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『「こころの時代」解体新書』

香山 リカ 20000509 創出版,222p.


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香山 リカ 20000509 『「こころの時代」解体新書』,創出版,222p. ISBN:4924718378 ISBN-13:9784924718371 1500[amazon][kinokuniya] ※ m,

■内容(「MARC」データベースより)

「こころの時代」とはいったい何か。だれもが「こころ」とか「自分」といったことを考えるようになったことで、本当に何かが良い方向に変わったのか。97年7月号から雑誌『創』で始めた連載をまとめたもの。〈ソフトカバー〉

■目次

はじめに
ジャンキー諸君!
『事件簿』の中の「酒鬼薔薇」事件
サイコパス
忌まわしきテレビ
ひきこもりという生き方
ひきこもりという生き方2
世紀末流行り病大賞
ストーカーと文学?
悲しき<トラウマ>シンドローム
解離スペクトルな人たち
少年は“凶悪化”しているのか
「私」は誰のもの?
脳に革命には起こったか?
再考・メディアの功罪
ファミリー・ロマンス症候群
復権ブームの行方
洗脳/感応/同調は違うモノ?
ヒ素とミュンヒハウゼン症候群
紋切型と精神科医
ヒューマン精神医学の落とし穴
スプリッティング社会の処方箋
ゾーエーはエーゾー!?
裕次郎コンプレックスの治療法
赤で身住むとジャーナリズムの棲み分け
個人情報と表現
ひとりの人間の「死」
巨匠に失望させられる夏
もっと論争を!
人はなぜ「失言」をするのか
ミイラの教え
春奈ちゃん事件と懐妊報道
パラサイト・シングルは危険か
思考の硬直化と大相撲問題
あとがきにかえて

■引用

「現在、躁うつ病や精神分裂病の生物学的な研究は著しく進み、それらが単純な「こころの病」ではなく「こころ+脳を中心としたからだの病」であることはほぼ常識となっている。これは決して悲観的なことではない。つまりからだ(脳)の方にターゲットを絞って行えば、かなりの程度の回復が期待できるということを示しているのである。ところが、サイコパスの生物学的な異常というのはこれとは少し意味が違う。多くの研究は、彼らの異常は先天的なもので、しかも根本的な治療は困難、という結果を示唆しているからだ。平俗に言うなら「最初から壊れた人」だ。ではどうすればいいのか。高橋氏[高橋紳吾『サイコパスという名の怖い人々』河出書房新社:引用者]の著作の中には「乱暴な犬を去勢するとおとなしくなるのと同じ理由で、人間を科学的に去勢する方法も発明されている」という、アメリカですでに実施中の対処法が短く紹介されているが、こういった性善説者ならひっくり返るような方法しかないかもしれないのだ。」p.206-207

「素朴に考えると「今のあなたの問題は家族のすべての歴史に起因しているのです」と“判定”されるだけで即、楽になる、というのも奇妙なことではないか。たしかに一時期は、過食症者などでも「バカ食いして吐くなんて、こんなことをしているのは私だけでは」と恐怖と恥の意識を抱いている場合が多く、そういう人たちには「これは過食症といって、苦しんでいるのはあなただけではないんですよ」と情報や病名を与えることが治療の第一歩になったりもしていた。ところが最近、訪れてくる過食症の人のほとんどは自分の診断名も、その原因となる家族の問題なども、すでによく知っている。そこで「そうです。母親の教育態度に問題があったわけです」とその思い込みを強化してやることは、必ずしも治療にプラスになるとは思えないような気もするのだが」p.66

■言及

◆立岩 真也 2008- 「身体の現代」,『みすず』2008-7(562)より連載 資料,

◆立岩 真也 20140825 『自閉症連続体の時代』,みすず書房,352p. ISBN-10: 4622078457 ISBN-13: 978-4622078456 3700+ [amazon][kinokuniya] ※


*作成:山口真紀
UP:20080704 REV:20081102, 20090712, 20140824
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