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『発達障害の豊かな世界』

杉山 登志郎 20000420 日本評論社,259p.

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last update:201700503

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■杉山 登志郎 20000420 『発達障害の豊かな世界』,日本評論社,259p. ISBN-10: 4535561559 ISBN-13: 978-4535561557 1,900+ [amazon] [kinokuniya]

■内容

(amazonより引用)
自閉症のてる君は、中学を卒業後、理解ある会社に就職したが、その前後から色鉛筆で絵を描き始めた。絵は、彼の幼稚園時代の1日を描いた経時的なものであることが次第に明らかになってきた。結局、てる君は10年もの歳月をかけ、千数百枚に及ぶ連続画を描き続けた。本書は、こんなちょっとミステリアスな導入で始まる。てる君が描いた連続画からは、自閉症の豊かな内的世界を垣間見ることができるという。
自閉症をはじめとする発達障害は、専門とする児童精神科医が少ないため、今日最も需給バランスの悪い臨床領域となっている。その原因は発達障害の「とっつきの悪さ」にあるのではないかと著者はみる。だが、一度この世界に踏み込んでみると、想像以上に豊かな臨床が展開されていることが理解できるという。そのことを知ってもらいたいという願いから本書は生まれた。
本書では、著者のライフワークともいえる発達障害に関するさまざまな臨床研究が紹介されている。自閉症をはじめ、アスペルガー症候群、ダウン症候群、ADHD、トゥーレット症候群などについて、臨床例に基づき障害の特徴や治療、対応などについて解説している。自閉症と仕事に関しては、職種によってはかなりの成果が期待でき、むしろ高機能自閉症者のほうが就職に困難な問題を抱えているという。堅苦しい専門書ではないので、発達障害の子を持つ親や教育関係者はもとより、発達障害への理解を深めていく上で広く手に取ってもらいたい1冊といえる。(清水英孝)

■目次

序章 千数百枚の連続画
第1章 自閉症の精神病理
第2章 自閉症と仕事
第3章 アスペの会
第4章 さまざまな発達障害の臨床
第5章 発達障害児の療育

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:焦 岩
UP: 201700503
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