HOME > BOOK >

『社会保障判例百選 〔第3版〕』

佐藤 進・西原 道雄・西村 健一郎・岩村 正彦 20000320 有斐閣,246p.


このHP経由で購入すると寄付されます

■佐藤 進・西原 道雄・西村 健一郎・岩村 正彦 20000320 『社会保障判例百選 〔第3版〕』,有斐閣,246p. ISBN-10:4641114536 ISBN-13:9784641114531 \2520 [amazon][kinokuniya] ※i03j, i04j

■目次
T 総論
U 医療保険
V 年金
W 労災保険
X 雇用保険
Y 生活保護
Z 児童福祉・児童手当
[ 障害者福祉・老人福祉

■引用 (〔 〕内は引用者の補記)
◇生存権と生活保護基準――朝日訴訟についての判例解説より
「憲法25条の規範的性格をどう解するかについて、学説は従来からプログラム規定説、抽象的権利説および具体的権利説の3つに大別されてきた。判例の立場は、憲法25条をプログラム規定であると判示した食糧管理法違反事件上告審大法廷判決(昭和23・9・29刑集〔最高裁判所刑事判例集〕2巻10号1235頁)を先例としつつも、その後の本件朝日訴訟および堀木訴訟の上告審判決は、行政府や立法府が裁量権を逸脱・濫用した場合には司法審査の対象になりうるとして、裁判規定性を肯定しているから、現在では純然たるプログラム規定説はとっていないといってよい。」(p5)
「「健康で文化的な最低限度の生活」なる水準が裁判規範であるとして、それでは、右水準はどのような要素・指標を、どのように考量して設定されるというべきかが本件事案のポイントとなる。
 最高裁判決によれば、「健康で文化的な最低限度の生活」なるものは、抽象的・相対的概念であり、多数の不確定要素を総合考量して設定するよう厚生大臣に委ねられているとされるから、裁判規範としての効果は、実際には、きわめて限られることとなる(このような解釈にたつとき、「健康で文化的な最低限度の生活」の規範的研究は低調とならざるを得ない)。」(p5)
(解説 河野 正輝)

◇外国人への生活保護適用
「昭和21年制定の旧生活保護法1条は、「生活の保護を要する状況にある者の生活を、国が差別的又は優先的な取扱をなすことなく平等に保護」すると規定し、生活保護受給権を日本国民に限定していなかったが、日本国憲法制定後の同25年に制定された現行生活保護法1条は、「生活に困窮するすべての国民」にその最低限度の生活を保障すると定め、(中略)文言上、生活保護受給権の対象者を「国民」に限定したため、わが国に在留する外国人にも、生活保護受給権が保障されるか否かが問題となってきた。」(p170)
「在日外国人には同法が適用されないこととなったが、困窮外国人を放置することは、社会人道上、治安上あるいは外交関係からも妥当ではないから、当分の間これを「準用する」といいうものであった(昭和29・5・3社発1282号各都道府県知事あて厚生省社会局長通知)。「準用する」とは、保護を法律上の権利として保障する趣旨ではなく、単に一方的な行政措置として行うものであり、在留外国人は、権利として保護の措置を請求できず、したがって、不服申立てができないことを意味する」(p170)
(解説 堀 勝洋)

■書評・紹介

■言及



*作成:角崎 洋平 
UP:20090206 REV:20100102
生活保護  ◇生活保護・文献  ◇年金  ◇身体×世界:関連書籍 2000-2004  ◇BOOK
TOP HOME(http://www.arsvi.com)