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『障害者ときょうだい―日本・ドイツの比較調査を通して』

三原 博光 20000210 学苑社,205p. 1890


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■三原 博光 20000210 『障害者ときょうだい―日本・ドイツの比較調査を通して』,学苑社,205p. ISBN:4761400013 ISBN-13: 978-4761400019 1890 [amazon] b d/l03 d/p


■ブックレビュー社
障害者を兄弟姉妹にもつ健常者が抱える悩みや葛藤を本人たちのインタビューで浮き彫りにする
本書は,障害者のきょうだいたちが,どのように障害者である自分の兄弟姉妹をとらえ,どのように家族のなかでの自分の存在場所を確保し,最終的にはどういった家族や障害者の兄弟姉妹と関係性を結び,社会のなかでどのように生きていこうと決断をしたか,などについて日本とドイツの調査や,実際のきょうだいたちへの聞き取りの内容も踏まえて,わかりやすく記している。障害者の問題については,きょうだいが抱える悩みや問題について解説した書は少なく,障害者と健常者の両方の子供を持つ親や,ソーシャルワーカーに参考になるだろう。
ただ,障害者が具体的にどのような障害をもっているかについての記述の部分がボカしてあり,きょうだいや家族のもつ悩みの背景の詳細がわからない点が気になった。障害の種類によって,きょうだいの側の心理も大きく変わるに違いないからである。障害者のきょうだいが学校や職場で問題を抱えているときの問題解決アプローチ法として紹介されている「エコロジー理論」は一読の価値がある。 (ブックレビュー社)
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■内容(「BOOK」データベースより)
従来、障害者のきょうだいに関しては、本人や親の陰に隠れてあまり注目されることがなかった。しかし彼らは、つい過保護になりがちな親よりも、冷静・客観的に障害をもつ身内のことを見ている場合が多いのである。また、きょうだいたちは、親亡き後の障害者の人生にとっても重要な存在であり、居住施設で暮らすにせよ一緒に同居するにせよ、現実的には彼らが障害をもつ人々のQOLの鍵を握っていると言ってもよい。本書は、日本とドイツの調査を通して、きょうだいたちが抱える固有の悩みや意識にスポットを当てるとともに、エコロジー理論にもとづいたシステムアプローチの視点から、きょうだいを含めた新しい家族支援のあり方について模索する。


■目次

第1章 きょうだいの問題の重要性
第2章 わが国のきょうだい
第3章 ドイツのきょうだい
第4章 日本とドイツにおけるきょうだいの意識調査
第5章 エコロジー理論による実践的援助アプローチ


UP:20080208 REV:
作成:櫻井浩子
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