『介護保険と医療保険改革』
二木 立 20000420 勁草書房,272p. ASIN: 4326750448 2940
■二木 立 20000420 『介護保険と医療保険改革』,勁草書房,272p. ASIN: 4326750448 2940 [amazon]/[kinokuniya] ※ me r01
■内容(「BOOK」データベースより)
目指すべきは公的医療費の総枠抑制か、拡大か?介護保険下で急成長することが確実な「保険・医療・福祉複合体」とは? 改革の全体的評価と将来予測を、医療経済学と医療政策研究の視点から行う。
内容(「MARC」データベースより)
目指すべきは公的医療費の総枠抑制か、拡大か。介護保険下で急成長することが確実な「保険・医療・福祉複合体」とは。医療経済学と医療政策研究の視点から、改革の全体的評価と将来を予測する。
4月スタートの介護保険とそれに続いて実施予定の医療保険改革の全体的評価と将来予測を、医療経済学と医療政策研究の視点から行う。現状を多面的に検討し、今必要なのは医療費抑制を目指す改革ではなく、公的医療費の総枠をヨーロッパ水準まで引き上げる、まったく別の医療改革であることを指摘する。
■目次
http://www.populus.est.co.jp/asp/booksearch/detail.asp?isbn=ISBN4-326-75044-8
T 介護保険と保健・医療・福祉複合体
1 介護保険の全体的評価と将来予測
2 保健・医療・福祉複合体の功罪
3 居宅介護支援事業者の「公正中立」と利用者「囲い込み」を考える
4 介護保険・医療保険改革とリハビリテーション医療
5 介護保険下の訪問看護ステーション
6 介護保険論争の証言
U 医療保険改革と国民医療費
1 医療保険改革
2 幻想の医療ビッグバンとDRG/PPS
3 医療費抑制にならない改革より公的医療費の総枠拡大を考えるべき理由
4 1996年診療報酬改定をこうみる
5 医療効率と医療の標準化
6 「福祉のターミナルケア」で費用抑制は可能か?
7 国民医療費をめぐる「常識」のウソ
8 90年代以降の人口高齢化と医療費増加
9 医療経済学の国際的動向
V 外科・眼科・リハビリテーション医療の経済分析
1 保険診療における外科医の評価をめぐる四つの論点
2 先進国医療の「三極構造」と眼科医療経済
3 リハビリテーション医療のシステムと経済
初出一覧
あとがき
索引
U 医療保険改革と国民医療費
6 「福祉のターミナルケア」で費用抑制は可能か?
「私自身も、一九九二年に、「これからのあるべき在宅ケアを考える場合」には「広義の文化的問題、あるいは価値観に属する問題を再検討しなければならない」と問題提起し、その一つとして「単なる延命治療の再検討」をあげたことがある。
しかし、本報告書第4章「ターミナルケアの経済評価」(鈴木玲子・広井氏執筆)は、定義・将来<0160<予測・仮定がきわめて恣意的で、費用計算の方法も粗雑であり、結論(死亡場所の大幅な変化――病院死から自宅死・福祉施設での死亡へのシフト――により、二〇二〇年に一兆円もの医療費が節減できる)は、誤りである。以下、その理由を示す。」(二木[2000:160-161])
→『「福祉のターミナルケア」に関する調査研究事業報告書』(1997)〜 cf.資源