
3 弱者(一九八〇年代〜一九九〇年代前半)
4 死(一九九〇年代後半〜)
5 人間とペットのあいだ
年表
調べ方ガイド4 新聞記事(中田 奈月)
からだ
健康法――二一世紀の願掛け(高木 学)
1 健康とは?
2 健康の蔓延
3 健康法の戦後史
4 健康の拡大
5 健康の裏側
6 健康法=現世の願掛け
年表
調べ方ガイド5 統計資料(高木 学)
化粧――変わらない化粧・変わりゆく化粧(玉置 育子)
1 明るく清潔な眉
2 自己演出の一歩を踏み出した化粧
3 化粧の転換期
4 男らしさの化粧と男の化粧
5 ボーダレス化する化粧
6 おわりに
年表
遊び
野球(村上 浩介)
1 野球を「みる」スタイルの変化
2 野球を「する」スタイルの変化
3 野球で語る、野球で遊ぶ――メタレベルの野球
4 野球の楽しみ方のゆくえ
年表
調べ方ガイド6 インターネット(村上 浩介)
海外旅行――わたしたちは今どこにいるのか(坂部 晶子)
1 日本人の海外体験――戦前における「目的のある旅」
2 戦後の海外旅行――「観光」旅行の行方
3 用意された情報のなかで――「世界を知る」ことの二つの水準
年表
大道芸(森 治子)
1 近代以前の大道芸事情
2 戦後の大道芸の衰退
3 一九六〇年代という時代
4 歩行者天国の出現
5 メディアと大道芸
6 今後の大道芸のゆくえ――増殖する大道芸人たち
年表
調べ方ガイド7 聞き書き・自叙伝・インタビュー(森 治子)
写真――「撮る」経験と変容(木下 史生)
1 写真は「撮られる」ものだった時代
2 自らの手で撮る時代へ
3 コンパクト化されるカメラ
4 自動化されるカメラ
5 レンズ付きフィルムと「撮る経験」の広がり
6 日常へとあふれ続ける写真
年表
大衆文化のとらえ方――子どもの遊びの戦後史を素材として(西村 大志)
1 年表――その必要性と問題点
2 規定する諸要因――時間・空間・仲間・もの
3 論じ方の背景:疎外論と選択論
4 自分史と社会史の螺旋運動へ向けて
年表
調べ方ガイド8 事典・辞典/年表/写真集(鵜飼 正樹)
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:北村 健太郎